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Ch3.2 欠落《ナーフ》(3)

「……転移魔法が使えない?」


「あー。うん。使えんなぁ」


「……魔法使えなくなるなんて、あるの? 教授」


「俺の知る限りはねえ。一旦学んじまえば、呼吸とか、自転車乗れるようになるような感覚と同じだから普通は忘れねえな。自転車の乗り方を忘れたとか、聞かねえだろ?」


「……納得できる話ね」


「へー、やっぱそういうもんなのね。私は使えないから分からないけど」


「なんかやってみてえ魔法とかねえの? 所長」


「ずいぶんと軽く言うわね。……他人(ヒト)の運を悪くさせる魔法とかかしら」


「……」


「うるさいわよ」


「なんも言ってねえーよ」



「……でもそれってけっこう死活問題じゃね? アキ」


 カケルが少し心配そうにこちらを見つめてくる。


 せっかく手に入れた、そして戦闘の当てにしていた能力が消えてなくなってしまったこと――。

 戦闘継続能力が著しく下がってしまったことをカケルは心配してくれているのだろうか。


 ……戦闘。


 バトロワ、かあ。


「…………うぅむ」


 戦闘能力……というかもっと()()()()()()で僕に問題がある気はする。


「……あ! そうよ確かアナタの魔法あれでしょ? ()()()()()()()()()()発現するじゃない。 無機物(ゴーレム)だから反応しなかったんじゃないの」


 それは理由としてあり得る。確かに、ゴーレムから意思(悪意)は感じなかった。

 自然災害や()()()()偶発的に起きるもののように、回避できるものではなかったのかもしれない。

 ――が。


「あとは……そうね。さっきの世界は、まあ()()()()()()でもあるし……。一部の魔法は発動しないなんてこともありえるわ」


「……私のは問題なく発動できてましたね」


「そうね。……改変度の出力的にも、高いほうが発動しにくいなんて、考えられないのだけど。――いえ()()()()()環境的にもある一定の条件でしか発動しない特殊な魔法なのかしら」


 じゃあその条件の欠落(それ)ってなによ? なんて皆考え込んでしまった。

 親父は切り替えて一人ビュッフェ (バッフェ?)を楽しんでいる。


「…………はぁ」


 皆 (主に所長)が考えこんでいる所悪いが、僕にとっての()()()()()()()()()



 ――僕、今回やる気がでない。



 そうなのだ。問題となるのは、僕のモチベの方だ。


 というのも、さきほどの世界には前回までのチャプターで僕が好んだ要素をなにも感じなかった。


 今回は異世界を楽しむということはそっちのけで、戦闘(バトル)メインのバトロワ。

 短く(わるく)言えば蟲毒だ。各エリアに特殊ルールはあるとか言ってはいたが、戦闘メインのルールでは僕の望む要素は期待できない。


 この期間限定イベントでは、異世界での冒険やその地の人々との交流という面で、ぼくにとって大事な要素が()()している。


 僕はバトル中毒者(ジャンキー)ではない。


 他のプレイヤーにとって楽しいと思えることは、僕にとって違うことは多々あるのだ。



 しかし今日は大分ツカレタ。

 初めての臨死体験も精神的に来るものはあったが、そのあとも体力テストやIQテストだとか、()()()()()()()()()なんだか知らんけど色々とやらされたので、肉体的にも疲労は限界だ。


 もう瞼が重くて重くて。

 飯食い終わったら、もうくそしてねよう。

追加ステータス:


 セラ カケル

HP(肉体・魂の強度) 35

MP 23

ATK D⁺

DEF D

AGI  C⁺

DEX D

LUK E


 所持スキル:戦闘技能向上_Lv. V(MAX) 戦闘能力向上_Lv. V(MAX) 空中跳躍(D)魔法耐性(E)精密動作(D)


 空の英雄(変化)


 称号:ファーストサバイバー(Ch.1)セカンドトゥーナン(Ch.2)



 クロキ エミリ

HP  23

MP 33

ATK C

DEF E

AGI  E

DEX D⁺

LUK C⁺


 所持スキル:カリスマ_Lv. V(MAX) テレパシー_Lv. V(MAX) 魔法耐性(D)監査眼(D)にらみつけ(E)


 念動操作(真)


 アドバンススキル:魅了度視覚化 魅了ボーナス


 称号:ファーストサバイバー(Ch.1)セカンドトゥーナン(Ch.2)

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