無邪気な?芽衣
「ただいま」
「おかえりなさい」
メグとミラが迎えてくれる。
「・・・おかえり」
ソフィア、美咲、芽衣がジーっと知里の顔をみている。たまらず知里はソッポを向く。
「なにかあった?」ソフィア
「むふふ」
シーラがお嬢様らしからぬ声を出している。
「とりあえず、みんな座ってくれ。依頼を受けて来た。これを見てくれ」
と依頼書をリビングのテーブルの上におく。
みんなが一通り見たところで、
「メグこの依頼を受けて来た意味はわかるな?」
「はい 対人戦闘の経験を積むためでしょうか」
「そうだ。本物の対人戦闘を経験してもらう。本気で自分を殺しにくる敵に、躊躇なく攻撃出来る覚悟を見せてもらおう」
「その覚悟がない奴は王城急襲作戦に連れて行かない。なぜだが分かるなソフィア?」
「自分の身は自分で守れってことでしょう」
「ああ 今回の作戦ではお前たちのそばにいないことが多いからな。ただし、これだけは絶対に忘れないでくれ。俺はお前たちの命が一番大切だ。そしてお前たちが勝てない敵はいくらでもいる。その時は迷わず俺を呼べ、必ず助ける」
「「はい 」」 「「うん」」「・・・」コクリ
「知里たちなんだが、王城急襲作戦では待機なんだが、この依頼はどうする?無理には勧めないが」
「私は参加するわ。この世界では避けては通れないのよね?」美咲
「そうだな、避けて通っていても、避けられなかった時は、蹂躙されるしかないからな。」
「私も参加するよ。早く強くならないといけないから」
知里が真っ直ぐ俺を見て、強い意志を示す。
「わたしも行くよ。強くなったところを見ててね シン」芽衣
「よし、全員参加だな。明日の10時に作戦会議があるからな。ソフィア、マークス街道の場所はわかるか?ちょっと行ってくる」
ソフィアからマークス街道の場所を聞き、転移先の場所を探しに行った。
「さてと、シンも出かけたし洗いざらい吐いてもらうわよ、知里」
ソフィアが知里の前に座り、美咲と芽衣が知里の両脇を固める。
「えっ え?」
知里が助けを求めるようにシーラやメグを見るが、
「うふふ」
助ける気はないらしい。というよりシーラも話を聞きたいらしい。
メグやミラは澄ました顔をして、お茶を飲んでいる。
「・・・」無表情なメル
知里は観念して
「えっとねお昼に二人でご飯を食べたの。その時に私が好きって言って、シンも好きだよって言ってくれたの」
「「なっ なっ なんですと〜〜!!!」」
ソフィアと美咲がハモる。
「へっ?」
芽衣はあまりの驚きに口を開けたまま固まる。
「あっ でもね。ソフィアちゃんや美咲ちゃんや芽衣ちゃんのことも好きって言ってたよ」
ここで冷静なシーラが
「ねえ知里色々端折ってるでしょ。一から説明しなさい」
「ええ〜」知里
「なるほどね。だから早く強くなりたいんだ。その秘密は気になるとこだけど。」ソフィア
「確かにシン君の性格上、保護を盾に関係を迫るようなことは、しないわね」シーラ
「それで、私たちの気持ちにも気づいている上で、好きだっていったのよね?」美咲
「うん」知里
「こっちの世界って、一夫多妻の世界だからソフィアは普通に受け入れてるけど。・・・シンもこっちで育ったんだから、それが普通の考えになってるんだね。うん、わかったわ。ちさ姉もそうなんでしょう?」
「・・うん。私は・・何番でもいいの、一緒にいられたら」
「ということは、一番早く強くなったら、一番最初にシンと結婚できるっていうこと?」芽衣
「ん?んん?そうなのかな?」
知里は釈然としないが、そう答える。
「だいたいね芽衣、あんたはまだ子供でしょ。結婚なんて早いわ」
「何言ってんのソフィアお姉ちゃん。私はこれから成長期なんだから、あっという間よ」
芽衣はぐるっとみんなを見回して、
「知里お姉ちゃんには勝てないかもだけど、ソフィアお姉ちゃんにはすでに勝ってる?美咲お姉ちゃんも一年で追い抜くよ」
「「!!!」」
ソフィアと美咲に片方ずつ頬をつねられる
「「この口ね、そんな事を言うのは」」
「いらい、いらいです。ごめんなさひ〜」