3節[マジャーに]
やぁこんにちは、
楽しんでね。
僕はもう一度唖然とした。本日2度目だ。
(マジャー?辞めるとか辞められないとか仕事?マジャーってどっかの職場か?もしくは、『病める』か?『病めることは出来ない』って、僕は別に病んでないし。いや、それよりもここはどこ?誘拐なんかして騒ぎにならないのか?)
聞きたいことはいっぱいある。
「やぁ、あらためましてだね。」
青い方が言った。
「私の名前はテラー。立ち位置としては純治君、君の師匠だ。」
(???)
もっと分からなくなった。何のことやら。
「色々と聞きたいことがあるだろう?答えてあげるよ。だがな、今日はもう遅い。続きは明日にせんか?だから君の部屋へ行こう。」
「待った。」
僕が言った。
「部屋を移る前にマジャーってなんだ?」
「あぁー、そこからか。忘れていたよ。すまんな。マジャーとは、いわゆる異世界の人間ってとこだな。それに、聞かれる前に答えるが私らは怪しいものでは無いよ。信じれんと思うがね。とにかく、着いてきな。」
そう言って、テラーはドアを開け「こっち」と手招きしてきた。僕がついて行くと赤い方が僕の後ろから着いてきた。
「あ、あのさぁ、」
僕はためらいながらテラーに声をかけた。
「なんだ?」
テラーが振り向いた。振り向きながらも歩いている。
「僕の後ろにいる人誰?」
「あぁー、まだ言ってなかったな。私の親友のハーリーだ。」
「へぇー。」
別に知って得は無かった。
それから無言でちょっと歩くと、1つのドアの前でテラーが止まった。
「ここが君の部屋だ。」
「えっ?」
僕はつい声を出してしまった。
(部屋ってここに住むの?)
テラーが僕の声を聞きつけたようで、
「どうしたんだい?」
と、声をかけてきた。僕は思ったことを言うことにした。
「君の部屋、ってここに住むの?」
「一時的に、だな。とにかく今晩は家には帰れない。怪しまれるからね。」
「えっ、でも僕がいなかったら反対に心配するんじゃないの?」
「そこはすでに手を打ってある。君のダミーを家に入れといた。」
(どれほどすごい組織なんだよ!)
「とにかく、シャワーを浴びてご飯を食べて、今日は寝るんだ。」
テラーが言い、ドアーを開けた。見る限り広いと言えるだろう。部屋には、シングルベット、テレビ、机、それとセットの椅子があり、机は大きなL字型だった。部屋を一通り見渡した後、僕はテラーの言うとおりにした。
シャワーを浴び、(出てきたらなんと、家のパジャマが置いてあった。この人達、やばいぞ。思い直した。)ご飯を食べ、(ご飯もシャワーから出てくると置いてあった。)ベッドにドスン、すぐに寝た。
11時48分だった。
翌朝。
僕は時計を見た。9時5分、、、。
(遅刻だ!寝過ごしすぎたぞ。)
僕はすぐに起き、着替えようとした。遅刻とか初めての経験だ。
僕は制服を探した。
(あれっ?ない。まさかのなくしたパターンか?)
もっと焦る。
っと、ドアが開き、テラーが入ってきた。
「どうしたんだい?やけに焦ってるようだけど、、、。」
「学校にちこ、、、あっ、そうか!今はここか!僕の家には僕のダミーがいるのか!」
間違って焦っていた自分を見られて恥ずかしかった。
僕はテラーを見た。会って以来ちゃんと見たことがなかったからだ。
テラーは茶髪でふさふさの髪を持っている。顔は可愛らしい感じだろう。目は二重。僕と同じだ。鼻は少しへこんでいる。口は普通だ。
今日のテラーは青い服と紺のマントをまとっていた。
「色々教えねばならんのだ。服を着替え終わったら出てきてくれんか?外で待ってるからな。」
テラーがそう言って僕の服を置いた。テラーが出て行ってから着替えた。服は黒だ。僕は外に出た。
「おぉ、着替えたか。じゃあ行くぞ。」
テラーは歩き出した。
「どこに?」
僕は疑問に思ったことを聞いた。テラーは歩きながら答えてくれた。
「モニター室だ。それと、これから2週間ここで泊まってもらう。その間にマジャーの基本を教えよう。」
See You Next Time.