盗賊討伐
翌日マークス街道入り口近くの広場
8人の顔を見回して、
「大丈夫そうだな。今更だから何も言わん。ソフィア、指揮は任せる」
「うん わかったわ。みんな行こう」
「「「はい!」」」「「「「うん!」」」」「・・・」コクリ
入り口に行くと、
「おまえまた女の子たちを歩かせたのか?どんだけ守銭奴なんだ」
「女の子たちが不憫だ」
「なんであんな奴が」
「地獄に落ちろ」
まあいつも通りだ。
それから、討伐隊は隊列を整えて出発した。
マークス街道近くの盗賊団アジト
「お頭、獲物ですぜ。商隊2つに乗合馬車1つで、馬車に女が8人も乗ってるらしいですぜ。」
「 おお!そうか、やはり女は生きのいい方がいいからな。ここの女どもは、どいつも魚の死んだような目をしていていけねえ」
勝手なことを言いながら、
「野郎ども獲物だ!女は殺すなよ。野郎は皆殺しだ。おい、いつも通り商隊のフリをして後ろに回り込め。逃すなよ。」
アジトには見張りを5人残し、それ以外は全員出て行く。
「ガイ、ギン、グン、ゲンは側面から襲え。30人ずつ連れて行け。ゴンは商隊のフリをしろ。表5人の中15人だ。残りは俺と正面だ。行くぞ」
マークス街道を進む一行
「ソフィア、後ろから敵が付いて来てる。さっきすれ違った商隊。この先に敵が待ち伏せてる。」
「メル、数はわかる?」
「前に20 人、横から30人ずつ後ろは20人」
「メルお姉ちゃんすごい!」
メルは照れているのか芽衣の頭を撫でる。
ガンテが俺の顔を見るので、頷く。そしてすぐに近くの冒険者に、敵が待ち伏せていることを知らせる。
前後左右を囲まれた状態で、一行は止まる。
「おい、命が惜しければ武器を捨てろ。荷物と女を置いていけば、命までは取らねえ。」
アイザックがニヤニヤしながら叫ぶ。
「信用ならねえな。お前たちはいつも皆殺しだろうが」
ガンテも叫ぶ。
「今回は約束してやる。なんせ上玉が8人もいるからな。ゲハハハ」
いいかげん、ソフィアは切れて、
「みんなやるよ、こんな奴ら生かしておく必要なんてないわ。アローでそれぞれ攻撃、美咲は右側の馬車の前で飛燕で攻撃して。メルは左側の馬車の前で近づく敵をやっちゃって。」
すかさず、右側の敵に知里の雷矢3本、芽衣の火矢3本、美咲の飛燕が飛ぶ。さらに3本ずつ、盗賊たちも死にものぐるいで近づいてくる。
「私は美咲の方を援護するわ。シーラそっちは頼んだわよ」ソフィア
「まかせて〜」シーラ
さらに、知里と芽衣が3本ずつ打ったところで、美咲やソフィアや他の冒険者3人が盗賊と戦闘になる。知里と芽衣の矢で戦闘不能になった盗賊は10人。近接戦闘は流石は冒険者、みな訓練しているので、たかが盗賊3人ほどに遅れを取るはずがない。美咲もソフィアも身体強化から加速して、それぞれ3人の盗賊と対峙する。美咲は刀で次々と盗賊の首を切り裂き戦闘不能にしていく。ソフィアも次々と心臓を突き刺して行く。残った盗賊も知里と芽衣のアローで戦闘不能となる。
左側の戦闘は最初にメグ、シーラのライトアローとアイスアロー3本ずつに加えて、ミラの速射によるサンダーアロー3本それを3回敵が近づいて来るまでに打った。そこまでで20人が戦闘不能になった。残りは10人対して、メルと冒険者3人楽勝だった。メルはナイフを両手に持ち、加速して3人の盗賊とすれ違いざまに、頚動脈を絶って行く。冒険者たちも難なく斬り伏せていた。左右の戦闘が終わる頃、前後の戦闘も終わった。
「みんなよくやった。ここからは俺の仕事だ。みんなはここで少し休憩してくれ」
と言って、水筒とタオルを置いて行く。
左右の戦闘不能になっている盗賊たちを見て行く。落ちている剣は集めて収納する。治癒すれば、動けそうなやつを1人確保すると、他は全員止めを刺した。