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ゲームメーカー  作者: あかはま
序章
2/2

自分は自室に向かい、ベッドに飛び込んだ。飛び込む前に少し走ったため、息が少し荒く、心臓が鼓動する。仰向けになり、寝ようとしたところ、天井のシミが見えて少し怖くなった。(昔「怖いー!」とか言ってたけど今でも少し怖いな・・・)などと考えたが明日は朝練があるので遅れてはいけないと頭の中の意識を思考から呼吸に変えた。

深呼吸をするたびにだんだん体の力が抜けていき、軽くなる。そのうち、自分の意識は暗闇の中に沈んでいった。

ある日の公園、晴天の下、自分より背の低い少年たちがサッカーをして遊んでいた。

(この子ら怒られないかな…)

昔、自分も同じくサッカーを近くの公園でしていて、よく怒られてなんか気まずい空気になったことを思い出し、その少年たちに「わかるわー。」という共感の気持ちとそれによる不安の気持ちがあった。

暇なので少し見ていくかと思い、その公園の階段を上がっていくと、全員が相当うまいことが分かった。その中でずば抜けてうまいのがいた。赤いアディダスのトレシュー、ナイキの無地で黒のショートパンツ、上はバルセロナのホームユニフォーム。おお、すごいなと思い、もっと近寄ると今や昔とは服装は違うがそれは見知った顔であった。自分である。小さい頃の自分のようなものがそこにいる。多分身長、顔の幼さから読み取るに、小5ほどである。だがその時代の自分にしてはうますぎるのである。なので、うん!これは別人だ!と自分で結論づけて、一番近くの、右にある5mほど先のベンチに腰掛けた。

1時間ほどか、サッカーを長時間やっていたため子供たちは疲れ、休憩に入った。その時自分のような何かが仲間のいるほうに向かわず、サッカーをしていた時の楽しそうな顔とは裏腹に、憐れんでいるような、軽蔑するような顔をしてこちらに向かってきた。少し前で止まり、一言。

「お前、馬鹿みたい。」

「え。」そう言われると、そのままの姿勢で、固まってしまう。強者の余裕、弱者の絶望感。

本当にその偽物のような奴からの一言が核心を突き、自分の心に深く突き刺さった。

混乱している最中、急に場所が変わった。色が付いた雲、重力のない状況、しかも雲の上でふわふわ浮いている。しかし上に広がる青空と太陽はどこかリアルだった。その景色は宇宙、というか夜空を見た時のあの虚しさと無限の可能性、下から見える青空のすっきりするような、やる気がわき出てくるのが出てくるのが混じった感じだった。そして一応体を動かしてはみたが動くのは首、腰のみだった。

さてどうするかと考えるもすぐにゆっくり、下に降りていった。このまま暇よりはましか。と考え、身体をその魔法のようなものに委ねることにした。

だんだんと雲に近づいてゆき、雲にかぶさった。しばらくして雲が開けてきた。「あれは・・・人?」

口に発した瞬間に目が覚めた。

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