13:
その男は気づかれたことを悟るとふらふらと影から出てきて、
「う・・うわあぁぁぁぁぁ・・・!」
と、奇声を発しながら手に持つバットを振り上げこちらに走ってくる
私はあわてることなく、ぎりぎりのところでバットを交わし男の足を引っ掛ける
そのまま前のめりに転げる男
その後ろに立ち男の首筋に容赦なく一撃を加える
身動きをしなくなった男を見下ろし緊張の糸が切れた私はその場に崩れ落ちる
朦朧とした意識の中これから過酷な現実を受け入れる覚悟を決意した
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ふと目を覚ました
白い見慣れた天井
時計が正確に時を刻む音
私は不安に刈られて上半身を起こして自分の周囲を見回した
学校のカバンや教科書
レベル6に昇格して限定解除して、昨日事務局から渡されたハンドガン
それぐらいしか置かれてない無機質な私の部屋
いつもの光景を見て今のが夢だと、やっと確信がもてた
からだ中汗でぐっしょり、小刻みに震えている
動悸が激しい
初めてならもっと動揺してるかもしれないけど、もうこれで何回目か分からないほどこの夢を見た
何度この夢を見たことか
そのたびにこの状態
それだけ私の心の奥深くにこの呪いは刻まれている
慣れたことだから、いつもどおりに動悸が収まるのを待って
汗でべったりの服を着替えなおして
音が、声が聞こえないのが怖い今の私は
枕元にあるラジカセの電源をつけてお気に入りのCDをかける
そして、忌まわしい記憶から逃げるように夢の世界へとおちて行った
お久しぶりです!
次回から主人公が拳銃を手にします
そのうちに日本刀さばきも見せてくれるでしょう
ではお楽しみに!