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一難去ってまた一難
これで全て上手くいく。そう神も魔王も思っていた。ところが、一難去ってまた一難。
なんと、生まれた子供は三つ子だった。
それも、3人とも種が違った。
最初に腹から出てきたのは、神によく似た、けれど神よりも力の弱い子。
次に出てきたのは、魔王によく似た、また魔王よりも力の弱い子。
そして、最後に出てきたのは、神にも魔王にも似てない、おまけに力なんて皆無の子だった。
神も魔王もひどく困った。もしも、三つ子だろうと、全員同じ種だったら困らなかっただろう。
けれど、実際は全員別種。しかも、よりによって神似の子と、魔王似の子が生まれたのだ。一緒の世界で上手くいくわけがない。
いくら強大な力を持つ神と魔王でも、たった小さな事ですぐに変わってしまう未来など読める筈もない。
予測しようにも、どうなるか全く分からない。
世界を創りあげることの出来る神と魔王も、完全にお手上げだった。