6節[コードネームの発表]
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、、、カラ」
テラーが「手を離せ。」と、身振りで伝えてきたので僕は水晶から手を離した。すると、部屋が暗くなった。そして、透明だった水晶が赤、オレンジ、黄、緑、水色、青、紫の順に光った。その後、紫の光が消え、透明になった。またテラーが身振りでなにかを伝えてきた。今度は「後ろに下がれ。」らしい。僕は後ろに下がった。すると、部屋が明るくなった。
「これで完了だ。カラ君。」
テラーが言った。僕らは部屋を出た。
「今日のところはなにもない。部屋にいるか、ここを探検でもしたらどうだ?但し、明日からはやることが増えていくぞ。」
「わかった。部屋にいても退屈だから、探検でもするよ。探検が終わったら部屋に戻る。」
僕がそう言うと、テラーは頷いてモニター室の方向へ歩いていった。
「さて、行くか。」
ぼそりと独り言を言ってから、僕はテラーとは反対の方向に歩いていった。
1つのドアがあった。ドアノブが無かったのでなんとなくドアに触った。すると、ドアが開いた。
僕は入った。見覚えがあり、1度入ったことがある部屋だった。
全面コンクリートの部屋だ。あの時からなにも変わっていない。ドアは思ったとおり鉄だった。誘拐された当時は確認なんか出来なかったからなんとなく『鉄』にした。変わり映えがなく、見るものも無いので僕は部屋を出た。そして、また同じ方向に歩き出した
次のドアがあった。僕はさっきと同じ様にドアに触れた。すると今度は、
『ビービービー』
僕はびっくりして逃げかけた。
警戒音か、入れないな。
次のドアに向かった。
『ビービービー』
『ビービービー』
『ビービービー』
『ビービービー』
4個連続で入れなかった。
また次のドアに向かう。
『ビービービー』
『ビービービー』
『カチッ』
3個目でやっと開いた。部屋に入り全体を見渡す。
治療室のように見える。ベットが4つとその周りを囲むようにして配置された機械類が置いてある。(囲まれている、と言ってもピッタリでは無い。)
ベットは奥に並んで置いてあった。僕はベットの周りの機械類を一通り見、部屋を出た。
次のドアに触れた。
『カチッ』
2回連続で開いた。
部屋は全く同じだった。どおりで開いたわけだ。
僕は変わったところがあるかも?!と、部屋を見たが変わり映えが無かった。
次の部屋に向かった。ドアに触れる。
『···』
反応が無かったのでドアを押した。開いた。
誰かの部屋のようだ。僕の部屋と似ている、
「カラか。」
奥で声がした。
聞いたことがない声だ。
「話はテラーから聞いた。」
ハーリーか?
奥にいた人が出てきた。
紅の服を来ている。
「ハーリーだ。」
ハーリーが手を差し伸べてきた。僕はきっちりとその手を握り返した。手を離すとハーリーが僕のじろじろ見てきた。
「探検中か。俺の部屋を見ていくか?」
見事に僕の心を読んだ。もしくはテラーから聞いただけか?
「ふふーん。」
ハーリーが急に鼻で笑った。
「探検のことはテラーからは聞いてないよ。ちゃんと君の心を読んだんだ。」
うわぁ、怖っ!
「それでさっきの事だけど、俺の部屋は見るか?」
「いや、やめとくよ。」
見学中に心を覗かれたくはない。
「そうか。また来たくなったらいつでも来ていいぞ。」
僕はドアを閉めてそそくさと立ち去った。
多分もうあの部屋には行かないだろう。
次のドアに向かった。
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See You Next Time.






