魔王討伐とその後
あらすじを読んでから本文を読んでください。あらすじ読んだよーって人はどうぞ、先にお進みくださいませ。
魔王「くらえええ!!!」
勇者「! 僧侶、危ない!」
勇者「ぐあああああ!」
勇者 は やられてしまった!
僧侶「……勇者の焼肉なんざ美味そうじゃねえな、が、よくやった」
僧侶「僧侶パンチ」
魔王「ぬおおおおお!!!」
僧侶「お、魔王倒した」
僧侶「蘇生蘇生、と。魔力残量も危なかったな……」
勇者「ぷはっ! あー、くそ、川で溺れかけたぜ」
僧侶「……そのまま向こう岸まで行かせりゃよかったかもな」
勇者「っておおっ!? 魔王倒してんじゃん!?」
僧侶「そうだな。帰るか」
勇者「おう!」
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王様「長旅ご苦労であった。これまでにさぞ多くの強敵と戦ってきただろう! 褒美を取らせよう。何が良いか。いや、その前に宴だな。勇者の武勇、城の近衛どもに聞かせてやってくれ。頼んだぞ!」
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勇者「…………は?」
僧侶「……勇者の武勇……」
勇者「どうするんだよ、僧侶」
僧侶「お前の武勇だろう? 好きに語ればいいさ」
勇者「…………俺の武勇。ドラゴンを倒した」
僧侶「それは俺だ」
勇者「魔王と戦った」
僧侶「お前の蘇生で俺の魔力が尽きかけるまでな」
僧侶「そうだな。レベルの話でもしてやったらどうだ」
勇者「馬鹿か」
勇者「みんな俺のレベル聞けば驚きおののくぞ」
僧侶「そりゃそうだ」
勇者「くそっ。何を話したもんかな……」
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勇者「あ! 分かった!」
僧侶「ついに思いついたか?」
勇者「そうだよ! いっそ王都から逃げ出そうぜ!」
僧侶「まあ、俺は構わんが」
勇者「え、あ、おう」
僧侶「なんだ。反対はしないぞ。話のネタが思い浮かばなそうなのも事実だ」
僧侶「それに、決めるのはお前だ」
勇者「……こんな時だけ俺任せかよ」
勇者「……分かった。さっさと旅に出よう」
僧侶「了解。では、さっさと王都を出ようか」
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勇者「んーっ。やっぱり、外は最高だな」
僧侶「まあ、人がごった返してるよりかは幾分な」
勇者「あ、魔物だ」
僧侶「勇者がんばれよ。俺は支援をしてやろう」
勇者「え、うそ。俺勝てないよ?」
僧侶「俺、馬車の中で引きこもっとくから」
勇者「はぁ!? それ俺の特権だぞ!?」
僧侶「俺のレベルいくつか知ってるか?」
勇者「99だろ。カンストしたんだろ。分かってるよ……」
僧侶「で、お前のレベルが未だ一桁の9だ」
勇者「悪うございした! 戦います! 戦えばいいんだろ!」
僧侶「分かったら働け、クズ勇者」
勇者「でやぁ!」
魔物にダメージを与えられない!
勇者「ごめん、勝てない」
僧侶「僧侶パンチ」
勇者 に 9999 のダメージ!
勇者「なんで俺に……」
僧侶「お前が戦ってたら、次の話に進まんからな」
勇者「ひどいぜ…………(バタッ)」
僧侶「よし、魔物たち。殺されたくなければ、立ち去れよ?」
魔物「(コクコク!!)」
僧侶「さてと、クズな勇者とレベルカンストした俺こと僧侶の話がようやく始まりましたって話だぜ」
僧侶「蘇生」
勇者「ぷはっ!? はぁ……はぁ……死んだかと思ったぜ……」
僧侶「現に死んでたがな」
勇者「あ! 僧侶、てめえ!」
僧侶「パンチは魔力消費がないんだ、言ってる意味分かるよな?」
勇者「……ふん。早く次の街に行こうか」
To be continued...