第4章 決心
おれは会社を辞めた。
親はすんなりと認めてくれた。倒れたのがよほどショックだったらしい。
これで社畜生活とはおさらばだ。おれは自由に酔っていった。宝くじでも買おうかなと思い、やめた。これで当たってしまったら、異次元のゲートでも発見してしまうかもしれない。賞金で世直しなんて、おれにはできない。きっと、向こうで盗賊に襲われてしまうか魔女認定されて裁判行に決まっている。
さて、おれは、親に勉強漬けになると宣言した。親はびっくりした。当たり前だ。勉強なんて大嫌いだったおれが、突然そんなことを言いだしたのだから。
「医者にみてもらったほうがいいんじゃないか」とふたりで相談していた。思わず苦笑いしながら、おれは修行をはじめたのだった。
まず、見たかった海外ドラマをみまくった。感謝のドラマ鑑賞12時間。終わった時、最初はヘトヘトだった。こんな生活を2カ月続けた
親は、息子が海外ドラマを見ながらお経を読んでいると思っていたらしい。どんなプレイだ。
ドラマに飽きたら、海外版の日本アニメを輸入した。台詞を暗記するまで、聞いて、つぶやいた。それしかしていない。
もちろん、過労死はしないように8時間睡眠を義務付けている。
半年後、異変が起きた。
1.5倍速の英語がほぼ完ぺきに聞き取れるようになっていたのだ。貯金はまだ、半年分以上の生活費くらいはあった。調子に乗って2倍速、3倍速とどんどん負荷をかけていく。
1年が過ぎた時、怪物が誕生した。
おれは4倍速の英語まで聞き取れるようになっていた。
そして、決心したのだった。外に出ようと。