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第5話 女を堕とす講座

アキからの依頼を受けたまではいいものの、どうアプローチするかが鬼門だった。



普通に女遊びするだけならルックスとコミュ力さえあれば大抵の尻軽女は抱ける。ガードが硬い女も時間こそかかるものの、毎日関わる機会をつくり、相手の世界に俺がいることを当然にしてしまえばあとは楽だ。





ただ今回の相手は流石に分が悪い。モデルやってますと言われても信じられるレベルでイケメンなアキを、金のために捨てるような女だ。



甘い言葉で責めるのも無理だろう。アキの友達として紹介された時も挨拶でさえ無視された。



手っ取り早いのは金だが… 高校時代にホストで稼いだ金が腐るほどあるので、たとえ医者の息子相手でも負ける気はしない。が、好きでもない女には一銭も貢ぎたくなかった。



(残るはあいつと関わり増やしていって、金とか関係なく心から惚れさせるしかないのか…)



女を堕とすことには自信がある俺でも今回に限っては成功確率3割未満だと踏んでいた。突然元カレの親友が接触してきたら不審に思うだろうし、しかもそいつは大学内でも有名なクズ野郎だ。



(あれ、これ無理じゃね?やりたくなくなってきた。)



それでも文句ばかり言ってても仕方ない。気は乗らないがとりあえず行動に移すとしよう。





作戦はこうだ。1ヶ月後に俺たちは学部2年生へと上がり研究が必修となる。うちの学部では、1研究室につき各学年最大3人までという条件があるので、ここで同じ研究室につければ必然的に関わりが増える。





ここまでくればあとは俺の得意分野だ。











「秀くん好き。大好き。セックスがこんな気持ち良いって知らなかった。また会ってくれるよね?え、私たちってもう恋人だったり?!」




やっばい最近ハズレ引きすぎてる気がする。俺が世界で一番嫌いな女が、一回ヤっただけで彼女ヅラするこういう子だ。




今抱いたのは古宮秋が唯一共に食事をとる貴重な友人枠だ。名前は知らない。



古宮がどの研究室を選んだか知るために堕としたのだが… この様子で言ってくれんのか?



「ほら、一度落ち着いてごらん」



そう言って全裸のまま抱き締める。そのまま耳元に…



「最初にした約束覚えてる?俺、約束守れない人とは付き合いたくないんだ」



と囁くと、ぶるりと身を震わせながら正直に吐いてくれた。ちなみに約束守ったからといって付き合うとは言ってない。ここ大事。



ミッションも達成したので名もなき少女をシャワー室に入れ、逃げる時恒例の『金だけ置いてすぐホテルを出る』を行使した。いつか刺されても、容疑者多すぎて捕まらなくなりそうだ…







下準備はまだ終わらない。







「ぅぁ…」







次に抱いたのは古宮が志望する研究室の教授だ。たまたま女性で助かった。男だったら俺のセフレを送ってハニトラするつもりだった。



ってかこいつ大丈夫か?… 行為を終えてから既に30分ほど経つがずっと小声で呻いている。




意外とリケジョってモテないんかな、なんて考えているとようやく意識が戻ったのか目と目が合う。



「滝沢くん…」



「森先生、おはようございます。体調おかしくないですか?」



「え、えぇ。大丈夫よ。でもその…」



「先生は何も気にされなくて良いんですよ。ただ、俺のお願いは聞いてくれますよね?」



聞かなきゃどうなるか分かってるよな?と言外に脅すと、森教授は壊れたおもちゃのように頷いてくれた。



「では頼みますよ。来年の研究室は俺と古宮さんのみの受け入れでお願い致します」



教授を抱いた理由は、あのままだと俺の成績が低すぎて同じ研究室に入れそうになかったからだ。それに加え、どうせ抱くんなら追加の人数制限も付けてもらおうと考え、2人だけにすることまで成功した。



これでもまだRPGゲームなら最初の街も出ていない段階だ。それでも着実に計画が進んでいることを実感し、少し浮かれた足取りで夜の街を歩いた。








東凛『秀、明日の夜空けておきなさい。絶対よ』




これさえなければ最高の1日だったのに…


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