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4話 変わった環境と変わらない関係

「帰ってきたらね一番聞きたかったことはさ!この雑誌!これ一体どうしたの!?」


そう言いながら由希が雑誌を見せてくる。


「びっくりしたんだから、これ見たとき。なんか大人っぽくなってたし、一瞬別人かもって思うくらい…。」


「そんなに変わったとは思わないんだけど…違うかな?自分じゃ全然わからなくて。あ、でも背は確かに伸びたかな、今は180くらいはあるはず。」


最後に会ったときからでも10センチは伸びたかな。でも鏡にせよ写真にせよ顔はそんなに変わってないと思うんだよね。


「顔はもちろん子どもの頃の面影もあるし最後に会ったときとそんなに変わってないけど…雰囲気かなあ…。なんかこう…この写真は大人の色気的な…?」


やっぱり俺も成長してるよな!最近子ども扱いされることが多いからちょっと不安だったよ。


「ふふ、でもこうして会ってみるとやっぱり変わってなくて嬉しい。」


「えーっとそれ褒めてる…?会ってみたら期待外れだった的なことじゃないよね…?」


急に流れが変わったか…?俺由希にまでこんな風に思われてたら立ち直れないよ…。


「あ!違うよ!そういう意味じゃなくてね。雑誌で見たとき、かっこよくなったし素敵だなって思ったけど知らない人になっちゃった気がして…。けどこうして会ってみたらやっぱり私の知ってる遥だなって!さっきも褒められて嬉しそうなのが顔に出てたもん!」


「そ、そう言われると恥ずかしいな…。けどよかったよ、呆れられたりしてたらショックだったから。」


いやしかし雑誌の時ってそんなに違うかな、みんな言うけどさ。


「美月さんにもさっき言われたよ、雰囲気違うねって。自分じゃそういうのわからないからさ、結構参考になるよ。」


他の人からの意見って結構参考になるからね。


「み、美月さん…?それってお母さんのこと…だよね?いつの間にそんなに仲良くなったの?だって会ったの何年振り?」


こーれは少しまずい空気になってきたな…。やっぱり自分の母親を名前呼びされるのは気持ち悪いか?


「まあいったんその話は置いておくわ。それで周りの意見とかならさ、遥の雑誌うちのクラスでも人気だよ。あ、これからは遥も通うわけだから自分のクラスメイトにもなるわけだけどね。みんな一番気にしてるのは日本に戻ってからも芸能活動を続けてくれるのかってとこかな。」


「うーん今のところコメントしたりしたら怒られるかもだけどさ、一応続けるつもりだよ。学校の入学とかいろいろとあるからそれが落ち着いたらって予定かな。でもこっちでもファンがいてくれるなんて思ってなかったからびっくりしたよ。」


「ファンがいるなんてレベルじゃないよ!ネットなんかじゃ話題になっていない日がないくらいなんだから!」


んーいまいちピン来ないんだよね…。雑誌に出ただけだから実感がないのかなあ…。


「もうじゃあ見せてあげるから待ってて!」


由希はそれだけ言うと部屋に戻っていった。


えーと一人残されちゃったよ…。そんなことを考えていると


「ハルカ様、お嬢様が戻るまで少しよろしいですか?」


えっとこの人は確かメイドさんのリンさんだったかな。


「もちろんですよ。初対面であってますよね?もしどっかで会ってたりしたら申し訳ないですけど。」


たまにこういうことあるからな。一回だけあった人とかだいたい覚えられないんだよなあ…。


「はい、初対面ですよ。ただ私はお嬢様からの話や雑誌などで一方的に知っているだけですから。…日本の現行の制度はご存じですか?その結果一部の男性に特権意識があることも。」


この話は日本の社会問題でもあることだ。俺でも流石に知っている。


「お嬢様はそういう男性たちに中学生の時に少し嫌な経験があるんです。弱音を吐かない方ですから…もし学校などでつらそうな様子でしたら支えてあげてほしいんです。遥様の存在はお嬢様によって支えだったはずですから。私がこのようなことを申し上げるのは失礼なことは承知の上ですがどうかお願いします。」


知らなかったとはいえその当時は会いに来てくれた時もなにもできなかったな…。もう少し早く気づいてあげられれば良かったんだけど…。


「もちろんですよ。俺にとっても由希ちゃんは大事なんで。それに俺だけじゃなくてリンさんがいてくれたからですよ。その感じだとその時期にそばにいたのはリンさんですよね?二人が仲がいいのは見ててわかりますもん。あ、一つだけいいですか…?いつからメイドさんを?俺がこっちにいた頃はいなかったと思うんですけど…」


由希ちゃんの家は結構な名家らしいけど、少なくとも子どものころにはメイドなんて存在はいなかったはず。


「あーそれはですね奥様のお姉さまがご実家をお継ぎになられて正式に奥様がご実家の跡取り候補ではなくなりましたので独自でメイドを雇うことになったとかで。そこで本家のメイドの中からありがたいことにお嬢様から来てほしいと言われてという流れです。」


あ、そんなにいいお家なんですか!全然聞いたことなかったよ…。


その後も少し雑談なんかをしていると由希が部屋に戻ってきた。


「さっきバタバタしてた時にスマホがどっか行っちゃって探してたの、時間かかってごめんね。えっとこれこれこの記事、ほらすごくない?」


そう言って由希が見せてきた記事は俺の向こうでの活動をまとめたような記事だった。


「結構細かいことも書いてあるんだな。こっちで売ってないやつとかの話もまとめられてる?すごいな…。」


「SNSなんかのやつとかも載ってるからね。社長さんがやってるSNSに結構隼の動画とかもあげられてたよ。あー…まあ見てないか。ハルは自分のSNSやらないの?」


いまちょっと呆れたよね、絶対そうだよ、俺そういうのは分かるんだよ。


「やらないかなあ。というか風間さんにどうせ更新しないでしょとか変なことを言いかねないからってそこまで勧められなかったんだよね。」


「あー確かにね、でもそのうちやってって言われるかもよ?」


なるほどな。たしかにな、思ったより、いやだいぶSNSでも人気…というかめちゃくちゃ人気じゃない…?


それにもうすでに若干のアンチがいるんですが…。


「あ、そういえばさ、学校の準備とかできてるの?もうすぐ始まるけど。あとさ…うちはそもそも男子が

少ないからちょっと騒ぎになるかもだけど嫌だったら言ってね…。」


俺はいいけど大地は大丈夫かな…。あいつ女の子ちょっと苦手だから心配だな。


「俺は大丈夫だよ。昨日の空港で散々味わったからね。それにちやほやされるの好きだしね!」


「ハルってほんとに変わってるよね…。たいていの男子は女の子は苦手か見下してるかのどっちかだよ。もちろん結婚したりしてる人もたくさんいるけど、囲まれても喜んでる人なんて見たことないわ…。」


んーこの目はどっちだ、呆れてるのかちょっと引いているのか…。


「でもよかった、嫌じゃないならね。うちのクラス男子が編入してくるってことで大盛り上がりなんだから。うちは今男子が二人しかいないの、そこに二人追加されるわけだからね。」


へー、俺たちの他にも二人いるなら仲良くなれるかなあ。俺やっぱり友達少ないからほしいんだよ。せっかく向こうでできた友達ともしばらくは会えないしな。


「こっちの近況みたいなのはこんな感じかな!ねえ向こうでの生活がどんな感じだったとか聞いてもいい?例えばさ、モデルになったきっかけとか!ずっと気になっててさ、帰ってきたら聞きたかったんだ!」


「もちろんいいよ。あれはね俺がお小遣いが欲しくて始めたんだよ。毎日映画を見たり買ったりしてたら足りなくなっちゃってさ。そしたら風間さんがモデルやらない?って、なかなかの報酬でね。」


「へーハルらしいねー!あ、そういえばまだ言ってなかったけど、お帰りなさい!ハル!」


久々の再会ではあったがギクシャクすることもなく今までと変わらない関係で話せることが嬉しかった。


その後も俺の海外生活の話やこっちでの評判、お互いの近況なんかを日が暮れるまで話し合った。

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