第三百四十三話:感想戦
「みんなお疲れ様。ここからは感想戦だね」
(コメント)
・お疲れー
・こんな長時間なのに集中力続くの凄いなぁ
・何気に手元配信も助かる
・だいぶRTAも板についてきたかな?
エンディングを見ながら、今回のプレイについて語り合う。
今回の件でわかったのは、運ゲーは大変ということだね。
私は、自分の体のスペックの暴力を使って、ほとんど練習しなくても完璧に近いプレイをすることができるけど、それをもってしても世界記録に届かなかったことを考えると、やっぱり運はどうしようもないってことだ。
まあ、乱数調整って形で、最初から最後まで完璧に同じ動きをすれば、もしかしたら運ゲーを回避できるのかもしれないけど、そんなのそれこそツールでも使わなければ不可能である。
いくら私が超人的な動体視力を持っているからと言って、本当に言葉のままに一挙手一投足すべて同じ動きをするのは不可能だ。
もし、私の能力を生かしたいのなら、最初にやった赤い帽子の配管工のゲームのように、アクションが主体のゲームをする方がいいだろう。
まあ、これはこれで楽しかったけどね。
「運ゲーって、自分でどうにもならないから、面白いよね。乱数だから、ある程度は結果は決まっているのかもしれないけど、実力でどうにもできないって言うのはなかなかにスリルがあるよ」
(コメント)
・なんか強者の発言っぽい
・運ゲーをスリルとして味わうのか
・確かに、記録がかかっている時に最後の最後で運ゲーになったらスリル凄いかもね
・普通はイライラして発狂します
・運ゲーに負けたら台パンものだよなぁ
・確かに、ハクちゃんでもどうにもできないって考えると運ゲーってやばいな
「命を懸けた戦闘でそんな運ゲーはしたくないけど、ゲームで楽しむ分にはいいかもしれない。まあ、勝てなかったのはちょっと悔しいけど」
(コメント)
・ハクちゃんにもついに悔しいという感情が
・表情全く変わってないけどな
・今までエンジョイ勢と言いながら世界レベルの記録出しまくってたもんな
・一時はチートを疑われたりもしてたし
・このまま本格的にRTA走者になるのかな?
・ハクちゃんがガチで練習に打ち込んだら記録とんでもないことになりそう
「次はどんなゲームしようか」
(コメント)
・やって欲しいものが多すぎる
・緑の勇者のオープンワールドとか
・ああ、あれは確かに見ごたえありそう
・運ゲーよりはアクションがいいかもね
・十分早いけど、ハクちゃんは運ゲーに縛られない方が輝ける気がする
「ああ、最新作をプレイしてみようかとは考えてたんだよね。なんだかんだ、古い作品ばっかりやってきたし」
まあ、古いと言ってもキューブだから、ファミリーなゲーム機よりは新しいけど、それでもすでにかなりの時間が経っているものである。
最初は、みんなが知っているゲームにしようと考えていたのに、いつの間にか自分の趣味に走っていた気がするよね。
いや、どれも名作だから、世代なら知っている人は多そうだけども。
「せっかくだし、その緑の勇者のゲームやってみようか。ちょっと興味あるし」
(コメント)
・お、これは期待
・any%ならそんなに時間かからないし、おすすめ
・あれも結構なレギュレーションがあるからな
・最初の島完全クリアとかもあるし
・どのルールでやるの?
「個人的には100%をやりたい気もするけど、あまりにボリュームが多すぎると思うから、やっぱりany%かなぁ」
(コメント)
・真っ先に出るのが100%とは
・あのゲームを100%クリアってなったら、軽く二桁時間溶けるぞ
・耐久配信になりそう
・それはそれで見てみたい気もする
・ハクちゃん、もう普通のRTAじゃ満足できない体に……
・とりあえずお手軽なところから始めようよ
「まあ、その辺は実際にやってみて、どれくらいできるか検証してからだね。また少し時間が空くかもしれない」
(コメント)
・そろそろチャージ時間に入るのか
・月に半分も活動してないしなぁ
・異世界の件があるからしゃーない
・真面目にどんな仕事してるのか気になる
・妖精なんだから勇者のサポートやろ
・ハクちゃん一応貴族だし、仕事は有り余ってるやろ
もう少し滞在してもいいけど、今回はケントさん関連を手伝っていたせいで、すでに結構な日にちが経過している。
別に、転移魔法で帰るのなら、時間差はそこまで気にならないとは思うけど、それでも二週間近く空けるのは普通に問題がある。
唐突に向かうことになったから、お兄ちゃん達にも伝えてないし、お父さんにも伝えてない。
特に、お父さんは、私がこちらの世界に来ると、気配を感じられなくなって心配になると言っていたから、伝えるべきだった。
だから、数日滞在するくらいならともかく、あんまり長くなるのは困るのである。
「さて、エンディングも見終わったし、そろそろ終わろうか。みんな、ここまで見てくれてありがとう」
(コメント)
・楽しかった!
・次も待ってるで
・毎日会いたい
・お疲れ様でした
・次も楽しみにしてるよ
締めの挨拶をして、配信を終了する。いやはや、結構なボリュームだったな。
ステージ数とかを見てみると、結構少ないんだけど、運ゲー要素がそれを感じさせないのかもしれない。
まあ、あんまりにも運ゲーが過ぎると、それが原因で離れてしまいそうだけど、メインストーリーがしっかりしている上で、サブ目標が運ゲーなら、そこまでストレスにはならないのかもしれない。
「普通のRTAじゃ満足できない体にって言われてたけど、確かにそれはあるかもしれないね」
あの時は特に反応しなかったけど、確かに普通のRTAでは満足できなくなっているかもしれない。
私が最初にやったのは、赤い帽子の配管工のany%RTA、その次が宇宙運送の遭難記の100%RTA、で、今回やったお化け退治の100%RTA。
だんだんと難易度が上がって行ってるよね?
もちろん、それぞれ違うゲームだから、難易度の感覚は違うだろうし、実際に難易度が上がって行ってるかどうかはわからないけど、でも、少なくとも、前回の宇宙運送の遭難記と今回のお化け退治の難易度を比べたら、こっちの方が断然上だと思う。
それは、コメント欄やアケミさん達から、無謀だって言われたことからもわかるだろう。
RTAをやっていて、楽しいと思っているのは確かだ。しかし、もしこれが、無意識のうちにより難しいものを求めているのだとしたら、ちょっと悪い傾向かもしれない。
いや、別にやり切れるなら、難易度が上がろうがどうでもいいとは思うよ? でも、次回やると言った緑の勇者のオープンワールドゲームは、100%クリアをしようと思ったら、二桁時間は余裕で溶けるらしい。
まあ、あのシリーズはどれもやり込み要素が多く、時間がかかるのは当たり前と言えば当たり前なんだけど、それを当たり前のようにせっかくだから100%クリアしようってやって行ったら、配信内に収まらなくなる可能性がある。
一応、耐久配信みたいに、クリアするまで終われません、って言う風にすることは可能かもしれないけど、それは、配信の強みを潰す行為になってしまうのではなかろうか。
RTAを見るような人は、長時間の配信でも耐えてくれるような気がしないでもないけど、やっぱり、配信って、リアルタイムで見れることが最大の強みだと思う。
もちろん、アーカイブを残しておけば、後で見返すこともできるけど、あまりにも長いと見返すのも大変だし、結果的に溜まって行ってしまうのではないか。
もっと言うなら、この界隈を初めて知るような初見さんがこの配信を見た時、とんでもなく長い配信があったらどう思うか。
きっと、見るのが億劫になって、見なくなるのではないかと思う。
私自身は、見てくれる人だけ見てくれたらいいと思うけど、やっぱり、そう言う風に初見に優しくないって言うのは避けた方がいいのではないかと思う。
たまにやるのはありだと思うけどね。
そこらへんは、リスナーさんの要望を聞いてみるのもいいだろう。もし、耐久配信でもばっちこいって言うなら、100%に手を出してみてもいいかもしれないね。
私は、後でSNSでアンケートでも取ってみようと思いつつ、後片付けをするのだった。




