第三話◇
そう言えば登場人物たちの容姿について全く載せていなかったので、今回はその回です。
まあ飛ばしてもらっても大丈夫? だと思います。
1~3話は4話以降と描写の仕方が全然違うので面白くなかったらもう飛ばしちゃって4話から見てください。
最近、クラスメイトのある男子と話すようになりました。
そしてその男子は定期的に日記をつけているらしく、
この日記はその子の影響を受けて始めたものです。
これを将来見返している私へ。黒歴史になる可能性が十二分に高いので、読んでいて恥ずくなったら迷わず燃やして塵にしてください。
2018/5/18 天気 ☀
朝、高校でできた友人の芽衣子と一緒に学校へ登校しました。時刻は8:05。いつもより滅茶苦茶早く学校に来れたので印象深くて覚えてました。
教室に入ると既に数人いてびっくりしました。この子たちは何を思ってこんなにも早く学校にきているのかと。そしてその数人の中にはさっき上の方で話題にあげた男子もいました。
芽衣子が声を掛けるとその男子、田村君はぱっと顔を上げすぐに返事を返してました。
私が「田村君、おはよう」と声を掛けると、どこか緊張した様子でおずおずと返事を返してきます。
やはり、まだ親密度が足りないかと落胆しながらいつものようにポケットからあんぱんを取り出し
献上します。
隣の芽衣子に変な目で見られますが、これのおかげでだんだんと距離が縮まってきているのは気のせいではないはず。
「ほんとにもらっていいの?」といつものように田村君に念押しされますがいいよと言って暖かく見守っているとゆっくりとですが食べ始めます。
田村君は体が小柄な方です。腕を見ると女子の腕かと見間違えてしまうほどに細く、見るたびに正直心配になります。あまりご飯を食べない人なのかな。
ただあんぱんを献上し始めてから顔色が良くなっている気がするのでこれは続けていこうと思います。
芽衣子は不健康そうな体をしている田村君とは反対です。太っていると言いたいのではなく、綺麗な体つきをしているということです。秘訣を聞くと、どうやら毎日バランスの良い食事を自炊して取っているとの事。この年から自炊をこなせるとは、正直感服です。
また、最近はお菓子やジュースも取ってないとの事でした。正直信じられませんね。女子高生から甘味を奪い去ったら何が残るというのでしょうか。
何があなたをそうさせるのと今日英語の授業で習った使役動詞を用いた文で聞いたところ、はにかみながら、はぐらかされました。…好きな人でもできたのでしょうか?
と、今日はこんな感じでした。ちなみにこんな長文を書いたのは田村君に長ければ長いほどいいよと言われたためです。さすがにこのくらい書けば良いでしょう。
メモ書き: What made you do that?
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2018/5/19
朝、カフェライブラリーの窓際に設置されている自動販売機にて、私、綾乃 恵は衝撃を受けた。
「あぁ…(あんぱんがチョココロネになってる…)」
しょうがないので、チョココロネを二つ買おうと財布を開けたところで、本日二度目の衝撃を受けることとなった。
「ひもじいよ~」
「…ウインナーあげようか?」
芽衣子のご厚意に甘えて、大好きを連呼しながら芽衣子特製ウインナーをもしゃもしゃと咀嚼していた私であったが、口の中からたこさんが完全に消えたことを確認してから静かに口を開く。
「滅茶苦茶、美味しかった」
「大袈裟だな~」
自動販売機に売られていた商品の中で、一番安かったおにぎりを一口頬張りながら「この学校アルバイト禁止らしいんだよね、知ってた?」と芽衣子に聞くと、きょとんとした顔をする。
「いや、校長にちゃんと理由込みで言えば許してくれたはずだよ」
「え⁈ そうなの?」
「生徒手帳にも書いてあるし」
と言っておもむろに胸ポケットから*黄色の生徒手帳を取り出して真ん中らへんを開いて見せてくる。
…ほんとだ。こんなところ良く知ってたなあ、こいつ。
「私は*王子駅の近くのコンビニでバイトしてるけど、、、紹介しようか?(イケボ)」
「ぜ、、、是非とも!」
そんなこんなで私は芽衣子の協力のおかげで2018年の6月1日からアルバイトを始めることになりました。
*黄色の生徒手帳 学年ごとに赤、黄、青で区切られている。
*王子駅 東京都北区にある駅、近くに飛鳥山公園というバカでかい公園がある