授業
今日も俺は制服に袖を通す。 つまらねぇ学校に通うためにだ。
そして、少しぶっきらぼうかも知れないが、「行ってきます」と。
なぜなら、座右の銘は、
「受けた恩は石に刻み、売られた喧嘩は全て買い、
謝罪と感謝を忘れずに、御免・有難うを欠かさない」
その意味には、「挨拶を怠ることなかれ」も入っている。
だから、朝 目覚めれば「おはよう」と。
飯を食う前には、ちゃんと「いただきます」を。
そんなのはどんな輩だろうと出来て当たり前だし、
人として忘れてはいけないことだと、俺は思っている。
だが、残念ながら、俺のいる学校では違う。
ダチ同士では「うっす!!」と挨拶を交わしたとしても、
それ以外の奴に対してはガンを飛ばし、メンチを切るのが当たり前。
そんな学校に通って、2年と少し。
そろそろ、俺も将来を考えなきゃいけない頃合いだ。
俺は一体、この高校を卒業したら、どうするのだろうか?
とりあえず、親父のペンキ屋を継ぐことになるのだろうか?
わからん。 想像できん。 つか、面倒だからしたくもねぇ。
そんな面倒なことをグダグダ考えながら過ごす昼休み。
場所は屋上。 春の陽気に誘われ、ついつい眠ってしまいそうだ。
しかし、“そろそろ授業が始まるぞ”っとチャイムが鳴る。
後、5分後に授業か・・・。 面倒な・・・。
っと思ったけれども、俺は必ず授業には出席すると決めている。
寝ていたとしても、音楽を聴いていたとしても、漫画を読んでいたとしても、
必ず出席すると俺は決め、 授業中に自分の席で大人しく何かをしている。
だって、学校に来るのは、授業を受けに来ているのだから。
だから、正直 授業を受けずにさぼっている奴は、意味が分からん。
何がしたいのか? 授業をさぼるなら、始めからさぼっとけよ。
昼休みに寝て、午後は出席しない?
だったら、始めから家で寝とけばいいじゃんか。
俺はそう思っているが故、今日も真面目に出席する。
っと言っても、眠いから自分の席で寝るだけなのだが。
だが、それでも、出席しないよりはマシだと俺は考えている。