第二百三十七話:ルート練習
「さて、二日目だけど、まずは壁を壊して、その後は敵を倒し、運んで数を増やす、って感じだね」
まずは、先人が開拓してくれたルートを頼りに、それを辿ってみる。
壁を壊す、まではまだ簡単なのだけど、その後の敵を倒すっていうのがちょっと難しい。
いや、普通にプレイする分には、まだ難しい場面は出てこないんだけど、早さを求めるとなると、かなりの操作精度が要求される。
狙いがぶれると、うまく一撃で倒せなかったり、運ぶ際に最低匹数にしたいのに、別の場所に行ってしまったり、とにかく面倒なことになる。
速さは出したい、けれど狙いは正確に。言うのは簡単だけど、なかなかやるのは難しいよね。
「で、ここで水泳させるらしいんだけど……すっごい可哀そうなことしてるよね」
(コメント)
・それはそう
・赤は泳げない(泳げないとは言ってない)
・元々今攻略する場所じゃないしな
・できないというは、嘘つきの言葉なんですよ
・少数だからできること
最初に仲間にできる赤だけど、特徴は火に強いということ。そして、泳げない。
まあ、泳げるのは青だけで、他の色も泳げないんだけど、それではここを一日で攻略することはできない。
なので、溺れても、呼べば一定距離なら近づいてきてくれるという仕様を利用して、強引に水辺を渡るというのがこの方法だ。
日数的に仕方ないこととはいえ、かなりスパルタだよなぁ。
「無事に渡り切ったから、橋をかけてもらって……凄く忙しい」
このゲーム、とにかく暇な時間を作らないというのが攻略の鍵である。
一日に探索できる時間は決まっているので、あんまりもたもたしていると、最低日数クリアなんて絶対にできない。
特に、二日目は目まぐるしく動いても、日没ぎりぎりになるような調整だ。
常に集中しなければならないので、相当疲れる。
でも逆に、この二日目さえ乗り切ってしまえば、後は簡単だという意見もあるようなので、ここが踏ん張りどころと考えれば、仕方ないことかもしれない。
「黄色と出会って、爆弾を入手。爆弾は扱い注意だね」
(コメント)
・何度間違って呼んで爆発させたことか
・間違って爆殺したのはいい思い出
・このハードだとちょっと不親切な仕様だよな
・事故は起こるさ
爆弾は、黄色にしか扱えない。しかし、かといって黄色を十全に増やしている時間はない。
なので、黄色は犠牲になったら終わりと思っても差し支えないだろう。
もちろん、使いどころを見極めれば、多少犠牲になってもいいかもしれないが、できれば無犠牲で行きたいよね。
「ここの箱を押すのは難しい。道が狭すぎる」
(コメント)
・わかる
・周りに青置きまくってた記憶
・少数ずつ渡らせてたな
・無事に渡れてもこの先は地獄だしな
・なんで三体もいるんだろうね
爆弾で開けた道の先には、本来青でなければ押せない箱がある。
それを、強引に黄色で突破し、道を作るのだけど、できた道がまあ狭い。
道の左右は水辺になっており、青以外が落ちれば、そのまま溺死である。
一応、青を置いておけば、助けてくれるらしいのだけど、今はその青がいないから、落ちたら終わり。しかし、だからと言って小分けにして渡らせている時間などない。
隊列操作で強引に突破するしかないのだけど、なかなか難しい。
これに関しては、動体視力とか関係ないと思う。単に、操作精度の問題だ。
少し慣れるのに時間がかかるかも。
「ここでこいつを倒して……お次は拠点側だね」
(コメント)
・鮮やかな倒し方
・でも、ちょっとミスってたね
・元々、引っかかるかどうかは確率だから、それを引けないとうまくても速攻では倒せない
・残った二匹に食われそうで怖い
・画面外の敵は索敵範囲が狭まるから大丈夫
「ここも結構鬼畜らしいと聞いたけど……案外簡単?」
(コメント)
・ここをノーミス突破ってまじ?
・初代のウジはめっちゃ強いのに
・ここは相当事故りやすい
・犠牲を気にしなければそこまで難しくないけど、無犠牲では鬼畜
・そこは流石ハクちゃんってところか
ここでは、地面から出てくる敵を相手にする必要があるんだけど、そいつは背中に当てないと一発で倒せない。
もちろん、隊列操作で囲んで倒すこともできるけど、数が多いし、ひとたび捕食モーションに入ると、背中に当てる以外では確実に犠牲になってしまうので、無犠牲は相当難しいようだ。
でも、隊列操作はともかく、投げる操作に関してはそこまで難しくない。
本来なら、狙って背中に当てるのは難しいんだろうけど、私の場合、きちんと照準が合ったのを見てから投げる判断ができるからね。その辺は、身体強化様様だろう。
「ここを突破したら、お次は……水中の壁を爆破? そんなことできるの?」
(コメント)
・普通はできない
・壁の上に遠投して爆弾を乗せれれば行ける
・うまく呼ばないと溺れるけどな
・こういうのよく見つけるよね
お次も水の中の壁を、泳げない黄色で爆破するという無茶振りをされる。
まあ、本来は爆破ではなく、青で破壊してくださいってことなんだろうけど、本当によく思いつくよね。
「この後は……敵を無視してパーツを運ぶのか。ただし、敵の向きには注意」
(コメント)
・こいつに何度潰されたことか
・正攻法で倒そうとしても、初見では犠牲になったと勘違いするよな
・そもそも入らない件
・鼻に入れようとして潰されました
・パンチで岩を壊そうとして潰されました
・初代のこいつは強すぎる
岩を吐き出す敵がいるんだけど、そいつがかなりの強敵で、みんなトラウマを持っているようだ。
しかも、今回のルートだと、こいつを倒している時間はない。
パーツ自体は、奥の方にあるから運べはするけど、途中で岩をぶつけられたらもれなく犠牲になることになる。
それを防ぐには、主人公が向きを誘導して運搬隊に攻撃が向かないようにすることだけど、次のことを考えると、悠長に誘導している時間はない。
ならばどうするかというと、画面外にして、敵の視認距離を狭め、強引に運んでしまおうという話である。
運が良ければ、敵は気づかずに運搬隊をスルーしてくれる。まあ、向きが悪いと普通に攻撃してくるらしいが。
この辺は、動画を見ても画面外での行動なので、よくわからない。何かコツでもあればいいんだけど。
「最後は、最初に作った橋の先にあるパーツを回収した後、高台にあるパーツを回収。ここでも、敵は倒さず強引に突破する形だね」
(コメント)
・運任せすぎる
・でも、倒している時間はない
・積極的に囮になって部下を守る上司の鑑
・囮ってなかなか難しいよね。下手すると、普通に無視されるし
・敵は倒すのが一番だけど、無犠牲だとなかなか手が出せない
「うわ、日没の表示だ。ほんとにぎりぎりなんだね」
元々、動画を見て、日没ぎりぎりになることは知っていたが、実際やってみると、これ以上ないくらい早く動いているはずなのに、こんなにぎりぎりになってしまうと思うと、かなりシビアだと思う。
逆に言うと、こうしてギリギリでも一日でクリアできるようになっているのは、制作会社がうまく調整しているからだと言えるかもしれないけど、まさかRTAをされることを見越して?
「何とか一日クリアはできたけど、もう少し縮められそうではあるね」
(コメント)
・RTAルート初見でここを突破できるだけでも凄い
・やろうとしても、絶対間に合わないよな
・難所が多すぎる
・流石ハクちゃん
・ここ突破できるならクリア自体はできそうね
私的には、もう少し精度を高められそうと思っていたんだけど、ここを突破できるだけでも、かなりうまい部類に入るらしい。
まあ確かに、難しいところ多かったしね。
グリッチが少なく、操作精度やとっさの判断力がものを言うから、実力が出やすいというのもあるし、RTAの中では結構難しい部類に入るのかもしれない。
ちょっとクリアできるか心配になってきたけど、とにかくやれるところまでやってみようか。
そう思いながら、配信を続けていった。
感想ありがとうございます。




