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4.この世は力が物を言う

遅くなって申し訳ありません。

内容が少し変わりましたので、出来れば一話からご覧ください。

「っシェリーナ様ー!!シェリーナ様ー!!どちらにいらっしゃるのですか?出てきてくださいましーっっ」


屋敷のあちこちから私を探す声がする。しかし、


「さらば!!」


私はそう言いながら、魔法で体を浮かせて我が家の侵入者防止用の高い壁を難なく越えると、スタコラさっさと逃げた。


今日は、私の婚約者になるであろうカイン・レトリウスとの始めての顔合わせの日。本当だったら今頃、馬車に揺られながらドナ○ナを唱えていたところだろうが、そこは今まで磨いてきた魔法の腕前が物を言う。


そう、逃げたのだ!!正直、上手くいくとは思ってもいなかったが、結構簡単に事は済んだ。

まず、いつもの様に侍女の皆に服装や身だしなみを整えられた後、少しお手洗いに行ってきますわ。と言い、部屋から出てすぐのところで、ついて来てくれていた侍女のミーナを魔法で眠らせた。その後、他の人から自分自身を見えなくする魔法をかけ、窓から逃げた。

ゲームの中にいたシェリーナは、こんなアクティブな事は出来なかったし、そもそも、大好きな両親に逆らう様な事はしないだろう。だがしかし、それはそれ。私が記憶を思い出したのは確かに五歳の頃だったが、元々、私の魂が根本にあったせいか、それ以前も今と変わらず、かなりのお転婆さんだったようだ。だからか、記憶が戻ったといっても、特に困るような事はなかった。


そんな私が、人生のバッドエンドに進むと分かっていて、何もしないだろうか?いや、そんな訳がない。徹底的にこの顔合わせ会をぶっ潰させていただきます。

と、思っていたのだけれど、相手は公爵家。下手な事をすれば、お父様達に迷惑をかける事になる。それだけはダメだ。なので、仕方がなく、今日一日、この王都でかくれんぼをしてやろうと思ったのです。え?それは迷惑をかけないのか、ですか?いや、まぁ、かけるでしょうけど、公爵家の皆様が謎の奇病にかかったりするよりはましだと思うのですよ。フフフ。


それに今日はお父様が、事故で死んでしまうかもしれない日なのだから、絶対に屋敷から出すわけにはいかない。この事故の事はゲームではなく、ファンブックに載っていたのだが、そこには、馬車に気づかずに轢き殺されそうになった子供を助けた為に代わりに死んでしまったと書かれていた。つまり、外に出なければ安全なのだ。念のため、屋敷の周りにはお父様を外に出さない為の対象者選択用の結界が張ってある。これは、外からの衝撃もだが、対象者を中から出さない為にも使える。これで安心して逃げられるのだよ。


ではっっ!!




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