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Lvが1.2Gでした  作者: ねろっと
クリスとの出会い
17/92

訓練所 初日

-10/1 帝国リバーサイド練兵場-

 リバーサイドから西に延びる街道を半日ほど進むと、緑地帯の中に帝国リバーサイド練兵場が見えてきた。冒険者ギルドの訓練所は、帝国練兵場の一部にあるらしい。

 規模は500メートル四方で、周辺は木製の簡易な柵で覆われている。内部は簡易な木造建築物しかなく、宿舎や食堂なのだろうか。帝国は自然を大事にしているのだろうか。


「リバーサイドから徒歩で1日半ぐらいは、緑地帯だよ。

 この練兵場以外では、採集や狩猟につかう道具などを保管する小屋しかないと思うよ」


 グリーンベルトとかそんな感じかな。

 ミラーレスで撮りたい綺麗な景色が一杯あるなぁ。


「お、再訓練か。

 生きて帰ってくるのが冒険者だ。

 一から鍛えなおしてやる」


 訓練所のビリー隊長ことウィリアムの発言だ。

 アラフィフのスキンヘッドな元冒険者で、怪我が元で引退したようだ。

 今は、冒険者再訓練所ブートキャンプの主になっている。

 訓練所と言うのは、聞こえが良い。

 帝国の練兵場の一部を間借りしているだけ。

 戦闘訓練は、兵隊さんと一緒。

 宿舎も食堂も屋外活動訓練場も、練兵場の施設。

 講師も、ビリー隊長以外は軍人さんだった。

 しかも、ビリー隊長は体力づくり以外を教える気が無いらしい。

 ここまで丸投げで大丈夫か、冒険者ギルド。


 宿舎は、俺は6人部屋なのに、クリスは聖女専用の個室だ。

 リバーサイドから、練兵場までの移動も聖女専用の馬車が用意されていた。私?もちろん、徒歩だった。パティーさんは、駄々をこねたけれど、断られていた。


「足が不自由な者を歩かせて、私が馬車に乗るのはおかしいです。

 私が代わりに歩きます」


 クリスが怒るところを初めて見た。

 御者の人は、慌ててパティーさんを馬車に放り込んでいた。まるで荷物を扱うような感じ。

 帝国で聖女は、貴族と同様に扱われるらしい。

 聖女である自分よりも、弱者を大事にするクリスを守護者として、きちんと守り抜こう。


「足が治らない間は、採集だけになりそうだねぇ。

 稼げなくてごめんね」


 パティーさんは、この辺りで狩りや採集を行う様だ。

 今日がちょうど10月1日らしく、足が治るまでは、森の恵みの採集をメインに行う予定らしい。




-戦闘訓練場-

「聖女様が戦闘訓練に参加するのですか。

 ええっと、基礎はお教えしますが、実践はお仲間の方がお願いいたします。

 聖女様に攻撃することは、恐れ多くてできません」


 クリスが、戦闘訓練も参加したいと指導者の一人に話しかけた結果がこれだった。

 理屈はわかるけれど過保護すぎないかな。

 聖女が修行する時に、出会うモンスターや悪人が、遠慮して攻撃をしないと思っているのだろうか。


「わかりました。

 フィル。

 実践の時はお願いしますね」


 なんか、一部の人が「聖女様を訓練と称して攻撃するとはけしからん」と言う、視線を飛ばしてくるのですが・・・・・

 そんな状況を察した、指導者が私に話しかけてきた。


「聖女様の知り合いか。

 たしかフィルだったな」


 扱いが雑すぎないか。

 ギルドからの再訓練の書類を見て驚いていた。

 LVに小数点があるところだろうか。

 HPが700以上あるところだろうか。


「DEXが4か(笑)

 1や2ではないから味方に誤爆したり戦闘中に武器を落としたりすることはないだろう。

 DEXは、高くても細かい作業が得意になるだけだ。

 弓やレイピアは絶望的だが、斧やこん棒なら十分使いこなせるだろ」


 DEXか。PIEの0に比べればマシと思ったけれど、まずいのね。

 訓練所の隅っこで棒っ切れでも振れと言う陰口が聞こえる。男の嫉妬だろうか。

 しかし、聖女の守護者がこん棒とか、いいのか?


「君が守護者かな。

 盾より槍はどうだ?

 ワシは、気槍術の師範をしているマックスだ」


 キソ-ジュツ?

 どんな武器なのだろうと考える前に、このおじいちゃん、ファンタジー世界で良くいる老師みたいな人だ。


『おいおい、あの爺さん幾つだ?』『初心者にキソ術を教えようとする爺さんだよね』『たしか30年前くらい前に引退した元教官だよな。

』『あの爺さん、昔はすごい槍の使い手だったらしいよね』『後継者がいなくて、未だに探しに来るのさ』


 周囲の雑音が凄い。

 いやいや、どっかの年寄りの生きがいかよ。

 大丈夫なのか。


 標的の的に突く、切る、叩く、薙ぎ払うを繰り返す。

 少しでも体勢が崩れると、マックス師匠から叱責が飛ぶ。

 訓練と言うより拷問か。これが新兵に対するシゴキなのだろうか。




-聖女の休憩所-

 1時間後、休憩時間になる。

 クリスと約束した聖女の休憩所に向かう。


「はぁはぁ。

 本格的な訓練は初めてでしたので、身体が痛いです。

 フィル。治療を手伝ってください」


 クリスは、ビリー隊長の体力トレーニングでヘトヘトになっていた。

 休憩所に守護者用のスペースがあるので、そこで治療を行う。私もクリスも、身体の疲れが吹き飛んだ。これで、またトレーニングができる。




-戦闘訓練所-

 日が暮れるころに、ようやく訓練から解放された。

 マックス師匠が、精神統一の方法を教えてくれた。座禅みたいなものかと思ったら、槍を持ったまま気を練る事らしい。気を練ることができれば、治療の魔力の様に気力を槍に移動することによって、性能を上げる様だ。


 こんな感じが30日間続くようだ。

お読みいただきありがとうございました

 誤字脱字などやがありましたら、お知らせください


 ブックマーク、評価ありがとうございます。はげみになります

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