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第19話 バアル親衛隊の寝返り



12月27日(日曜日)午前5時――湊区 

タイムリミットまで、1日と13時間。


『運営側からの通告。人類が湊区を奪還しました――』


湊区最後の砦たる東京タワー前での悪竜騎兵部隊の最後の大攻勢。それを殲滅したとき、世界の声が響く。

 よし、あとは新塾区の制圧でこのゲームは俺達の勝利。もっとも、それが最も難解なわけだが。

 まずは俺のステータスだ。


―――――――――――――――

〇名前:藤村秋人

〇レベル(ラストバンパイア):43

〇ステータス

 ・HP:A-    ・MP:A     ・筋力:A

 ・耐久力:A-  ・俊敏性:A-  ・魔力:A

 ・耐魔力:A   ・運:E     ・成長率:SSS

〇種族:ラストバンパイア(ランクS――不死種)

ランクアップまでのレベル43/99

 ――――――――――――――――


遂にAの大台へと突入している。相変わらずすごい上昇率だ。具体的には指一本で悪竜騎兵部隊を全滅させるくらいだろうか。まあ、ステータスはあくまで参考程度。

それよりも選択した種族だ。


 ―――――――――――――――

種族――【ラストバンパイア】

・説明:太陽の光すら克服したバンパイアの到達点にして極致。血海の化身であり、万能属性以外のあらゆる攻撃は無効となる。また、ラストバンパイアは自己の血液を完全支配し、その血液はその一切を溶解、吸収する。

・種族系統:バンパイア(不死種)

・ランク:S

 ――――――――――――――――


 最後の最後で防御系の種族がきたってわけだ。これを見たとき、年甲斐もなく吠えてしまったよ。とまあ、これで防御系のスキルを獲得できれば最高なんだがな。

 それはそうと、ランクアップまでのレベルが99となっている。もしかしたら、この先があるんだろうか。少々興味があるな。できれば、バアルとの戦闘前に至っておきたいところだが。

 ちなみに、神眼はレベル7となり、『広範囲にわたり、あらゆるものを多方面から解析、分析し得る神の眼』へと変化していた。射程範囲は以前の千里眼の時と比較し、2倍程度伸び、解析対象に制限がなくなったようだ。非常に使えるスキルと化している。


 さて、確認も終了した。敵の最後の砦である新塾区には、バアル軍親衛隊という最強の部隊1500名がいる。こいつらをすべて殺せば、レベル上がりそうだよな。

デコピン一つで全滅したさっきの悪竜騎兵部隊よりは手応えあるはず。

そう期待して新塾区に踏みこむと――。


「我らバアル親衛隊1500、貴殿の支配下に入りたく参上いたした」


 バアル親衛隊は、俺の前で跪いてくださった。


「あのなぁ、それって人類側に寝返るってことだぞ?」


 最前列の代表らしき軍服をきた白髭の老人に尋ねるが、


「我らは敬愛するリリス様の家臣。絶望王は我らが主をゲートの贄に使うという我らにとって許しがたい暴挙にでた。もはや、奴を止めるしか我らに道はない。故に、我らは貴殿に従う」


 吠えるように叫ぶ。


「雨宮、いや、リリスは人間だぞ? それでもか?」

「馬鹿にしないでいただこう! 我ら全員、リリス様に救われたものばかり。リリス様が何者かなど小事にすぎん!!」


 こいつらの目、マジだ。セバスの爺さんといい、ミトラの嬢ちゃんといい璃夜の奴、大人気じゃねぇか。


「セバス、こいつら信頼していいのか?」

「構わない。おそらく我らの将もそれを望んでおいでだ」


 バアルの奴、俺に押しつけるつもりか。出来レースの殺し合いほどしらけるものもないんだがね。


「わかった。わかった。だが、バアルとは本気でやるぞ」

「その覚悟を持ってこの場に立っている」


 中々いい答えだ。悪魔にもこんな奴らがいるんだな。少しだけ悪魔に対する見方が変わった。


「じゃあ、いくぞ」


 俺は奴ら1500を従え、バアルが待つ新塾駅前へと歩き出す。



お読みいただきありがとうございます。

あと3話で第7章も終了です。その後は最終章とエピローグで本編は完結となります。もう少しですので最後までお読みいただければ嬉しいです!


【読者様へのお願い】

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社畜ですが、種族進化して最強へと至りますの表紙
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