表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Lvが1.2Gでした  作者: ねろっと
クリスとの出会い
11/92

聖女と不思議な茸

今日は暑かったですね。

 そろそろ、エアコンがフル稼働するのでしょうか


21/5/13 茸のお話を追加修正しました


-野営地-

 水筒に残った水を三人で分け合って、安全な場所に移動する。


 もう、ゴブリンを相手にする気力も体力も残っていないのでクレアモン村から遠ざかる方向に逃げるしかない。その方向のパティーさんを支えながら移動するので、起伏の緩い方にしか進めないし、速度も出ない。


 2時間ほど森を彷徨い、身を隠せる洞窟を発見した。

 ここを一時退避場所にすることになった。




-パティーさんの採集教室-

 パティーさんは膝を痛めているし、クリスは負傷と治療で疲れ果てている。

 捜索(屋外)と鑑定(動植物)のスキルを使い、洞窟の周りから食材や水、薪を調達する。

 集めた食材を、パティーさんに再度鑑定してもらう。


「熟してないとお腹を下すの。これの様に熟したものだけ集めて」「このキノコは毒キノコよ。綺麗に裂けないから、そこが見分けるコツよ」「夜の営みが盛んになるキノコが無いよ」「あそこに密集している草は食べられるから、全部取ってきて」


 ダメ出しと突っ込みが必要な物が混ざっている気がするけれど、勉強になった。




 夜寝る前に、治療を行う。

 パティーさんの膝は、完全に治るまで結構時間がかかるみたいだ。

 クリスの8か所の刺し傷が痛々しい。

 あと左胸は切り傷3つと刺し傷が3つある。

 守護者としてクリスの傷に直接触れて、治療する。

 治療中はクリスも私も集中している。




 夜は交代制で眠る。

 朝になり、二人の負傷個所を治療する。

 治療と称して女性の体を触っているわけではない。

 クリスの治療だと、きちんと自分に言い聞かせる。




 治療が終わった後、クリスと一緒に食材や薪を集めに行く。

 パティーさんのために1メートル30センチぐらいの補助杖を2つ作る。

 動けるようになると、細かく指示を出してくる。


「それは食べられるから、もっと集めて」「その実は、精力が付くから、あなた達が食べる分よ」「その草は、生だと苦いから、あく抜きをしてね」「その果物は、熟れると味が落ちるので、青い熟していないものを選んで」「その茸は、毒キノコだけど、貴重だから、全部収集して」


 食材集めの効率が上がり、3日分くらいの食材が集まる

 これで、明日から、街道に向けて移動ができる。




-不思議な茸-

「この茸、クリスに粉末状の薬にしてもらってね。

 薬は聖女さんしか作れないの。

 治療後に、クリスにこっそり飲ませてあげてね」


 パティーさんから、ある茸とヨモギみたいな草をたくさん渡された。

 粉末状の薬?

 クリスが作るのはわかるけれど、なぜこっそり飲ませる必要があるのだろう。

 夜の治療後にクリスに茸を渡す。


「フィルが知らないからって・・・・」


 クリスが呆れた顔でこちらを見る。

 何か地雷を踏んだのだろうか。

 私をじっと見ている。

 数分後、意を決したようだ。

 こっそり耳元で囁く。


「出来上がる薬は女性用の媚薬です。

 茸のままですと効果が無くなりますので、長持ちをさせるために、その草と一緒に、粉末の薬に精製します。

 かなり高値で取り引きされますので、作ります。

 その、、、、恥ずかしいお願いですが。

 媚薬を精製したあと、後ろからぎゅっと抱きしめてください。

 この薬が高価な理由は、精製する聖女がほとんどいないからです。

 精製した聖女は、薬を飲んだ場合と同じ状態になります」


 パティーさん、冗談がきつすぎる。

 クリスに『ごめんね』と謝る。

 笑って、大丈夫と言ってくれるけれど、壊れてしまいそうで怖い。

 精製が終わるまで、じっと眺める。

 精製が終わると同時に、約束通り、後ろからギュッと抱き締める。

 クリスの顔は紅潮し、息遣いが激しくなり、体温もいつもより高い。媚薬が効き出したのだろうか。

 クリスから、聖女の魔力が流れてくるので、還元させる。徐々にクリスの呼吸が落ち着いてくる。

 体温は、密着しているので熱いままだが、クリスが魔力を流している間は、治療に専念しよう。

 クリスの呼吸が落ち着く頃には、二人とも眠ってしまったらしい。




-アンデット来襲-

「起きな。

 誰か近づいてくる」


 夜の見張りをしていたパティーさんに起こされる。

 あの格好のまま寝てしまったのだ。すごく恥ずかしい。

 耳を澄ますと、ガサガサと音が聞こえる。


「複数の人型生物が警戒をしないで動いている音だから、憶えておきなさい」


 パティーさん。さすがレンジャー。

 こういう時は、凄く頼りになる。

 

「これはアンデットの気配ですね。

 数は5体だと思います。

 こちらに気が付いていますね」


 あれ?

 クリスは、見えるみたいだ。

 私は、まだ何も見えないし、感じない。

 これが聖女の力か。

 しかし、1人でアンデット5体はキツイ。


「こっちに近づいてくる。

 音の発生源がいくつで、何処にいるか、感覚を研ぎ澄まして」


 音がだんだん大きくなる。

 音の発生源が複数ある。

 1、2、3、4・・・5つ確認できた。

 これが、複数の生物が近づいてくる感覚か。


「パティーさん、フィル。

 大丈夫ですよ。

 私が何とかできます」


 クリスが、お祈りを捧げている。

 近づいてきたアンデットが次々に浄化されていく。


 ナ、ナンニモスルコトガナイヨ


 パティーさんと二人で、壁の花。

 ここはパーティー会場ではないし、アンデットとダンスはお断りしたい。

 妄想をしている間に、アンデット消滅したようだ。


「アンデットは土に戻りました。

 明朝、きちんと弔ってあげたいですが、よろしいですか?」


 クリスのお願いを承諾して、眠りについた。



 翌朝、亡くなった冒険者達を埋葬する。

 冒険者証と形見になりそうなものを回収し、クリスが鎮魂を行う。


「そうそう、冒険者証をギルドに持ち帰るよ。

 聖女がいない場合は、場所を報告するんだ。

 ギルドが聖女の手配をするのさ。

 自分が野垂れ死にすることもあるからね。明日は我が身だからね」


 パティーさんから、冒険者の義務も教えてもらった。

 ギルドの説明を上の空で聞いていた自分が恥ずかしい。

 『穴があったら入りたい』は、こんな時に使うのだろうか。


「聖女に鎮魂されなかった魂はアンデットになります。

 浄化しても、鎮魂を行わないと、再び蘇ります。

 冒険者は、野垂れ死にすることもあります。

 お亡くなりになった冒険者やアンデットを見つけましたら、鎮魂をさせてください。

 フィル。

 これからも、私を支えてください」


 クリスに、浄化と鎮魂(聖女の役割)を教えてもらう。

 今までは『知らなかった』で許される。

 守護者になった今は、クリスを支えていくと決意し、クリスに伝える。

読んでいただきありがとうございます


誤字脱字などが、ありましたら教えてください

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ