表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Unjust Life  作者: KYOS
1/16

00:始まり

間違えて短編設定で「Unfair Life」として投稿してしまいました。

そのため改めて「Unjust Life」として投稿いたしました。

短編のほうも別の話として進めていきます。


では!

私には二人の兄弟がいた。

やんちゃで無茶ばかりする弟と、いつも私の後ろに隠れている引っ込み思案な妹。

けんかすることもしょっちゅうだけどそんな二人を私は大好きだった。

両親は共働きで平日はほとんど家にいなかった。

だけど、休みの日はいつも家族でどこかに出かけたり遊んでくれたりするやさしい両親だった。

そんな家族を私は大好きでいつまでもこの幸せが続くものばかりだと思っていた。


だけど、変わらないものなど決してない。


そう思い知ったのは私が10歳の冬のことだった。


外には雪が積もっているある寒い夜。


玄関から聞こえる音で目が覚めた。

私の部屋は玄関の真上で窓からのぞけばそこに誰が立っているのかすぐわかった。

カーテンをそっと開け、覗いてみる。

そのとき見えたのは黒い長袖長ズボンをはいて手に刃物や金属バット、スタンガンを持った男たちが私の家に入る瞬間だった。

怖くなって両親の所に行こうと扉のドアノブを持った瞬間、母さんの悲鳴が聞こえた。

父さんが何か叫んでいる。

ガラスや何かが割れる大きな音。

しかし、父さんの悲鳴とともに聞こえなくなった。

その場から動けなくなった私はドア越しに外の様子を聞いているしかなかった。

今度は横の部屋から誰かが勢いよく飛び出した音。

「父さん、母さん!!」

弟の声だった。

足音は階段を降り、それきり弟の声は聞こえなくなった。

その代わりに階段を上がってくる弟のものではない、どこか不気味な足音。

私は、はっとなって急いでベットの下に隠れた。

その足音は私の隣の部屋、弟と妹の部屋に入っていったようだった。

直後ばたばたと激しい音がしたがすぐに聞こえなくなる。

直後、その足音が私の部屋へと近づいてきた。

私を体を丸めて必死に息を殺してこの地獄のようなときが過ぎるのを待った・・・。

私が覚えているのはここまで。


気がつくと家の中からいろいろな足音が聞こえ、様々な人の声が聞こえた。

ベットの下から出て、ドアをそっと開けて外の様子を見る。

外には青い服を着た人がひっきりなしに動いていた。

そんな中、誰かが私に気づきリビングにいる白髪交じりの髪のスーツのおじさんの所まで連れて行ってくれた。

近くにいたお姉さんに促されてソファーに座るとそのお姉さんも隣に座る。

半ば放心した私の頭にそのお姉さんの手が乗せられる。

「もう大丈夫よ」

そう言って、お姉さんは私を抱きしめる。

緊張の糸が切れてしまった私は、嗚咽を漏らしいつしか眠りに落ちた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ