16話 発売と評判そして変化?
本日もう一話上がっているので前話から見ていただけると幸いです
昨日は日本での初雑誌の発売記念トークイベントを無事完了させそのお祝いとして食事会をした。その後無事に帰宅し、翌日の日曜日に雑誌の発売日を迎えた。
俺は前日仕事だったこともあり当日は全く家を出ずに趣味に没頭していた。その日の夕食の時間に栞がどれだけ雑誌が良かったのかを熱弁してくれたが自分のことすぎてただとにかく恥ずかしいという記憶しかない。
栞が言うにはネットでも大変好評らしい。ほとんど全ページを俺が飾っているわけだが、前からのファン以外の間でも話題だということで感謝しかない。それはともかく栞はとにかく大興奮で俺は部屋で本を読みたかったんだが、延々と自分出ている雑誌の感想を聞かされ続けた。
そして今日、登校日である。
「ハールくん!朝ですよー!」
恒例の朝の行事である。今日も今日とてかわいい栞ちゃんが起こしにきてくれる。とはいえ昨日は雑誌の感想を言い終わって眠くなった栞が部屋に帰ったタイミングで俺も寝たので今はそこまで眠くない。
「今日もありがとうね、おかげで毎朝気分よく起きれるよ。」
実際一人で起きるの憂鬱だしな。今からこれだと冬が怖いよ。
俺は栞と一緒にリビングへと向かう。リビングに入るとありがたいことに食事の準備がされており席について食事を済ませる。
今日は準備が順調だな…!こんなに朝を優雅に過ごせるのは久しぶりだな。まだまだ余裕があるからなコーヒーでも飲んじゃおうかな!
そんなことを考えていると家のチャイムが鳴った。
「遥、由希ちゃん来たんじゃないの?ちょっと見てきて。」
うーんでも別にまだ集合時間じゃないんだけどなあ。
玄関を開けるとそこには由希と大地が待っていた。
「おはようハル。いきなり来ちゃったごめんね。けど絶対ハルは見てないだろうなと思って。」
そういうと由希はスマホの画面を見せてきた。そこには俺の雑誌についてのニュースが映っていた。
「遥の雑誌が昨日からずっと話題でね、それで風間さんから登校にも気をつけた方がいいとかそういう連絡をしたんだけど多分君は見ないだろうからって言われてさ。それで家まで迎えに来たってわけなんだよ。それにしてもよかった君がこの時間に起きててさ。」
「うーん…まぁとりあえず一回家上がってよ、詳しい話はそれからで!」
二人をリビングに連れて行って椅子に座ってもらったところで詳しい話を聞く。
「えっと…それで雑誌の評判がいいってことはわかったよ。けどそれでなんで注意した方がいいとかに?」
「いやだって君警戒心がないじゃない。だから変な人にも着いて行ったりしないか心配なんじゃない?」
そんなことある…?俺仮にも17だぞ?由希の方をチラッと見ると小さく頷いている。
「それに何も言わずにいたらハル絶対そのままの感じで家を出るでしょ?せめて軽く変装くらいはした方がいいかなって。あとはもっとダサくしないと!」
うん、親切なんだろうけどダサくしようって言われてもなあ…。
いつの間にか隣に座っていた栞も激しく頷いている。
「だってお兄ちゃんめちゃくちゃ人気なんだよ!絶対今日学校に行ったら話題になってるね。今まではネットが中心でテレビのニュースも帰国の時くらいだったけどこれが発売された今はやばいよ。みんな知ってるだろうし。」
ふーむ…みんながここまで言うってことはそうなんだろうな。
「よし!待ってて!完璧な変装をしてくるから!」
俺はそれだけ言い残して洗面所へと向かう。
まずは髪を全力で下ろして顔を少しでも隠す。結構髪も伸びてきてるから丁度いいな。そしてそこにサングラス!サングラスが効果的だってことは実証済みだからな。
俺はそのスタイルでリビングへ戻る。結構完璧でしょこれ!
「ダメ!なんならちょっと色っぽい!…なんなら私は結構ストライク…」
「うーん確かにダサいというよりオフ感あって逆に…」
「寝起きのハルくんはこんな感じだからちょっとつまんないかな。」
三者三様のディスり方してきてないか?
「えーでもこれ以上は無理だよ。上げたら上げたで文句言うだろ?…決めた!もう今日はこれで行くよ。」
バレたらバレたでもうしょうがないからな。
「これは逆効果になっちゃったかも…?正直私普段より好みなんです…!大地くん、これはやばいよ絶対学校にファンが増えます。」
「うーん…でも遥はああなったらもう無理だからなあ…。変に頑固だからさ。まぁ諦めるしかないよ…。」
なんだか小声で話してるけど気にせずにいこう!
「よし行こうか!」
二人は不安そうな顔でこっちを見てきてはいるが俺たちは家を出発した。
ーー
登校途中少しは視線を感じたりしたものの無事に学校まで着くことができた。
「な?いけたろ?心配しすぎだって!」
由希は信じられないものを見たような顔でこっちを見てきた。
「遥はさ、自分の人気がそこまでじゃないってことには自信持ってるよね。僕としてはもっと人気だ!って方に自信持って欲しいんだけど…。」
こいつはこいつで残念なものを見るような目で見てくる。
「いやいや自分が人気ないなんて思ってないよ?けどみんな心配しすぎなの。現に今日も無事に登校できてるしね。第一雑誌の発売日って昨日でしょ?一日でそんなには変わんないよ。」
でも学校にサングラスってありなのか…?まぁ注意されたら外すか!
「ハル…その…私が言うのも変かもしれないけどさ、学校とかで女の先輩とかに話しかけれても着いて行かないでね?」
由希は少し俯きがちにそう言った。俺は何が変なのかは一切分からなかったがとりあえず頷いておく。俺が思っている以上に学校の先輩というのは危険なのかもしれない。
とはいえ流石に学校にまで来ると俺のことを知ってる割合というのは確かに爆増するのだろう。靴を履き替えているだけなのに視線を感じる。教室までの廊下を通っている時もそうだ、自分でも見られているなというのが分かる。ただ別に誰も話しかけてくるというわけでもなく見ているだけなので無害といえば無害だ。
そして俺たちが教室に入ると全体が静まり返った。ここまでくると流石に気まずい。なんか嫌われてる気さえしてくる。
そんな風に感じているとクラスメイトの伊織さんがこっちへと向かってきた。
「あ、あの!雑誌見ました!最高でした!ありがとうございます!」
綺麗に頭を下げながら彼女はそう言った。
「伊織さんありがとね。昨日発売だったのにもう見てくれたんだ、嬉しいよ。」
「い、いや多分わりとみんな読んでると思うんですけど…。すっごい人気ですよ!」
伊織さんがそう言うとたしかにクラスの結構な人数が頷いているのが見えた。
「あ、そうなの?いやー嬉しいなあ。…ん?俺の顔になんかついてる?」
伊織さんが明らかに俺の顔面を凝視しているのが気になり俺は思わず聞いてしまった。
「その…不快だったら申し訳ないんですけど…普段と雰囲気違うなって…」
「あー!そっか!やっぱりサングラスはダメかな?恥ずかしい話なんだけどさサングラスかけるくらいの変装はした方がいいって言われてね。まぁサングラス自体は好きだから好んでやってるところもあるんだけどさ。似合ってないかな?」
「いや!全然、全然です!めちゃくちゃ素敵です!」
こうやって正面から褒められると嬉しいな。自分で催促した感じはあったけど。
とはいえ学校でサングラスをかける必要がないことに今更ながら気づいたのでそっと外す。
そのあとは他のクラスメイトたちとも雑誌の感想なんかを聞かせてもらったりしながらホームルームまでの時間を過ごした。
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