[12th night]★
がっつりR15描写が入ります。
擦り合わせた唇は熱く、交わった吐息は甘かった。
幾度も幾度も押し付けられ、形を変えながら、やがて綻んだ合わせ目の間に、濡れた何かが入り込んでくる。
「ん………ふ」
息を継ごうとしたその隙間から、甘い声が漏れるのを抑えられない。
薄く開けた目蓋の、向こう側のアメジストをじっと追っていると、武骨な長い指によってそっと暗闇へ促された。
身体の持ち上がる感覚に驚きながら、それでも止まないキスに酔って、気が付けばわたしはキングサイズのダブルベッドの上に優しく横たえられていた。
「君の眠る場所は、ここ以外にはない」
覆い被さってきた男が、キスを止めてわたしの夜着を少しずつ剥ぎながら、肌の上で囁いた。
熱に浮かされたわたしは返事もせずに、ただ彼のやることを見ている。
「広いベッドは寂しいか?」
意地悪な問い掛け。
わたしは何も考えず頷く。
わたしはもう何も纏っていない。
「なら必ず帰ってこよう。君に独り寝はさせない」
もうひとつ、頷きを。
彼もまた、服をすべて脱ぎ捨てた。
「その代わり、毎夜愛し合うことになるが……?」
クスクスと、からかうようで真剣な口調。
その問いに答えるようにわたしが腕を首に絡めるのを待って、彼はわたしの中に入り込んできた。
痛み。
鈍い痛み。
けれどそれを昨夜よりも早く、快感が塗り替え始める。
「んっ……あ」
「もっと声、出していい」
苦しげな呟きと共に、突き上げが強まる。
「アァ………やっ、まって」
「……無理だ」
「んん………んアァ!」
淫らに、乱れて。
何度も、何度もそれを繰り返す。
やがて留めているのさえ困難になった意識を手放して、わたしはたった1人の男の腕の中で眠りについた。