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Psi Ψ    作者: ΗΘΤΛΤΕ
2/2

始まりの音

長かった始業式も終わり、ようやく。


クラス発表となった。


「では、担当の係の人は、係の先生のところに行き、指示を受けて所定の位置へ移動してください。」


と、生徒会の役員がマイクで話す。


「んじゃあ。俺、行ってくるねww」


と、禅然の後ろで、巳春が少し話すと、手を振っては行った。


「準備場所に係の生徒がついたようなので、これから、クラス発表を始めます。では、担当の先生。舞台へ上がってください。」


と、多少緊張しているのか、少し言葉があやふやだった。


『かっかっかっ』


と、舞台へ上がる靴音が鳴る。


全員が緊張を緊張をしている・・・はずだった。


「・・・はぁ・・・。」


だが、禅然に関しては、一人ため息をつき少し呆れ顔だった。


元から、こいつと一緒になりたい。と思うような友人がいないのも一つの理由ではあったのだが・・・。もう一つ理由があった。



「では。クラスを発表しますっ!!!!!!!!!!!!!」


と、大きな声を先生が放った。


それと同時に、後ろにあったもぞう紙がいっきに落ちる。


マイクが、きーーーんとなる。


そのうるささに、禅然は耳をふさいで嫌な顔をした。


それを、知ってか知らずか・・・。


「ごほん・・・。」


と、先生は一つ咳払いをし、なるべく小さい声で


「では二年A組の先生から。。クラスの生徒の発表をお願いします。」


と、一言つぶやいて、舞台を降りた。


もともと、後ろのもぞう紙なんて、たくさん名前が書いてあるのだから、捜すのにすごく時間がかかるのは当たり前だ。



なので、いちいち、担当の先生が一人一人自分のクラスの生徒の名前を呼ぶのだ。


『かっ。』


と、担当の先生が舞台を上がる。


「こんにちわ。英語科 花森はなもり あおいです。今年は二年生の担当となりました。一緒に頑張りましょう。では、名前を呼んで行きたいと思います。」


と、一言挨拶をすると


「二年A組 雨夜 禅然君。」


と、名前を呼び始めた。名前を呼ばれた生徒は、返事をしてクラスごとにある席についていく。


禅然は、A組だった。


「井本 彩さん 宇川 霊君 宇都木 巳春君 宇都木 泰斗君・・・・・・」


と、どんどん名前を呼ばれどんどんと、席が埋まっていく。


ちなみに、『宇津木』が二人もいるが、珍しい苗字同士、仲も良い。


ただ、性格は真反対。泰斗は気が弱く、落ち着いていて可愛い感じ。そうして、まじめだった。


禅然とも幼馴染同士よくは話すものの、二人でいると、あまり話が進まない。


噂では、巳春と泰斗は双子だという説もあるが、顔はあまり似ていないことや、性格も真反対なことからよく、いろんな人から否定は受ける。


ただ、二人とも、家が少し複雑なこともあり事実は本人たちは話さない。


巳春はうまくはぐらかしてしまうし、泰斗は笑って困ってしまう。


禅然にとってはその反応が真実をみせているとしかおもわないのだが、周りはちゃんと聞きたいらしく、その反応にはあまり気にしないようにしている。


ので、禅然も知りながらもあえて言わないようにしている。


聞かれてもそっけなくいつも。


『知らない』


とだけ答えている。


「二年A組は以上です。」


と、先生が大声で言い放った。


また、マイクが『きーーん』と鳴った。


何故か、先生たちは無駄に張り切っているらしく、必ずどこかでマイクが鳴った。


「あっ。禅然君。今年も同じクラスだね。よろしくね。」


と、泰斗が、後ろで囁く。四列になっているのだ。


ちなみに、巳春は係の生徒で、もぞう紙の所にいるのでここにはいない。


「そうだな。今年もよろしく。」


ちなみに、巳春・泰斗・禅然は幼稚園からずっと同じクラスだ。


そんなことがずっと行っていると、とうとう二年は終わって、今度は三年となった。


正直、ここからは全く関係ない。


三年も同様で、毎年三年は受験を控えている(まぁ、大体の生徒は)且つ。がり勉のやつらが文句を言っている。


「あっ。そういえばさ。僕。さっき巳春に呼ばれて係手伝いに行ってたんだけど・・・。」


と、突然禅然に話しかける。


「ん??あぁ・・・。あれか。巳春が抜けだしたから、巳春にフォロー頼まれたんだろう。・・・他の奴にもかww」


と、一瞬考え直してから言う。


泰斗は、『あっ・・・。いや。うん・・・。ははっ。』と、困ったように笑う。


泰斗は、巳春になまえが似ていることや、三人の中で一番気が弱そうで、いちよ使える泰斗を巳春の変わりに使われる。


禅然は学年委員などで、大変なので、あまり頼っては来ない。


「んでね。巳春が帰ってきたからクラスに戻ってからクラスの・・・えっと。伊藤 りな(いとう りな)さんから聞いたんだけど・・・。」


りなは、誰とでも仲が良く、素晴らしい情報網を駆使している凄いやつだ。なぜ、そんな情報を知っている・・・という情報まで持っている。


ただ、自ら聞くと、聴取料として五百円とられる。


ただ、三人組のひとりだとなんでもかんでも話してくれる・・・


今年は、二年B組だったようだ。ちなみに、一年のころは一年C組だ。ただ、クラスに友人がいるので遊びに来たようだった。


「えと・・・禅然。今日お兄さんに会ったんだって??」


と、尋ねてくる。


「あぁ~~。まぁね。まぁ、信じる気はないけど。どっちかっていうと、巳春の兄貴ってイメージが強かったしなぁ・・・。」


と、思い返して話すと。


「へっ???そうなの?」


と、聞き返してきた。


「うん。あれ??りなから、全部聞かなかったの??」


と、尋ねると。


「あっ・・・。いや。その・・・。伊藤りなさん。五万出そうが、一億だそうが答えなさそうだったからさ。最後まで話さなかったんだよね・・・。それに、ほらっ!!禅然のお兄さんなら・・。もっと落ち着いて方かと・・・。」


と、苦笑いをする。


(・・・意外だ。りななら、最後までしゃべるかと思った・・・。どうせ、いつかはばれるのに・・・。どうしたんだろ。。。)


と、思いつつも、


「そっか。」


と、だけ返す。


それからは黙ったままだった。


「三年A組 雨夜 













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