幕間
最近、執筆速度が落ちてきました
-某所(テネーブル視点)-
「キャトルの計画が失敗したか」
漆黒のローブを着た男が呟いた。ディユ(神)の復活を目論む黒い羽が生えた堕天使テネーブルである。
目の前の鏡に、槍が右胸に刺さった灰色ローブの男が映っている。テネーブルが右手の指を左に動かすと、鏡の映像が巻き戻っていく。
「この2人が、原因か。
さて、この2人を目立たないように始末するのにネタは無いかな」
右手をくるりと回し指を左にうごかす。クリスとジョナタンの一騎打ちの様子が映っている。テネーブルの表情に笑みが浮かぶ。
「トワよ。
キャトルの計画を引き継げ。そして、この男を取り込め」
ディユ(神)復活のために。
-ジョナタン・ド・シャテルロー視点-
「俺に屈辱を与えた、あのくそ女。
一体どうしてやろうか」
俺の名前は、ジョナタン・ド・シャテルロー。
シャテルロー子爵家の跡取りになるはずが、俺よりも能力のある奴が居やがったせいで、将来平民に降格することがほぼ決定的だ。
一発逆転を狙って冒険者を始めたが、訓練で手を抜いていたので、ランク4当たりで限界になった。しかも、大穴を狙った冒険で精霊術師を失った後は、失敗が相次いで、逆にランクが下がってしまった。
おかげで、最近は投げやりになって、討伐依頼を誤魔化してバレてしまってペナルティーを受けてしまった。そこで、ランク1のゴミ共を引率したら、単独行動をとりたがるくそ女が居やがった。しかも、決闘を挑んできやがった。
ぜってー許さねー。
-12月6日 リバーサイド-
リバーサイドの冒険者ギルドに帰ってきた。
依頼の報告でも、新たな依頼でもない。あぶれ者を雇うためだ。
冒険者ギルドには、まっとうに仕事をするものと、俺達みたいなあぶれ者に分かれる。帝国は年末年始に家族が集まって過ごす『里帰り』と言う風習があり、地方出身者もいるため、12/15から1/15ぐらいが、休暇期間になっている。
冒険者も、里帰りをする者と、地方出身者の替わりに仕事をする者の二つに分かれる。後者は、給金が高いため、人気である。
ところが、あぶれ者は金もないし、年末に雇われることもない。しかも、昔の異世界人が広めた『おみくじ』と言う文化のせいで、新年に簡易鑑定を行う。そこで、カルマがマイナスになると冒険者の仕事ができなくなる。
そこで、年末になると出来損ないは、金が必要になる。
そんなあぶれ者に、汚れ仕事をやってもらうのだ。
くそ女も含めたランク1パーティーの殲滅に、冒険ランク2-4の冒険者や元冒険者を40名ほど雇い、場末の酒場に奴らを集めた。しかし、聖女の殺害すら嬉々として喜ぶ連中がいるのは驚いた。新年の簡易鑑定で廃業になる落ちこぼれってこんなに多いのか。おかげで、計画も成り立ちそうだ。
その中に、我が覇道の知恵袋となる女がいた。女の名はトワ。
俺がクリスを襲撃すると、俺が疑われるので、陽動を行うらしい。
ランク2-3の15名で作戦を決行する。10名が、ほかの聖女を浚い、旧市街の下水道遺跡に籠もる。救助に向かう冒険者たちに1パーティーを混ぜ、くそ女達を背後から襲撃する。
残り25名はシャテルロー子爵領に向かい、わが父と後継者を殺す。年末年始は警備が薄くなるうえに、帝国の対応が遅れるので、クーデターの好機だ。まとまって移動すると目立つので、分散させて子爵領に移動させる。
我が覇道のために
お読みいただきありがとうございます
誤字脱字などがありましたら教えてください
ブックマーク評価ありがとうございます




