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捨てられたと思ったら異世界に転生していた話  作者: ウィン
第二部 第十二章:転生者の仕事編
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第三百三十一話:練習は順調に

「まずはルートの確認がてら、練習から行くね。最初は、エントランスから」


(コメント)

・このキノコどこにでもいるよな

・なぜか話しかけるだけで明かりがつくという

・それ言うなら、マンションに行くのにわざわざ懐中電灯持ってきた緑の帽子も変だけどな

・ゲームで細かいところに突っ込んではいけない


「まずは、オープニングで襲われたこの部屋から。ここは、最初やった時は少し怖かったなぁ」


(コメント)

・絵が喋るって言うのはありきたりだけど、怖い

・そもそもお化けが怖い

・こっちが攻撃できるだけましだけどな

・本当に怖いのは手も足も出ない相手だから

・別ゲーの話かな?


「まあ、攻撃手段があるって言うのは安心するよね」


 ホラゲーの中には、敵に出会っても、ただ逃げることしかできないって言うゲームもざらにある。

 怖いのが苦手って言う人の中でも、触れて殴れるなら怖くないって言う人もいるだろう。

 このゲームでは、お化け相手に特攻とも言える、掃除機がある。これさえあれば、どんな敵であろうと、対処は可能なので、そう言う意味では、そこまで怖くはない。

 敵も、どちらかというとコミカルな姿で、可愛い寄りだしね。

 怖いのは、たまに出てくるびっくりさせてくる系のお化けと、単純な暗闇くらい。

 トラウマと呼べるレベルのものはないかな。


「異世界には、こういうゴースト系の魔物もいるけど、そう言うのは怖くないんだよね」


(コメント)

・お、異世界談議始まるか?

・やっぱりゴーストっているんだ

・ハクちゃんならすぐに浄化してくれそう

・安らかに眠れ

・やっぱり、戦えるかどうかが重要か


「皆が言う通り、戦いになるかって言うのは重要だね。怖さで言うなら、人間の方が怖いよ」


 魔物であれば、単に討伐すればいいだけだけど、人間を相手にするのは色々と面倒くさい。

 盗賊とかが相手でも、人殺しはしたくないし、もし権力者を相手にしようってなったら、単純に殺したのではこちらが悪者になってしまう。たとえ、相手がどんな悪者でもね。

 これまでにも、学園を追放されそうになったり、処刑されそうになったり、色々と面倒なことはたくさんあった。

 だから、気楽に相手ができる魔物より、人間の方がよっぽど面倒である。

 まあ、これは私が力を持っているからって言うのはあるだろうけどね。何の力も持ってなかったら、話が通じない魔物の方が怖かったかもしれない。


(コメント)

・なんだか重みのある言葉だ

・異世界で苦労してきたんかな

・やっぱり、妖精って狙われるんかね?

・絶対可愛いし、人攫いとかいそう

・魔法とか憧れるけど、そう言う話聞くと現代に生まれてよかったなと思う


「まあ、その話は置いておいて、今はゲームの話だね」


 最初の部屋では、ろうそくの明かりを消し、出てくるお化けを全部吸い込めば終了。

 さっそく、家具から出てくるものに乱数が混じるけど、この部屋は後に来る機会があるので、このタイミングで出なくても問題はない。

 まあ、出てくれた方が楽ではあるけどね。


「基本的には複数同時に吸えるように調整だね。ちょっと感覚が難しいけど……」


(コメント)

・同時吸いは気持ちいい

・この辺の家具も乱数だっけ?

・むしろ確定の方が少ないはず

・そう考えると全部集めるのは狂ってるなぁ


 その部屋のすべてのお化けを吸い込むと、部屋が明るくなり、宝箱が出現する。

 宝箱には基本的に次の部屋に続く鍵が入っており、それを取って先に進む形だね。

 なので、基本的には順番に攻略しないと先に進めない。

 一応、壁抜けもあることはあるらしいんだけど、それはグリッチだと思うから今回は使わない方向で。


「次は控室だったかな。ここは特に言うことはないね」


 相変わらずお金が出るかどうかは乱数だが、敵は雑魚しかいないので楽。

 まあ、序盤だしね。いきなり強いのが出てこられても困る。

 できる限り、次の扉に近い位置で倒し、次に進む。


「お次はクローゼット。ここでは、お金をたくさん持ってるお化けが出現するよ」


(コメント)

・ああ、なんかそんなのいたな

・暗闇でしか出現しないから、知らずに明るくしちゃうと二度と手に入らないという

・チーズもそうだよな

・明るくしていくゲームなのに、明るくしたら取れないという罠

・一応、停電で取り返せると言えば取り返せるが

・普通はあの中で取ろうとは思わないけど、そもそも停電でしか出現しない奴がいるというね

・罠が過ぎる


 普通にプレイしている分には、別に取り逃しても特に問題はないけど、こうしてすべてのお金を回収するってなると、それらも取り逃すことは許されないから、忘れて取れませんでしたは即リセット案件である。

 まあ、セーブは許可されているから、失敗したらロードしてやり直すって言う手もあるけどね。むしろ、それを使わなければノーミスでこのRTAをやる人はいないと思う。


「ここも特に言うことはないね。強いて言うなら、バナナの奴は押せるってことかな」


(コメント)

・初めて見た時はびっくりした

・こいつ押せるんか

・お化けなのに触れられるのか

・何者なんだこのバナナ


「お次はベランダ、なのかな? ここは話しかけるだけだね」


(コメント)

・セーブ要因として配置されたキノコ

・ここのセーブ使った記憶がない

・行き止まりだしな

・一応また来る機会はあるけど


 順調に進んでいき、お次はエントランスから左の部屋へ。

 ここから、ようやくボスが登場するようになる。

 一応、ここのボス達は、このマンションに住んでいた人達ってことになるんだろうけど、説明欄を見ると少し面白い。

 その辺は、後で見てみたらいいかもね。


「この書斎には、さっきのお金をたくさん落とすお化けと、お金をたくさん落とすネズミが出現するよ。二つもあるなんてリッチだね」


(コメント)

・こいつのへそくりなんだろうか

・へそくりっぽいのは机に隠してあるし、それは別なんじゃね?

・お化けはまだわかるけど、なんでネズミがお金持ってるんだ

・初見でこんなの気づかないって


「ボスは本を読んでるだけで何もしてこないけど、しばらくすると隙を見せるから、そこを吸い込む」


 基本的に、お化けは懐中電灯の光を当てると驚いて吸い込めるようになるが、ボスは当てても驚かない。

 なので、それぞれで隙となるタイミングを探し、そこを狙って吸い込む必要がある。

 こいつの場合は、少し待ってれば欠伸をするので、そこが隙となる。

 攻撃手段は、本棚から本を飛ばしてくるだけなので、最初のボスらしく、とても楽なボスだね。


「とりあえず、これで吸い込んで終了。初めてのボス戦にしては、うまくいったね」


(コメント)

・まあ、最初のボスやし

・それでも一撃で吸い込むのは凄いと思うけど

・真珠も最大数落とさせないといけないんだよね

・体力の削れ具合で落とすから、乱数ではないけど、中途半端に吸い込むと絶対に最大数は取れないという罠

・やるなら一撃必殺にしろと


「そう言うことだね。この調子で、やって行こうか」


 一ステージ目は一本道だから特に迷うことはない。

 最初だけあって、まだまだ簡単だけど、果たしてどこまで続くか。

 そんなことを思いながら、進めていくのだった。

 感想、誤字報告ありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
タンス預金とかやってたんやろなぁ
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