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短編 独りよがりな自分のことで

作者: 伊勢 熱海

朝テレビで孤独に関する小説が傾向として人気になっているとやっていた。

そんな中でこれまでの人生を思い返し、頭の中の誰かに語り掛けていた。


一人孤独になるときに思う。謎の意地っ張り、「俺は一人でも生きていける」と。

だがこれは思い返すと安いプライドに左右されたまま、自分が本当は友達として深い仲にさせる力が無いことを自覚しながら心の中で否定してたのかもしれない。

いや、多分そうなんだろうと思う。

自分はこの考えに3年間固執した。だからなのか浅い関係は多けれど、深い関係は0に等しかった。

浅い関係はとても億劫なものである。

深く突っ込むには遅すぎるため、「知り合い」と呼んだ方が良いレベルである。

そして自分は遊びや用事を誘わない人間であり、これが交友関係の薄さに拍車をかけている。

例え仲を深めるチャンスが到来しても、この性格から誘いはしない。

そんなこんなで時は過ぎれど、友人として遊んだ経験は積まれずに3年間が終わってしまったものである。

これは後々自分で後悔しても遅いと知っていながらも、悔やんでしまう点であると思う。

大学でも交友関係は広がらない。

出会いの機会は幾百とあれ、しかし深い関係まではいかない。

そうなると自分が夢見た大学生活とは程遠いものとなる。

悲しいものである。本来濃いはずだったこれまでの生活が遠い夢に散る。

哀愁なのか何なのか、大学三年目を終わる自分を思い返したが綿のように軽いものだった。

生活は変わらない。変えようとも変えれない。こういったものは根本にあるもの。そうは容易く動くものではない。

こんな自分に多少のウソを身にまとわせる。自分の友好関係を妄想上で深める。

ただそれは自分を空虚なものとさせ、心の上澄みに暗い色を残す。

昨今の友好関係を取り巻く事情は大きく変わった。

LINEなどのSNSの広がりで、広く関わることができるようになった。

しかしこれに甘んじていると自分のように浅いままの交友関係を歩んでしまうことになる。

友人を作るうえで最も大切なのはやはりフェイストゥフェイスなのである。

しかしこれはネット上でも良い。重要なのは「プライベート」の中での交流なのだから。

こう思っている自分自身にとても腹が立ってくるものである。実際にそれができなかったからである。

気づいていたと思う。ただみじめなプライドや勝手な自己暗示がそれを妨げた。

根本に深く関わるこの問題と結果は客観的に見れば見るほど、将来性の無さに呆れかえる。

しかしこれは一般的に「孤独」とは言わない。他に助けを求めれる環境にいるからだ。

これを孤独といってしまった暁には、本当の孤独を抱えた人から涙で訴えられるように思う。

それではこれはどう定義すればいい。本当は定義など難しい風に考えなくてもいいのだが、ここまで考えを書いてしまった求めたくなる。

いや最後を締めたくなるというものである。実際考えていて楽しいからだ。

しかしそれを考えるには孤独の対義語が必要となってくる。

本来孤独にはしっかりした対義語があるだろうが、独断と偏見でここは「仲間」とさせて頂く。

個人的に「仲間」は深い関係柄を指していると思う。軽い仲を仲間と呼ぶのも悪くないが、孤独を考えるとその中で最も足りなくて、

最も必要となるのは「仲間」だと自分では思う。

ではこれを踏まえて考える。

ただ思いふけるには深い内容になってきたので余り無い知能がオーバーヒートしてしまいそう。

それなら簡単に、「クラゲ」とだけ例えてこの話は終わらせよう。


こんな考えに浸りながら裕太は就活へと考えのベクトルを変えた。

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