俺の男友達の事が好きだって言った君が、俺は好きなんだ!
俺の恋愛の仕方は少し変わっている。
子供の時からそれは変っていない!
そもそも、俺の事を好きだと言ってくれた女の子には全く俺は興味がなく、
俺の事を無視するような女の子に俺は興味があるみたいなんだ。
だから? “基本! 俺の事を嫌いな女の子が俺の彼女になる事が多い。”
でも中には、俺の事が好きだから、俺に嫌われるようにして俺に近づいて
くる強者もいた!
・・・でも、そういう子とは俺は上手くいかないみたいで、
付き合っても直ぐに別れてしまう。
“俺に全く興味がない女性の方が俺はよりその女性を好きになるらしい!”
だからなのか?
大抵フラれるのは俺の方だった。
まあ、俺と付き合う彼女は俺に全く興味がないのだから上手くいく訳が
ないし、フラれてもしかたないと俺も思っている。
でも? ある時、俺にこんな事を言ってきた女性が居たんだ!
『“あのさ、森美君って彼女とか居るのかな?”』
『えぇ!? なんでそんな事、俺に訊くの?』
『だって、功太郎! 森美君と仲いいじゃん!』
『・・・まあ、そうだけど、でもなんでそんな事聞くんだよ!』
『“功太郎にだけ言うけど、私! 森美君の事、好きになっちゃった
みたいなの!”』
『えぇ!?』
『なんでそんなにビックリするのよ! そういう事もあってもいいでしょ!』
『そうかと思ってさ、花美ってああいうタイプの男が好きなんだな。』
『それよりどうなの? 森美君って彼女居るの? 居ないの?』
『居ないと思うよ、俺は森美から直接そんな話聞いてないし。』
『ふーん、良かった! ありがとう、功太郎に先に聞いて良かったわ。』
『まあ、気にすんな! この事は内緒にしててやるから!』
『“功太郎のそういうところ私好きよ、じゃあね!”』
『・・・あぁ、』
・・・俺は、彼女の最後の言葉で完全に彼女を好きになってしまった!
なんで余計な事を最後に言うんだよ。
“俺の事なんか、好きでも何でもないくせにあんな事言うから俺は、”
*
・・・あれから1週間後。
“彼女は俺の男友達の森美の彼女になった。”
こうなってくると俺はだんだん辛くなってくる。
森美は俺と遊びに行く時は必ずと言っていいほど彼女の花美も連れてくる
ようになったからだ!
『おい、今日は何処行く?』
『“お前ら二人でデートでもして来たらいいじゃん!”』
『なんだよ、嫉妬か?』
『はぁ!? 違うわ!』
『別にいいじゃん! 私も仲間に入れてよ。』
『仲間って? お前ら二人は恋人同士だろうけど、俺は違うし!』
『ただ友達同士で遊んでるだけと思えないの?』
『そうだよ、オレら友達じゃん!』
『・・・わ、分かったよ、何処行くんだよ?』
『金ねーしな、プラプラ散歩するか!』
『腹減ったんだけど、安い定食屋があるから皆で金かき集めて食いに
行こうぜーい!』
『おう、いい考えだな! お前、今いくら持ってんだよ!』
『一応、1000円はあるな。』
『花美は? 500円ぐらいはあるよ。』
『森美はいくら持ってんだよ!』
『“237円しかねーよ。”』
『えぇ!? そんだけしかないのかよ、まあいいか! 行こうぜ!』
【うん!】
まあ、なんやかんやで俺はこの二人とよく今でもつるんでるよ。
でも決して俺は花美の事を好きだとは言わないと決めている!
今の関係を壊したくないのと、森美はいい奴だからコイツから彼女を
奪うような事もしたくない!
“これは! 俺だけの秘密にしておかないとな、、、!”
最後まで読んでいただいてありがとうございます。