表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
空はやさしくて、冷たい  作者: 上條 詩晴
8/35

いつも通り朝食を食べに祖母の家に来たゆきちゃんに、僕は

「おはよう」

と声をかけた。

「詩晴、、、あなた、声が」

彼女は掠れて聞き取り難いはずの僕の声をちゃんと認識してくれた。

自分のことのように喜んでくれる彼女が、僕はやっぱり好きだなと想った。

それから、僕は彼女と過ごす時間が増えた。

"ゆきちゃん"と、自分自身の声で呼べることが何よりも嬉しい。

下らないことで笑いあったりする日々を過ごしていく中で一つ、気が付いたことがある。

彼女の癖だ。

彼女は、不安になると人差し指でトントンと叩くことがある。

彼女のSOSのサインだ。

僕といる間はあまり見ないが、彼女と別れるときに必ずと言っていいほど見る仕草だ。

このことを知ってから、僕は出来る限り彼女の傍にいることを誓った。


声が出せるようになってからわかったが"好き"という気持ちは簡単に心から溢れて、零れて、我慢ができない。

彼女といるとき、何度も溢れそうになった。

その度に胸の奥に押し込めるのは、結構辛い。

でも、彼女には知られたくない。

君と一緒にいる人は、君をめちゃくちゃにしたいと思っているなんて。

絶対に知られたくない。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ