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名前
真っ白なテーブルの上に、一冊のノートが置いてあった。手を伸ばしてノートを手に取ると、何だか懐かしい感じがして、きっと自分の物なのだろうと確信する。
新品のように綺麗な背鰭は、手触りが良かった。
中をパラパラッと開いて見ると、ほとんどが真っ白だった。しかし少なからずも、数ページには小文のような物が綴られていた。
最初のページを見てみる。そこにはこう書かれていた。
「Servousこのノートには君の記憶が詰まっている。つまり、読むにつれて記憶が戻っていく。だが決して君の望んでいるような物ではないかもしれない。決して、自分を見失わないようにして。それが.......」
そのあとの文字は消されていた。だが、そのページの一番下の段に、ある言葉が書かれていた。
「ハイセ・ロゼヴァルド」
これはきっと自分の名前
思い出した------
僕の名前ハイセ・ロゼヴァルド
名無し何だって--------