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殿下のある日のティータイム
バーノンに差し出された学生服を見て、ディランはパチパチと瞬いた。
「何ですか?」
「見ての通り、学生服だ。サイズは一応、XLにしておいたが」
「私にも、これを着ろと?」
まさかと思いつつ、ディランは尋ねた。
明日からバーノンは身分を隠し、魔法学校へ通うことになっていた。自分も側衛として、つき従うのだが。
こちらは、三十を過ぎた、おっさんである。
妻子持ちで、最近、ちょっと体の疲れが取れにくくなっている、まぁまぁ、ガタイのいいおっさんなのである。
「側衛は、王族の安全を確保するとともに、一番近くで護る。なおかつ、その場にふさわしい態度で職務に臨まなければならない。心得には確か、そのようにあったはずだが?」
「あの、殿下」
「『その場にふさわしい態度』だろ」
「それは……」
ぐいーと、押しつけられた制服をディランは渋々受け取った。




