表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/107

……前門の虎後門の狼です……


神様>天使様>家族・アリア(侍女vr.)>少年達>その他


リフレシアの美形ランキングです。


カテーシーをしたのはいいけれど、裾を掴んでいない方の手には、愛しのケーキがのったお皿がありました。


……手、手が限界です!

しかし、愛しのスイーツたちを落とす訳にはいきません!

と脳内で葛藤していたら、お皿を救助されました。


「ご無沙汰しております、クロード殿下」


愛しのスイーツを救ってくれたのは、お兄様でした。

片手を胸に当て片足を軽く引き、背筋は真っ直ぐ伸びていて、軽く膝を曲げながら少し頭を下げる。お手本の様な美しい礼です。


……残った片手に、お皿がなければですが。


「くくっ、お久しぶりですね、ユリウス殿」

「おや?クロード殿下、何かおかしな点でもありましたか?」

「いいえ、失礼しました。貴方はいつも隙なく貴公子然としているので……少し驚いてしまいまして」


はい、そうですよね、ごもっともです。

私の周りの人達は基本美形な上にハイスペックなのですが、私が絡むと何故か残念な感じになるのです。


それにしても綺麗なお顔です。

言葉遣いや物腰が柔らかいので優しげに見えますが、目元は切れ長なので表情によっては凛々しくもなりそうです。

色白ではありますが血色も良く、体型も細身ですが痩せすぎという感じでもありません。

まだ、お会いしたばかりなので何とも言えませんが病弱にも内気にも見えません。


では何故、園遊会に参加していなかったのでしょうか?


「そんなに見られたら、さすがに恥ずかしいよ」

「っ、失礼致しました。申し訳ございません」

今まで出会わなかった理由を考えて、凝視してしまいました。

「いや、謝まって欲しかった訳じゃないんだ。サマーセット公爵令嬢……う〜ん、堅苦しいな。リフレシア嬢、と呼んでもいいかな?」


ひぇっ!

名前呼びなんて、貴族同士ではかなり親しくないとしません。

また誰かに何か言われてしまいます!

嫌です、お断りです!

そう言いたいのは山々ですが、しかし相手は王子様です。


「もちろんでございます。如何様にもお呼び下さいませ」


……ああ、私の平穏がまた一歩遠ざかりました。


「ありがとう、僕の事もクロードと呼んで?」

そんなにっこりと言われても呼べませんし、 呼びたくありませんっ!


「今日初めてお会いしましたのに……。ではクロード殿下とお呼びしてもよろしいでしょうか?」

「……クロードでいいのに。わかった、妥協するよ」


出来る事ならもっと妥協して欲しかったです!

まあ、お兄様も同じ呼び方をしているので、周りには何とか言い訳出来る範囲でしょう。


「でね、先程の続きだけど。失礼と思った訳じゃなくて、リフレシア嬢みたいに可愛い女の子に、じっと見つめられたから恥ずかしくて、照れてしまっただけなんだ」

「!」

(イケメン神様ばりの)美少年なクロード様に、可愛いなんて言われた私の方が恥ずかしい、絶対顔が真っ赤になってます!


うぅ〜、王子様怖いです。

『今日はいい天気ですね』と同じくらいの調子で、赤面ものの台詞をさらっと言うなんて。

お世辞とわかっていても、とてつもなく綺麗な異性に面と向かって褒められるなんて、恥ずかしすぎて言葉が出ません。


誰か助けてー!


「クロード殿下。……妹はそういった世辞に慣れていませんので、ご容赦下さい」

「お世辞を言ったおぼえはないよ?感じたままを言っただけだ」


や〜め〜て〜!

羞恥の限界がきた私は、お兄様の背中に隠れました。

近く来てくれたシリスが、頭を撫でて慰めてくれますが顔を上げる事も出来ません。

如何にして此処から逃げようかと、ゆだった頭で考えていたら、聞き覚えのありすぎる甲高い声が聞こえました。


「あら〜、サマーセット公爵令嬢ではありませんか?また、何か仕出かしたのですか?」

「くすくす、ロザリア様ったら。そんな事を言えば何をされるかわかりませんよ?」

「ええ、そうですわ。サマーセット公爵令嬢はご自分が気に入らなければ、酷い事をなさる方なんですから」

「まあ、怖いわ!わたくしみたいなか弱いものには耐えられませんわ」


声の主はロザリア・ボードフォール公爵令嬢と、その取り巻き(愉快な仲間たち?)でした。


……最悪です。

彼女達は私の顔を見る度に、絡んできます。今までに起こったやっかい事の半分以上に、彼女達が関わっています。私を悪者にしたいらしく、した覚えのない事を大きな声で責め立てるのです。

最初は反論していたのですが、一言えば十返ってくる(しかも甲高い声で)ので、相手にするのが面倒になってしまいました。

なので最近では、彼女達がひとしきり言うのを黙って待ち、一区切りついた途端に「ごきげんよう」とにっこり微笑み、立ち去る事にしていたのですが。


その彼女達が、目の前にいます。

そして彼女達よりもやっかいな方(主に身分)が、お兄様を挟んで後ろにいます。


……前門の虎後門の狼とはこの事です。









ロザリア達にとってリフレシアはどうにかして蹴落としたい相手です。

ユリウスとシリスは兄弟なので仕方ないけれど、めきめきと人気上昇中の少年達がちやほやするのが許せないのです。

リフレシアの評判を下げようとするのですが上手くいきません。


今回もわざわざリフレシアを探してやってきました。

ユリウスやシリスは後ろを向いていますし、ユリウスの奥にいたクロードは視界にも入っていません。


いつもユリウスやシリス、少年達がいない隙を狙って攻撃します。今回もそのつもりの彼女達なのですが…………



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ