聖女救出(4)
バタバタして投稿のタイミングが遅くなってすみません
もう少し、お休みが増えると良いなぁ
=聖女救出の行方-
外に出ると、先ほどから降り始めた雨は、墓地に水たまりを作り始めた。
3パーティーとも、昼食をとっていなかったため、十数名が一緒に昼食をとれる食堂に、足を痛めたクリスを抱えながら移動する。
-食堂-
食堂に着き、濡れた外套を店員に預ける。昼食には遅い時間になったため、他の客はいない。店員が気を利かせて、携帯用の七輪の様な暖房機器をいくつか用意してくれた。雨で濡れて冷えた身体が少し温まる。
トゥルヌソルから、監禁している可能性のある下水道遺跡の入り口を聞き出した。クリスが聖女養成所の同期のロロとニニの救出に手を貸して欲しいとトゥルヌソルとレーヌに頼んだ。
「アムール達も手伝うよ。
レーヌのメンバーども、それで良いよな」
薬から解放されたパシオンをはじめ、レーヌのメンバー全員が参加の意思を示してくれた。
「俺達、トゥルヌソルも手伝わせてもらうよ。
君たちだけでなく、何の関係もない聖女さんたちまで巻き込んでしまったし。
下水道遺跡まで道案内をするよ」
フロヒオンの道案内で、3パーティーで旧市街にある下水道遺跡の入り口に向かう。雨は止んだが、先ほどよりも寒く感じる。
足を痛めたクリスを抱えながら移動していると、レーヌの聖女パシオンが近寄ってきた。
「さっきは酷い目にあったよ
女性だけのパーティーだと、守護者がいないのよねぇ。
何か良い方法はないかな」
クリスは、しばらく考えながら、パシオンと並走する。石畳の道に靴の音だけが響いていく。
「守護者なしですか。
私も、守護者がいないときにゴブリンによって死にかけました。
たまたま近くにフィルがいて、守護者になってもらいました。ただ、非常時に近くに善良で魔力操作持ちの男性がいる可能性は低いと思います。
できれば、信頼できる守護者がいた方が良いと思います。
それが一番難しいのですけどね」
「うーん。
やっぱり守護者無しは危険か。
女性だけだと、ほかのパーティーからの妬みが激しいし、このまま続けるのは難しいかなぁ。
やっぱり潮時なのかもね」
え?
護衛の仕事が受けられなくなったことも原因なのかな
「パシオンもそう思うか。
やっぱり限界だよな」
アムールが話に割り込んできた。
別パーティーの人間が口をはさむ事ではなさそうだ。
-下水道遺跡入り口-
旧市街の裏路地に下水道遺跡に入る階段がある。苔が生えて滑りやすい階段を下りると、縦横10mのレンガ造りの壁で灰色の石畳が床に敷いてある部屋に出る。
この部屋には、下水道に通じる道と、高さ1M位の白いチェスのルークの駒の様な金属製の台とその周囲に衣服の切れ端が3つと青に金の縁取りのある小さなボタンの様な物が2つ転がっている。
「法衣の留め具か。
クリス。誰のかわかるか?」
パシオンが留め具を拾い、何かを眺めた後、クリスに渡す。
クリスは留め具を受け取ると、裏側の何か眺める。
「ニニとロロの物で間違いないです。
なぜ、こんな分かりやすい場所に置いているのでしょうか?」
元の世界で遊んでいたTRPGで、これ見よがしにアイテムを置いて、別のダンジョンに誘導させたクソマスターが居たな。
「この機械が床を下に下げる仕掛けかぁ。
古代語で書いてある」
古代語?
下水道遺跡は古代遺跡のため、その様な機械が存在することもあるらしい。
台の近くの床に2m四方の切れ目があり、そこが下の方に移動できる構造になっているらしいが、残念なことに、この床を動かす方法はわからない。
対応を話し合ったら、『考えるより、そっちの道を進もう』ということになった。
道を進むと、水の流れる4m幅の水路と1m幅の歩道がある。どちらとも、レンガの様な壁で、歩道の方が水路の水面より2mほど高く、床面は石畳であり、足を滑らさない限りは普通に歩けるようだ。
下水道なので、臭いが酷いと思ったが、意外に臭くない。水が流れているため、腐らないことと、し尿は肥料にするため、下水に流れないことが理由らしい。下水道と言うよりは雨水排水路らしい。
それから1時間。
いくつかの分岐があるため、それぞれのパーティーに分かれて進んだが、数十cmから1m程度の大きさの虫や蝙蝠が頻繁に襲ってくる以外は何もない。昔から知られている遺跡のため、めぼしいものは何もない。
疲労がたまってきたため、聖女協会や冒険者ギルドに報告して今日はお開きにすることにした。
お読みいただきありがとうございます
誤字脱字等がありましたら教えてください
ブックマーク、評価、ありがとうございます




