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赤の記憶と運命の恋人たち  作者: 方丈 治
それぞれの物語

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10/20

相棒(1)


 俺は息を潜めた。獲物を狙う獰猛な獣のように。


 ここは森にポツンと建っている、古い掘っ立て小屋の中だ。道を作るための木を切り倒す道具とか資材が、小屋の中にぎゅうぎゅうに詰められている。

 ごちゃごちゃと置かれたそれらの後ろに、俺は身を縮ませてしゃがみこんでいた。最近また背が伸びてるようで、手足を曲げると関節が痛い。だけど、今はそんなことに気を取られてる場合じゃない。

 明かりのないせいで真っ暗だが、運のいいことに今夜は月夜だ。窓から差し込む月光のおかげで、小屋の中を物にぶつからずに歩く程度の明るさはある。

 暗がりの中、俺はただ静かに耳を澄ませた。辺りは静かで、ホーホーという鳥の鳴き声が聞こえるくらいだ。

 数分ほど経った頃、小屋の外から物音が聞こえて俺は緊張した。土を踏む、規則正しい音。人間の足音だ。しかも、二人分。

 小さく聞こえていた足音はどんどん近づいてくる。もう小屋の目の前まで来たかと思った時──ふたつの足音は急に止んだ。数秒後、また足音が聞こえた。どうやら小屋の前で辺りを見渡していたようだ。誰かに見られてはまずいから。

 軋みながら、木の扉がゆっくりと開いた。それと同時に、俺は完全に気配を消した。「現場」を目撃してからでないと、事を起こせない。

 開いた扉から入ってきたのは二人の男だった。一人は中年のおっさんで、もう一人はそいつよりももう少し若い男。暗くてよく見えないけど、どっちも悪そうな顔をしてやがる。

「誰にもつけられていなかったな!?」

 若い男の方が声を潜めて、もう一人に話しかけた。

 もう一人の男、おっさんは頷いてから喋った。若い男より落ち着いている。

「問題ない。それより、例の物は持ってきたな?」

 俺はしめしめと思った。順調だ。奴らは俺に気付くことなく、「取引」をしようとしている。

「ああ。気付かれずにボスの部屋からこれを盗み出すのは、毎回ヒヤヒヤするぜ」

 若い男はそう言うと、懐に手を入れた。服の中から現れたのは翡翠色の宝石だ。男はそれを目の前に持っていくと、にやにやと笑った。世の中の大抵の大人が宝物を前にした時に見せる顔だ。

「さあ、こっちに渡してくれ。いつもの礼金と交換だ」

 おっさんが手に持っていた布製の袋はずしりとしていて、かなりの金額の金が入っているようだ。うらやましい限りだ。

 若い男は宝石を渡そうとしたが、一瞬何かを考えて、手を引っ込めた。おっさんは怪訝そうな顔で若い男を見返す。

 若い男は下品な笑みを浮かべて、おっさんに告げた。

「なあ、礼金をもっとはずんでくれよ」

「何を言っているんだ。この仕事の話を持ち掛けた時、これ以上は出せないと言ったはずだぞ。何を今さら……」

「俺は命がかかってるんだ。見つかったらとんでもないことになる。これからはもう少し金を積んでもらわねえと割に合わねえなあ……。このまま引き返して、うちのボスにこう言おうか? 『あなたの宝石を盗んだ犯人を知ってま~す』ってな」

「ふざけたことを、貴様……!」

 若い男の脅迫に、おっさんがキレた。おっさんは金の袋を床に投げ捨てると、腰にぶら下げていた鞘から剣を引き抜いた。

(──チャンスだ!)

 その瞬間、俺は物陰からすっと身を現して、おっさんの背後に回った。

 暗い上にあっという間のことだったせいか、目の前に突然現れた俺を若い男はボケーっとして見ている。──ったく、仮にも裏の世界の人間が情けないことだ。

 俺は後ろからおっさんの両腕を掴んで、ひねった。

「ぐあっ! な、何だ!?」

 おっさんは痛みに声を上げた。持っていた剣が手から落ち、鈍い音を立てて床と激突する。

「はいは~い、喧嘩はいけないですよー」

 俺は用意していた鉄製の手錠をおっさんの両手首にはめた。色々と暴れられると面倒だから、おっさんを気絶させることにしよう。俺は少し緊張して、おっさんの後頭部に手刀を一発かました。

 後頭部への攻撃は一発で眠らせることができるから役に立つけど、一歩間違えれば相手を死に至らせる。俺の腕が未熟だった頃は、この手を使うのをタウラスに禁じられてきた。今は何とか使えるようになってきたから、今回のように相手を生け捕りにする仕事の時は楽だ。

 おっさんは白目を剥いて、床に倒れ込んだ。俺は手をおっさんの口の前に持っていき、安心した。良かった、息をしている。まず、ひとり確保。

「おっ、おまえ、いつからここにいた!? 見てたのか!?」

 若い男はようやく自分のピンチに気付いたらしい。ナイフを取り出すと、俺に向かって突きつけた。……危ねえなあ。

「まさか……ボスが気付いたのか!?」

「そうだよ、大正解!」

 俺はニッコリと笑って、頷いた。俺が何の目的でここに居るのか、冥土の土産に一応説明しといてやろう。俺はなんと優しいんだ。

「とある犯罪組織のおかしらさんから依頼を受けてね。最近おかしらの部屋から宝石がよく消えるんだと。内部犯ってわかってみたいだから、わざわざ外部の俺のところに依頼がきたんだよ。それでこの依頼を調べたら、あんたがこっそり売り払って儲けてた。さっきだって一応、取引の現場を実際に見てから動いたんだぜ? もし俺の勘違いだったら、あんたが可哀想だからな」

 いつもタウラスが言っている。思い込みはダメだ。しっかり裏を取ってから行動しろ、って。

 俺は今までに一度、思い込みで行動して痛い目に遭ったことがある。それからは、タウラスの言う通り、ちゃんと情報を得て「ショウコ」が上がってから実行に移すようにしている。

 俺の説明を聞いて、若い男は悪態をついた。

「くそっ……、もう逃亡するっきゃあねえ! しかし、ボスがよこしたのがこんな青二才だったのがラッキーだったぜ! へへへ……」

 その言葉に俺はムッとした。こいつは馬鹿か? 今、俺が一発でおっさんをのしたのを見てなかったのか? 簡単なように見えるけど、実はこれ、すげえ難しい技なんだぜ?

 俺がそんな風もやもや考えていると、若い男がナイフを振りかざして襲いかかってきた。

 今までそうじゃないかって思ってたんだけど……今はっきりした。──弱い奴ほど、武器に頼る。

「ま、追うのがめんどくさいから、逃げられるよかマシだけどよ」

 俺は呟くと、攻撃をするりとかわした。本当だったらおっさんと同じく手刀一発で気絶させられるんだけど、何となくこいつにはムカつくから、拳をお見舞いしてやろう。俺が受けた依頼は「俺のコレクションを盗んだ奴らを生け捕りにしろ」だ。死なせなければそれでいいはずだ。

 あんまり聞きたくない鈍い音が小屋の中に響いた。俺の方に再び飛びかかってきた男の顔のど真ん中に、俺の右の鉄拳が命中したのだ。

 しばらく男はナイフを振りかざしたまま固まっていたが、やがて俺の拳から顔が離れ──仰向けのまま、床の上に倒れた。

「うわ。ひでえ顔」

 伸びた男の顔を見ると、口の中は血まみれで、鼻はひしゃげていた。頬の骨も骨折しているに違いない。

「悪く思うなよ。……あ、でも、思うだろうな。今からあんたのボスに引き渡すことになってるから、死ぬより辛い目に遭いそうだし」

 俺はこの男の手首に手錠をかけながら、男に待ち構えている不幸を思った。よし、二人目も確保。

 気絶した男たちを残して、俺は小屋を出て行った。今から依頼主に依頼は無事果たせたと伝え、あの男二人を引き渡す。そこで初めて、報酬がもらえる。俺はウキウキしながら、足取り軽く、町の方に向かった。


 俺は町に着いてから、依頼主に会った。背の低い小太りの依頼主は俺が無事依頼を成功させたことを知ると、にやっと笑って──俺には豚のように見える──、俺に礼を言った。それから、手下どもを連れて小屋で伸びた二人をお迎えするために、町を出て行った。

 俺は裏通りの酒場に向かった。

 その途中、ある立ち飲み屋の前を通りかかった。昼間から出入する客もいるが、夜になった今は客で店が溢れかえっている。その店の人気の理由の一つが看板娘だ。多くの野郎どもが娘目当てでやって来る。その娘は確かに美人だった。歳は俺と同じくらいか、少し上くらい。

 通りから店の中を覗いたら、ちょうど客からちょっかいを受けながらその娘が出てきた。手にはゴミ袋を持っている。今から店の裏に捨てに行くのだろう。

「ねえねえ、店が終わったら俺と一緒にどこかに遊びに行こうよ~」

「はいはい、勝手に言ってて! あたしを誘えるのはお金持ちか、あたしと赤い糸で結ばれた人かどっちかだけよ!」

 その娘が酔って絡んでくる客を適当にあしらうのを見ながら、俺は思った。

(赤い糸……? ……ああ、女どもが騒いでる占いごとね。あいつも女らしいこと言うもんだな) 

 ちょっとからかってやろうと思って、俺はその娘の後ろに忍び寄った。そして、その尻を軽く撫でた。

「あいかわらず、イイ尻してんな」

「きゃっ!」

 その娘は驚いて、悲鳴を上げた。さっとこっちを振り返る。目を吊り上げていて、美人が台無しだ。

「もう! やっぱりテルね!」

「へへ。ひと仕事を終えた後は、やっぱりこれだな!」

 俺はその娘に捕まらないように走り出した。その娘は手を伸ばして俺を捕まえようとした。

「ちょっと、待ちなさい! タダじゃあたしの体は触れないわよ!」

 でも、俊足の俺に追いつくわけがない。後を追うのを諦めた娘は、プンプンと怒った様子で俺のことを睨んでいる。危ない危ない。今度あの娘に捕まったら、半日はあの店で飲まされそうだ。

 俺はにやっと笑ってから、また足を酒場へ向けた。寄り道はこのくらいにしておかないといけない。


 酒場に着いた俺は、扉を開けて中に入った。こんな所で本当に営業してるのかと怪しいくらい、酒場は小さくて汚くて薄暗い。

 酒場に入ると、カウンターを挟んで大男のマスターと客が一人座っていた。

「よお、テル。随分早かったじゃねえか」

 俺が店に入ってきたのに気付くと、まず客の方がこっちを振り返って言った。俺はニヤリと笑って、そいつの隣に座った。

「あんな依頼、楽勝だったぜ」

 隣の男はそろそろおっさんと呼ばれても良さそうな顔をしているけど、あちこちの筋肉が盛り上がっている体はまだまだ現役だ。名前はタウラス。十年前、五歳で親に捨てられた俺を拾って、タウラスにはいろいろと面倒を見てもらってきた。タウラスも裏の世界を生きる住人で、この世界で生きるノウハウを俺に叩き込んだ張本人だ。

「マスター、今回の依頼の報酬はいつもらえるんだ?」

 カウンターの中から飲み物を差し出した大男のマスターに俺は訊いた。

「数日以内に依頼主から報酬金が支払われる予定だ。まあ、楽しみはそれまで待て」

 マスターはニッと笑って、言った。このマスターとも結構付き合いが長い。

 俺はタウラスと一緒に行動するようになってから、いろんな町を渡り歩いた。その間に、俺はタウラスからたくさんのことを学んだ。──体の鍛え方、体ひとつで相手を打ちのめす体技、文字の読み書き、そして女の子を引っ掛ける方法その他、だ。

 そのうちにこの町にやって来て、この酒場の依頼を受けるようになった。他の町に滞在することはもちろんあるが、最近ではこの町に居ることの方が多い。この町に居る間は、宿屋も経営しているこの酒場に泊まっているから、俺とタウラスはなおさらこのマスターと顔なじみだ。

 今までそれはいろんな種類の依頼を見てきたけど、俺一人で引き受けたのは今回の依頼が初めてだった。今まではタウラスが依頼をこなすのを横で見ているか、タウラスと一緒に仕事をするかだった。

 だが、依頼を受けるだけの力と知恵がそろそろついてきただろうと、タウラスは俺に依頼を引き受けさせたのだ。もうタウラスの手から離れても俺は一人で生きていけるという、いわゆる卒業試験みたいなものだ。そして、俺はこうして無事、依頼を成功させてきた。

「あんなに弱っちかったおまえが、まさかこんなに立派に育ってくれるなんてなぁ……。うう、俺は涙が出るぜ。やっぱり、俺の育て方が良かったおかげだな」

 いかにもわざとらしく泣き真似をするタウラスに、俺は「あほ」と突っ込んだ。

「誰の育て方が良かったって? てめぇ、いたいけな子供を脅しといて、よくそんな風に言えるな」

「……う~む、口の悪さはどこで覚えたんだ? 俺はこんなに口汚くないしな。ああ、これが反抗期というやつか」

「言っとけ」

 俺はタウラスを横目に睨んで呟いた。

 俺がこんなに口汚いのも、裏の世界で生きているのも、全てはこのタウラスのせいなのだ。親に置き去りにされ、道端で死ぬしかなかった俺を拾ってくれたことについては、もちろんタウラスには感謝してもしきれない。だが、こいつは俺にこう告げた。


 ──全ての面において、俺より強くなれ。将来俺が楽できるように、な──


 今でこそ、力も知恵もタウラスに追いついてきた。近頃は特に力が付いていたし、これからも強くなる。頭の方はタウラスの方がまだまだ上だけど、依頼を通してこれから学べばいい。

 だけど、タウラスは何も持っていない五歳児にそう言った。

 あの時の俺には、タウラスはまさに最強の巨人に見えた。その巨人を超えろと言われたのは、俺にとって少なからず恐怖だった。まあ、その思いが俺を必死にさせて、ここまで強くさせたのは事実だけど。それに、依頼をこなしていくのも楽しくないと言えばウソになる。

「とりあえず、俺は依頼をちゃんと成功させたぜ。これで、これからは俺一人で依頼を引き受けていっていいんだよな?」

 俺はタウラスにそう訊いた。タウラスは頷いた。

「まあ、おまえにそれだけの力量があることは今回の件で証明されたな」

「よっしゃ!」

 俺は胸の前でガッツポーズをした。今まではタウラスの後ろを歩くただのガキだったけど、これからは一人前の男として堂々と通りを歩ける。それに仕事だって、俺の興味のある依頼を好きに引き受けることができるのだ。

 そう喜んでいた俺に、タウラスが一言付け加えた。

「これで、ようやく俺の相棒が務まるってもんだ」

「……今、何て言った?」

 俺はポカンとした顔で聞き返した。相棒? 今そう言ったか?

「だから、俺の仕事の相棒としてこれからもよろしくな。おまえの力、頼りにしているぜ」

「はあ? なんだよ、それ。俺、そんな話、初めて聞いたぜ」

 俺は絶句した。これからは一人で自由気ままにやろうと思っていたのに、それはない。

「昔、言っただろ? 将来俺が楽できるように、強くなれって」

 そういうことだったのか! あの時に言われた言葉の意味が、今ようやく分かった。

「つまり、タウラス。おまえは俺に、仕事のパートナーになれ、って言ってるんだな?」

「そうだ。この世界じゃあ、それが一番やりやすいからな。それに、俺ももう年でな。力仕事を一人でこなすのは、ちょいとしんどくなってきてなあ。いやあ、まいったまいった」

 タウラスはハッハッハと笑う。そんな男の様子を、俺はじろりと睨む。──全然まいってないじゃないか、のんきな奴め。

 俺はもちろん、タウラスと仕事のパートナーになるなんて嫌だった。そこまで俺の力を認めてくれてると知って少しだけ嬉しかったけど、自由にやってみたい気持ちの方が強かった。

 だから、タウラスの話を断ってやろうと思った。俺が言いかけたちょうどその時、後ろの出入口から誰かが入ってきた。

「お邪魔するわね」

「おお、来たか」

 腰を振りながら店の中に入ってきたのは、露出度の高い服を着た一人の女だった。タウラスはすっと立ち上がると、その女に近寄っていった。

「じゃ、また後でな、テル。俺、今からお楽しみだから」

 タウラスはニヤニヤと笑いながらそう言うと、女と一緒に酒場の奥の宿部屋へと消えていった。クソおやじ……いや、エロおやじめ!

 イライラしながらタウラスを見ていた俺に気が付いたんだろう。マスターが俺に声を掛けた。

「まあまあ、テル。落ち着けよ」

「落ち着け? あんな野郎がパートナーになろうとしてんのに? あいつと組んだらきっと、あいつは俺に全て仕事を丸投げするぜ。俺は舐められてんだ!」

 俺は鼻息荒くして、まくし立てた。

 一方マスターは、それは穏やかな顔で俺の顔を見ている。まるで他人事のようだ! ──ああ、他人事か。

 マスターは洗い物をしながら、話し始めた。どうでもいいけど、人を殴る方が役に立ちそうな大きな手でグラスのような壊れ物を優しく洗っているマスターを見るのは、何だか面白い。

「おまえたちが俺の店に来るようになってから、タウラスはいつも言っていたぞ。テルがどんどん成長していくのを見るのが楽しい、ってな。タウラスはなあ、おまえに期待してるんだよ。自分に無いものをおまえが持っているから」

「タウラスが持ってなくて、俺が持ってる?」

 俺は考えてみた。けど、そんなものはひとつも思い当たらなかった。タウラスが持ってて、俺が持ってないものならたくさんあると思うけど。そんなことを思うのも、何だか悔しいが。

「若い頃はずっと一匹狼だったタウラスがおまえにパートナーになれと言ったのは、相手がおまえだからだと思う。タウラスの言う通り、一緒に仕事をしてみてもいいんじゃないか? 今までおまえは守ってもらう立場だったが、これからはタウラスと同等の立場だ。変わるのはそれだけで、他はこれまでと同じさ」

 俺は納得がいかなかった。マスターは上手いこと言って、俺を言いくるめようとしているんじゃないか?

 本来ならひと仕事を終えて部屋で寝ているところだが、ある物が俺の目に留まった。気付いたらマスターに訊いていた。

「その黒板に書いてあるのが、受付中の依頼なんだよな?」

 俺はマスターの後ろの壁に掛かっている黒板を指差した。今までタウラスがそれを通じて依頼を引き受けるのを何度も見ているから、訊かなくても分かっていた。けど、俺はマスターにそう訊いた。

 ──俺一人で依頼を引き受けるつもりだったからだ。


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