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6話 ファンと気になるクラスの男子

本日はもう一話上がっているので前話から見ていただけると嬉しいです!

「あ、あの!ファンです!雑誌見ました!」

「彼女とかいますか!」

「そもそも話しかけていいでしょうか!」


ホームルームが終わり、今日はオリエンテーション的な感じらしく、いったん自由な時間になると急遽質問タイムが始まった。


「雑誌読んでくれた子はありがとね。彼女とかはいないです。話しかけてくれるのは全然嬉しいけど、何から答えていいかわからないからもう少しゆっくり話しかけてくれると助かるかな。」


うーんちょっと疲れるかも?正直聞き取れてないことが多いんだよね。


「あ、あの!本当にこの宮島遥さんなんですか!」


そういって女の子が雑誌を見せてくれた。


「うん、そうだけど本物見てがっかりした?」


「い、いえ!全然です!む、むしろ実物の方がかっこよくてビビってます…。不快だったらごめんなさい…。」


こういうのはやっぱり嬉しいな。それに今日も雑誌を持ってきてくれてるってのはほんとにファンって感じで嬉しい。


「はは、冗談だよ。ありがとうね、雑誌よく読んでくれてるの?どの写真がいいとかある?」


「は、はい!こ、この全身黒のコーデのやつがす、好きです。他のも好きですけどこれが一番…!」


純粋にこう褒められるとちょっと照れるね。まあ自分で聞いたんだけどさ。


「ありがとう、俺さちゃんとファンですって子から意見もらったの初めてかもだから嬉しいよ。あ、そうだ名前は?聞いてもいいかな?」


ここまできて名前も聞いてないなんて失礼なことしてたな。それにしても空港のあの子をのぞいたら知り合いじゃないファンって子と話すのは初めてだったかな?


「さ、佐々木伊織って言います!覚えてくれるんですか!?」


「ん?えっとまあクラスメイトだし、俺のファンって言ってくれる子だからね。もちろんだよ、これから仲良くしてね。」


「は、はい!感激しました!これからも永遠に推していきます!」


よく分からないけど喜んでくれてよかった!


「まじ?めっちゃいい人なんだけど…やばくね?」

「いやそもそも愛想がよすぎるよ。うちのクラスの男子ももともといい人だったけどハルカ君は別格すぎるわ。」

「私も覚えてくれるかな!」


なんかさっきまでとは違う雰囲気にはなってきたな。てかまだ由希ちゃんに会ってないよな。


そんなことを考えながら教室を見渡すとこっちの人だかりとは反対の方にいた。


「由希ちゃん!そんなとこいたの?てっきり一番に来てくれるって思ってたんだけど、どうしたの?」


話しかけると由希は少し気まずそうな顔をしていた。


あれもしかして話しかけない方がよかったかな…。


「あれ、そういえば由希全然話に来ないね、一番に食いつきそうなのに!」

そんなことをクラスの女子が言った。


「そうだよ由希!いいの?由希が一番ハルカ様のファンなのに!」


お、これは嬉しいニュース!なんで様付けなのかは分かんないけど一回忘れよう。


「伊織さん、それ本当?」


「な、名前呼びなんていいんですか…!ありがとうございます!えっと私に雑誌見せてくれてたのが由希なんです。一番ファンていうか、だからめちゃくちゃ喜ぶと思ったんですけど…。」


由希は耳まで赤くしながら机に突っ伏している。こーれは照れてるのか?まあとりあえずかわいいな。


「…あれなんで名前知ってるですか?由希はまだ話してもないと思うんですけど…。」


うーん言ってもいいのかな…。変に言うのもよくないか?いやでもそもそも俺が話しかけちゃったしなあ…。


そんなことを考えていると由希が突然立ち上がり

「伊織ストップ!…幼馴染なの!けどいざ同じクラスになったらなんて言っていいか分かんないし!ファンだってことがばれるのも恥ずかしかったの!」


クラスが一瞬静まり返った。そしてそのすぐ後女子たちが盛り上がり始めた。


「え、まじ!ほんとに!?」

「じゃあめっちゃ幼馴染の男の子のファンやってたってこと!?かわいいかよ!」

「子どもの頃のハルカさまの話を聞かせてください!」


わーあっという間に俺より由希ちゃんに人が集まってるよ。


うーんあんまりこう昔の話をされてると思うと照れるよな…。


「すまない、いまちょっといいかな?」


呼ばれて振り返ると二人の男子が立っていた。


「もちろん!俺もクラスに男子がいるって聞いてから話したいと思ってたんだ。あ、向こうにいる男も連れてくるよ、親友なんだ。」


俺は大地を連れて二人のところへ行く。


「それで話って?」


「いやその、どうしたらそんなに自然と女子と話せるんだ…?俺たちはもうこの高校だけでも一年間は通ってるんだが、未だに緊張してしまうんだ。みんないい人ばかりなのは分かっているんだが…。」


んー難しい質問だよなあ…。家庭的な事情だとかつらい体験したりした人いるだろうからな。けど俺はそこまで苦手意識がないっていうか…そもそも俺はスターになりたいんだからさ。


「んー難しいけどさ、とりあえず話してみるしかないと思うんだよね。少しずつ量とか回数を増やすと慣れるっていうか。」


「遥はさ、すごい自然に話せるけど僕は女の子が少し苦手でね。だから少しでも慣れようと思ってるんだ。一緒に頑張ろうって言ったら変かもだけど、僕としてはむしろ僕だけじゃないって分かって心強いよ。」


ある意味でほんとに大地の気持ちを理解できるのはこの二人かもな。俺はそこまで苦手に感じたことがないからな。


「あ、てか二人の名前聞いてもいいかな?最初に聞くべきだったんだけど。」


「俺は相沢学っていうんだ、これからよろしく。」


「ぼ、僕は雛田薫って言います…。よ、よろしく。」


かっこいい系とかわいい系って感じがするな。


「二人は部活とかをやる予定なんかはあるのか?この学校だと半分くらいの人が何かしら部活をやってるんだが。」


部活か…たしかに惹かれるところはあるな。とはいえ時間の都合を合わせるのが難しいからな。


「うーん俺は今のところパスかなあ…。放課後なんかは予定ある日が増えそうなんだ。」


「僕も今のところパスかな。まだ今は学校になじむことで精一杯だから。」


大地もパスか…。まあ一人じゃ絶対入らないだろうとは思ってたけどさ。


「二人は何かやってるの?」


「俺は料理研究会に入ってるんだ。男子の数が少ないから女子に混ざることになるんだが、スポーツ系は少し怖くてな。もともと料理が結構好きだったしうちの女子たちは優しくてな、もし興味があればぜひ来てくれ。」


料理かあ…向こうにいたときなんかはよくやってたし嫌いじゃないからな。もし芸能活動を開始して時間に余裕があればありか?


「僕は映画同好会に入ってるんだ。人数は少ないから部活動には認められてないし部費もないけどね。みんなでお金出し合って映画のビデオを買ったりしてるんだ。あ、見たい映画が公開されてるときはみんなで見に行くこともあるよ。もちろん見たい人だけだけどね。」


「入ります!映画同好会!入れてください!」


みんなで出し合って映画を見れるだと!?そんな素敵なイベントあるのかよ!


俺なんて一人で集めてたからお金ないのにさあ…。まあモデル始めてからだいぶ楽になったけどな。


「え、いいの!?ぼ、僕ほんとは誘いたかったんだ!何系の映画が好きとかあるの!」


おー一気にテンションが上がってるな。なんかちょっとかわいいぞ。


「まあ忙しい日とかもあるからたまにしか行けないかもだけどね。基本なんでも見るけどやっぱりSFとかファンタジー系かな。あ、でも最近はミュージカル系とかアーティストの伝記みたいなやつも好きかな。」


「僕も好きだよ!やっぱりSFは名作が多いよねー。一番とか決められないよ…。あ、連絡先聞いてもいいかな…?僕男の子でこんな話できる友達とかいなくて…。」


俺はそもそも友達がそんなにいないけどな。けど俺もこう好きなものを共有できる友達ができるのは嬉しいな。


「もちろんだよ。俺もみんなとは仲良くなりたいと思ってたんだ。」


そんな流れで俺たちは連絡先を交換しつつ話をしていると先生が教室へと入ってきた。


「あーみんな席に座ってくれ。あ、編入組は男子たちのとこの空いてる席に座ってくれ。…っと今日は転入生の初日ってことと、転入生とのオリエンテーションってことでこれで終わりです!先生は職員室で座ってるだけだったのでとても楽でした。これからもみんな仲良くやってください!以上です、帰っていいよ。」


あーれ、初日とは言えまじで喋ってただけで終わったぞ…。まあ今日は風間さんとのところに顔出さなきゃだからちょうどいいか。



「は、ハル…!一緒に帰らない…?無理にとは言わないけど…。」


いつも以上に顔を赤くして由希が話しかけてくる。


「もちろんだよ。あ、けど風間さんのとこ寄らなきゃいけないけど大丈夫?」


「もちろん!あ、でも私がついていっても大丈夫なのかな?」


「多分ね、それに由希に聞かれて困るようなことは特にないしよければついてきてほしいよ。あ、大地はどうする?お前も帰るでしょ?」


大地だけ置いてくわけにはいかないしな。というかそもそも風間さんのとこに行くなら大地も必要だし。


「いや、僕は今日ちょっと寄るところあるから、先に行っててよ後で向こうで合流するから。」


なんでこいつ俺じゃなくて由希に伝えてんだよ。俺の目を見て話せよ。


「うーんじゃあまあ二人で帰るか?嫌じゃなければだけど。」


「も、もちろん!嫌なんて全然!まさかこんな日が来るなんて思ってなかったもんね!」


「まあ確かにな。同じ学校なんて小学校以来かな?俺もこっちに戻って由希がいてくれてよかったよ。」


実際由希がいなかったら俺この高校選んでたかも分かんないしな。


「よし、じゃあ行こうか!」


「うん!」






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