守護者
暑くなりましたね
パソコンとかの熱暴走が気になる季節になりますね
ー守護者-
「フィル。
私のために無理をさせてごめんなさい。
私の守護者になってもらえませんでしょうか?」
守護者?
戸惑っている私に話を続ける。
「聖女は、自分の回復は守護者の手を借りる必要があります。
他の聖女に回復することもできますが、効果が低くなるのです。
治療には、私の怪我をしている場所を触れていただかなければなりません。
お願いです。
守護者は男性しかできないのです」
クリスの顔が真っ赤になっている。
あ、負傷した個所を直接触れないと治せないからか。
「おーい。二人で青春しないでよぉ。
ここはゴブリンの住み処の前だよ」
パティーさんの突っ込みで、私達は、現実に戻された。
遠くでゴブリンの叫び声が聞こえる。
「奴らが戻ってくると厄介だね。
ジェニーさんを弔うことはできないけど、冒険者証は回収して。
フィル君、私は片足が使えないから、手を貸して」
ジェニーさんには悪いが、ここは撤退するしかない。
クリスがジェニーさんを鎮魂した後、この場から退却した。
-治療-
ゴブリンの叫び声が聞こえた方と逆の方向に逃げる。
たぶん、クレアモン村から逆方向のはずだが、仕方がない。
10分ほど逃げた後、パティーさんが身を隠る場所を見つけた。
そこで、休憩をする。
クリスは出血もあってフラフラだ。
守護者になると伝える。
クリスが私の左手首を握る。
柔らかい手で、少しヒンヤリとしている。
「魔力を流しますので、右手まで魔力を届かせてください。
集中して、私の事を想っていただければ、うまくいくはずです」
肘のあたりまで届かせるだけでも大変だ。
このままでは、クリスが失血死してしまう。
クリスを想って精神を集中させ、右手まで魔力を届かせる。
「フィル。最初は軽い怪我のところで試してみてください」
右脇腹に触れると、怪我が治っていく。
他の箇所にも直接触れていくと、小さな傷は治り、大きな傷は出血が止まる。
直接触らないといけないので、クリスは、徐々に肌を露わにしていく。
最後に胸を治す際に、目で合図をする。クリスは、黙って頷く。
服を手にかけ、露わになった胸に直接手を触れる。
左胸の20 cmほど裂ける大怪我の出血が止まった。
「大怪我の場合は、すぐに治ることはありません。
傷の残っている個所は毎日2回の治療を続ける必要があります。
これからも、守護者として、私を支えてください」
返事の代わりにクリスをそっと抱きしめた。
「もしもーし。
治療が終わったなら、もう少し安全な場所まで避難するよ」
そう言えば、ゴブリンの洞窟の近くだった。
クリスは、耳の先まで真っ赤にして、慌てて服を着る。
読んでいただきありがとうございます
誤字脱字などがありましたら、教えてください




