ゴブリン討伐 1
「お前たちのパーティー構成なら無茶をしない限り、まず大丈夫だ。必ず8人がまとまって行動するように。前にも知里たちには言ったが、ゴブリンは女の敵だからな遠慮なくやれ」
「うん」「わかったわ」各々頷く。
「それとスキルや魔法の習得に関してなんだが。実戦で攻撃したり、スキルや魔法を使って戦闘に参加することが、上位スキルや魔法の習得の近道なんだ。ということで、今回の依頼はお前たちだけでやってみろ。俺は最後尾でフォローと討伐証明の切り取りだけするからな。指揮はソフィアに任せる。倒すことだけに専念しろ」
「わ わかったわ」
「ところで戦闘服はいつできるんだ?」
「一度作ってるから、4日でできるって言ってたよ」と知里
「ふーん ギリギリかな。よし帰るぞ。実戦まで8人で出来ることをするようにな」
翌日
8人はドーム練習場でフォーメーションでの連携の練習などをしている。練習用に土ゴーレムを作っておいた。
冒険者ギルドでは
「はい 1パーティー増えて、20名になりました」
その翌日
「はい2パーティー増えました。31名です」
さらに翌日
「はい1パーティー増えました。37名です」
4日目
「定員になりました。全部で7パーティー45名です。10時にナレッジ村に集合してください」
「全体の指揮はギルド職員のガンテがとります」
「了解です」
それから服屋で戦闘服を受け取り帰った。
「ただいま」
「おかえり」
「みんなはまだ裏庭にいるよ。私は夕飯の準備だよ」
「いつもありがとうな。手伝うよ」
「じゃあ お願いしようかな」
「何したらいい?」
知里と一緒に夕飯を作っていると、しばらくしてみんなが戻って来た。
「あー シン 知里お姉ちゃんと2人で!もうっ帰って来たら教えてよ」
芽衣が駆け寄ってくる。頭を撫でてあげると機嫌が直るのだ。
「ちょっと いつのまに!帰って来たらただいまでしょっ!」
ソフィアはプンスカ怒る。
「わかったよ ところで決まったぞ。明日朝10時集合だ」
「やっとね なんか緊張してきたわ」
「今からかよ。とりあえず飯食って今日は早く寝ろよ。メグたちの戦闘服も取ってきたぞ」
「間に合ったのね。これデザインが可愛いから楽しみだったの」
メグは嬉しそうだ。
「ソフィア シーラ行くぞ」
「ここどこ?」
「ナレッジ村の近くの空き地だ」
「あんた いつのまに?」
「依頼を受けた次の日に一度来たんだ。ちょっと待ってろ」
知里達とメグ達を順次連れてくる。
ナレッジ村に入ると、すでに他のパーティーは集まっていた。
(戦闘奴隷も数人いるな。目が死んでるやつと、いってるやつがいるな。外人のガタイのいいやつばかりか)
俺たちが近づいて行くと、他のパーティーの女性達が、メグ達に話しかける。
「可愛い服ね。お揃いでオーダーメイドなの?」
「はい 戦闘服なんです」
「いいなー 少しずつデザインが違うのね」
女性達はそれぞれお洒落の話しをしている。
一方俺は男達から絡まれていた。
「お前たちどこから来たんだ?」
「えーと 歩いて?」
「はっ 王都からここまで歩いて来たのか。馬車に乗る金もないのかよ。」
「貧乏パーティーがちゃんと仕事できるのか?」
「お前冒険者何年やってんだ?」
「まだ若いよな?」
8人も可愛い女の子を連れているから、めちゃくちゃ絡まれる。
「今年冒険者になったばかりですが、それが何か?」
「おいおいみんな聞いたかよ。お前仕事もせずに報酬だけもらおうとしてるだろ?もういい お前は帰れ。女の子たちは俺たちが面倒みてやるよ」
下卑た笑みを見せながら、手でしっしっとやっている。
「はぁ うちの子たちはみんな優秀だから、仕事はきちんとこなしますよ」
ため息をつきながら、その場を離れる。
男達から
「ハーレムパーティーが仕事出来るわけねえじゃねえか」
「仕事を舐めるんじゃねえ」
「報酬泥棒は絶対に許さねー」
など口々に追い打ちをかける。