名付け
とりあえず、神と魔王は3人の子供達に名前をつけることにした。
神に似た子は、神が神の住む天界の「天」をとり、【天使】と名付けた。
魔王に似た子は、魔王が魔王の「魔」をとり、【悪魔】と名付けた。
最後に生まれたどちらにも似てない子は、神と魔王の「間」ということで、【人間】と2人で名付けた。
この世界に誰が住むかは、神と魔王は悩みに悩んだ結果、様子見という結論を出した。
様子見とは、幼いうちは3人でこの世界に住まわせ、3人が成熟したときにまた考えようということだった。
この子達は全員別種でも一応兄弟だ。それに力もまだ未発達。神と魔王が危惧しているような、天使と悪魔の喧嘩による世界の崩壊などにはならないだろう。という神と魔王の考えだ。
実際、神と魔王の危惧は、十分あり得ることだった。今でこそ落ち着いたが、昔は神と魔王の喧嘩による被害は本当に酷かった。一度なんて天界も下界も全て消滅寸前にまで陥った。
絶対にそんなふうになることだけは避けなければならないのに、様子見しか案がないなんてと、神と魔王は頭を抱えた。
退屈をしのぎたいだけだったのに、ずいぶんややこしくなったものだ。