表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/8

6.美味しい物こそが正義

私にセクハラをしようと飛びかかってきたのは、クライド。年齢は私の二つ上の八歳だ。幼い年齢にも関わらず、かすかに色気を出しているこいつは艶やかな黒髪に、甘い顔立ち、手足のすらっとした美少年。ハーレム状態になっているであろう将来を簡単に想像できてしまうのが怖い。


彼の母、クラウディアさんは、一人でクライドを育てている、所謂シングルマザーだ。そんな彼女が営んでいる食堂は料理が美味しい事と、彼女の美貌やその気前のいい性格からいつも賑わっている。

私も美味しいという噂を聞き、試しと思って行ってみたら、本当にほっぺたが落ちるくらい美味しかった。いつも食べている洗練された食事もいいがこの地域での味付けなのか、熱々のハンバーグみたいな物、この世界ではパラウィって言うんだけど、肉汁が溢れてくるパラウィを特製のソースと一緒に食べた時の衝撃、柄にもなく感動してしまった。


(あ〜。思い出しただけで余計お腹がすいてきた)


なにせ、朝からお菓子しか食べていない。魔法を使うというのは大量のエネルギーが必要なことで、使った後は物凄くお腹が空く。家で魔法の練習をしている時は、ディオルがどこからか持ってきてくれるのだが、今はディオルでさえ居場所を特定できなくなる特製の魔法をかけている。それなのに、朝からバンバン魔法を使いまくって、食事をしていないこの状況は、お菓子で誤魔化してはいるが正直辛い……。

(どうしようかなぁ)

食べに行きたいのだが、問題はディオルがお店の位置を知っていることだ。前にもこんな風に一人で街に出ていた時に、色々あって、ディオルには食堂の場所を知られてしまっているのだ。う〜んと悩むこと時間にして数秒。


「よし、行こう」


食欲には勝てませんでした。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ