お父さん「サンタはいるもん!ほんとだもん!」~11歳の息子に全否定されたので、大人の本気を見せてやる~
初めまして!あるいは『帝都東京で配信中!』からお越しいただいた皆様、ありがとうございます。
ふらいんぐタートルです
連載開始を記念した短編セレクション、今回は『サンタはいるって証明してやる!』をお届けします。
本作は、私がPixivのブックサンタの企画で書いた作品です。
子供たちに「サンタ」についてどう説明するか、これは大人たちの永遠の課題ですよね。
「帝都東京で配信中!」でも取り入れている、「視点の切り替え」を本編でもギミックとして使用しています。
前半はお父さん視点。大人げない大人たちによる、愛あるあがきをお楽しみください。
12月も目前に近づいてきたこの季節、こんな会話を耳にすることはないだろうか。
「サンタなんているわけないじゃん」
「何言ってんだ!サンタはいるって!」
そう。どこかの小学校だとかで繰り広げられるサンタ論争だ。
「だってさ。たった1日で世界中の子どもにプレゼントをあげるなんてありえないじゃん」
「ありえるね!サンタさんは瞬間移動ができるんだ!」
ーーこんなどこかで聞いたような会話の当事者に僕がなるとは思わなかった。
因みに。
「瞬間移動なんてあるわけないじゃん。それに、そり乗って空飛ぶとか、そんな設定漫画にも出てこないよ」
こっちが息子の悠人。御年11歳。
「い、いや、空くらい飛べるって!サンタさんが乗ってるトナカイさんは特別なんだよ!スーパートナカイさんなんだよ!」
こっちが僕。今年から人間ドックで胃カメラ飲むようになった35歳。
あ、言って切なくなってきた。
「なんでそんなこと言うんだよ!去年まで、ちゃんとサンタさん来てたろ?いるって!サンタさんはいるって!」
切なくなると語彙力も減ってくる。
「だって、ネットでサンタなんていなくて、全部大人の嘘だって書いてたもん。去年のサンタも父ちゃんでしょ?」
「ネットぉぉぉぉぉぉ!!」
息子はいわゆるゼット世代よりさらに未来を生きるアルファ世代。
高学年になり、友達がみんなスマホを持つようになったとかでスマホを持たせるようになった結果がこれだ。
「ネットはみんな嘘つきだ!サンタはいるんだ!父ちゃんを信じてくれ!父ちゃんが今までウソ言ったことがあるか?!」
「この前、困ったらネットで調べればいい。だいたいのことはわかるからって言ってたじゃん」
「この前の僕のばかぁぁぁぁぁ!」
「父ちゃん近所迷惑だからやめて」
はい、ごめんなさい。
しかし息子よ、なぜそんなにクールなんだ…。
「とにかく。僕もうサンタ信じてないから。だからもうプレゼントとかもういらないし、父ちゃんもサンタのフリとかしなくていいから」
しなくていいからー
いいからー
からー
はい。以上、脳内エコーでした。
それくらいの衝撃が僕を貫く。
プレゼントはいらない?サンタのフリはしなくていい?
待つんだ息子よ。汗水たらしてせっせと稼いだお金をやっと愛する悠人の為に使えるというのに!プレゼントに喜ぶ悠人と一緒に楽しいクリスマスの朝を迎えられるというのに!
そんな毎年の楽しみ、いや、生きる楽しみが、もう永遠に失われるというのか…?
そ、そんな、そんなの
「いやだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
再度僕の悲鳴がご近所さんに響き渡る。
その後、僕が再度悠人に怒られたのは、言うまでもない。
*
「聞いてくれよぉ!悠人がひどいんだよぉぉぉ」
「はいはい。もうすでに暗唱できるくらい聞きましたよ」
「いいから、もう一回聞いてくれよぉぉ」
「あーーもう同情する振り疲れちゃったんで、そろそろやめていいですか?」
マスターはそういって、ボクのことを面倒そうに引き剥がす。冷たい。都会の人はなんて冷淡なんだ!
「いや、あなたも都会の人ですから」
ここは、僕の家から程よい場所にある喫茶店だ。それなりに味も雰囲気も良い店なので、リモートワークの昼休みなどにはよくここにきて食事をしている。客があまり多くないこともあり、ここのマスターとはすっかり顔なじみだ。なので、こうやって話をしたり愚痴を聞いてもらったりすることもある。
「ちわー。あれ?なに、トシさん、昼間っから酔ってるの」
来店早々そう聞いてきているのは、僕と同じく数少ない常連の一人、浩二さんだ。何でも馬にかかわる仕事をやっているとか聞いたことがある。
因みに、トシさんというのは僕の名前、敏夫の略称だ。
「いえ、恐ろしいことにこれで素面なんですよ。ちょうどいい生贄ーーじゃなくてのでお友達が来たことですし、ほらトシさん、浩二さんに話をしてあげてください」
いわれるまでもなく、僕は浩二さんに飛びついた。
そして、再び僕は話し出す。去年まで悠人がいかにクリスマスをそしてサンタさんを楽しみにしていたか、そんな姿を見られることがいかに嬉しく誇らしかったか、それが一転悠人がサンタなんていないと言い出してすっかり冷めてしまったというこの世の終わりのような悲劇を。
すると浩二さんも、僕の気持ちに強く共感してくれた。
「分かる!その気持ち分かるぞ、トシさん!俺んちの芽依も、急にサンタさんが本当にいるのか聞いてきてなぁ…」
「え、芽依ちゃんもか!去年はあんなにサンタさんサンタさんいってたのに…原因はやっぱりネットが…?」
「いや、芽依の場合は友達からサンタなんていないって聞かされたんだらしいんだ」
「なんてことだ…!これがアルファ世代…!」
「いや、別にそれくらいの年の子ならアルファ世代でなくても普通ですよ」
いまはそういう正論はいいから、マスター!
「それで不安になったらしいんだが俺はうまく答えられなくてなぁ…それはもうがっかりされたよ…。もっと気の利いたことが言えていたらなぁ……」
「ああああ…!つらい…!それはつらすぎる…。落ち込むな浩二さん!あんたは悪くない!悪いのはこの世の中の方なんだよ!」
まったく、この世の中は世知辛すぎる。
サンタさんを信じる子どもの夢くらいみんなで守ってあげたっていいもんだと思うのだが、世の中の方にはそんな余裕もないらしい。
「トシのとこも浩二のとこも、だいたい10歳くらいだったよな?子どもってもんはそのころになると急に色々分かってくるんだよなぁ。うちんちの子のサンタ卒業もだいたいそれくらいだったよ」
落ち着いた表情でそう答えるのは、和人さんだ。同じく数少ないこの店の常連。たしかドローンに関係する仕事をしている。
「世の中の仕組みが分かってくるっていうのかなぁ。サンタひとりで世界中の子どもにプレゼントを渡せるわけなんてないとか、そもそもうちには煙突なんてないとかさ。まあ、成長の一環だよ」
和人さんはどこまでもクールだ。
「まあ、それはそうなんだけどさ…。なんというか寂しいもんだよな、子どもの諦めた顔を見るってのは」
浩二さんはそういって悲しい顔を浮かべている。どうも悲しくはあるものの、仕方ないことと受けいれているようだ。
だが!
「そうじゃないだろ!そもそも子どもがサンタさんを諦めなければいけないのがおかしいんだ!」
僕は世界の不条理を訴える。こんな悲劇を放ったままにいてはいけないと。
だが、和人さんも浩二さんもポカンとしている。
「いやいやいや。そりゃ子どもがサンタを信じるのはほほえましいけどさ。いつかはわかるもんだろう?サンタなんていないって」
「なんでさ!いたっていいじゃないか、サンタさん!誰だっていないだなんて証明はできないはずだろう?」
「トシさん…あんた子どもじゃないんだからさぁ……」
僕に同調してくれた浩二さんは、すっかりあきれ顔になってしまっている。
僕は続ける。
「そりゃ、悠人にプレゼントをあげていたのは僕だ!
でも、それだけでサンタさんを否定しなくたっていいじゃないか……!悠人はまだ11歳だ!まだまだ知らないことだらけなんだ!それなのに、夢から醒めて、世界はつまらないものなんだって感じの顔しなくたっていいはずなんだ!」
そうだ。
そんな簡単に夢見た世界をあきらめないでほしいんだ。
だって、世界は悠人の想像を超えて面白いことはいっぱいあるはずなんだから。
「あー、うん。わかったわかった。わかったけどさ」
「言いたいことは間違っちゃない?かもしれんがなぁ…。そこまでのことか?サンタを信じるとか信じないってのが」
だめだ。彼らにはがつんと響かないらしい。
こうなったら仕方がない。僕1人だけでも、やるしかないらしい。
「ーーーわかった」
「ん?今度はどうした?」
「わかった!こうなったら!僕だけでも!悠人に、サンタはいるんだって証明してやる!!!」
「「ーーーはあ?」」
2人の声が喫茶店にこだました。
*
どうやったら、サンタを諦めてしまった悠人にサンタがいることを証明できるか。
これはまさに全ての大人が立ち向かうべき大いなる難問だ。
その難問に、僕は1人、必死に頭を回転させる。
悠人はネットから情報を仕入れ理論武装してサンタを否定しにきている。そんな悠人にサンタを再び信じさせるのに、言葉での説得では絶対に足りないだろう。
やはり、実際に目の前にサンタを連れてくるしかない。
だが、もちろんサンタを拉致して連れてくるなんて不可能だし、ただサンタの恰好をしている人がいるだけじゃまた悠人に冷めた目で見られるだけだ。
「―――そうだ、トナカイだ!」
サンタといえばトナカイ。トナカイといえばサンタ。
それくらい、サンタの存在にトナカイは欠かせない。
トナカイと一緒ならば、ぐっと、サンタさんの存在に近づく感覚がある。
「なあ浩二さん!トナカイってどうやったらここに連れてこられるかな?」
「は?連れてこれるわけないだろ?馬鹿なのか?」
「なんでさ!トナカイくらい牧場とかにいそうじゃないか。浩二さん、馬の仕事しているならそこらへんの融通とか効いたりしないかな」
「あのなー、牧場にトナカイなんているわけないだろが。馬とトナカイってぜんっぜん違うからな」
まあ、確かに普通の牧場にトナカイがいるイメージとかないが。
「でもトナカイだって家畜だろ?どっかにそんな牧場があったりしそうじゃないか」
「日本の気候じゃ暑すぎるんだよ。しっかりその対策のための施設が整った場所じゃないと無理無理。動物園とかな」
「どこだっていいさ。とにかくトナカイは日本にだっているんだ。そのトナカイをさ、連れ出してそりを引かせるんだよ!これみたら、サンタだっているかもってなりそうだろ?な!だから、なんかうまいことなんとかならないかな?」
「ならんならん。俺のつてじゃどうにもならん」
「だってさー、なんかどっかでふれあい動物みたいなので、トナカイ出てくることってあったりしそうじゃないか」
「そういうイベントがないわけじゃないが、あれはそれができる環境を整えたうえで、トナカイへの負担が少ない配慮をしっかり整えて、担当のスタッフがサポートして始めてできることだ。こんな個人の思い付き企画で何とかなったりはしないよ」
むーん。
確かに、個人の思い付き企画といわれたら全くその通りなんだが。だってその必要が出てきたのはつい昨日なんだからどうしようもないじゃないか。こういうニーズ、ありそうなものなんだがなぁ、と思う。
まあ、できないなら仕方がないだろう。他の方法を考えよう。
「トナカイがダメならやっぱりソリくらいしかないが、普通のそりじゃなぁ…」
安っぽいそりを見せられたら、むしろ逆にやっぱりサンタさんなんていないんだなという思いが深まるだけだろう。やはり必要なのは特別なソリだ。例えば空を飛ぶような。
「――そうだ!」
「はーい、今度は何だ?」
「和人さん!ドローン使ってそりを飛ばせよう!」
「はあ、そう来たか…」
普通、ソリは空を飛ばない。だが、何台ものドローンでソリを空中につるしたならどうだ?
見事、空飛ぶそりの出来上がりだ。それらがさっそうと宙を舞っていたら、いかにもミラクルなサンタさんって感じじゃないか。
「ドローンが丸見えなんだが?」
「そこはほら。保護色とかなんかいい感じにかくしたらさ!いけそうじゃないか」
「いい感じも何もないんだが、まずいいか?」
「うん」
「ドローンで物は吊るせない」
「ーーえ?そうなの?」
なんか最近、ドローンでお届け、みたいなのが真面目に検討され始めてる的なことを聞く気がするんだが、物をつるせないなんてことあるのだろうか。
「法律で規制されてるんだよ。原則禁止だ」
「結構いろいろ運べるイメージあるんだけど、なんか許可もらえれば行けたりしないか?」
「運ぶだけならな。許可があれば行ける。でも吊り下げはだめだ。風の影響も慣性の影響も受けやすいからな。ましてやソリなんて一台で運べるわけがないものを、何台ものドローンで吊り下げるなんて絶対に無理だ」
「ぐぬぬぬ…」
ミラクルなサンタさん案も、だめそうだ。
「ーーく!なにか、なにかいい手はないのか!」
それでも僕はあきらめない。
きっとまだ何かあるはずだ!大人が知恵と技術とあとはなんかそれっぽいものをかき集めたら、悠人にサンタの夢を諦めさせない手段くらいどこかにきっとーー。
「しかしあれですね」
そんな風に悩む僕を見て、傍観していたマスターが他人事のようにつぶやく。
「トシさんがやろうとしていることって子どもの夢を守るというより、子どもを騙して悦に入るってだけですよね。そのあと普通に大人不信になりそうです」
「ーーぐふッ…!!!……がくり」
「あ、倒れた」
まさにそれは痛恨の一撃だった。
いや、分かっている。分かっているんだ。
悠人にサンタを信じつづけてほしいというのは、どこまでも僕のわがままなんだってことは。
「ま、そういうことだ、トシ。たとえ、お前の言うなんかいい感じな方法があったとして、それで今年を乗り切ったところでだ。来年はどうする?同じことをやってまた信じてもらえるのか?再来年は?ずっとそうやってサンタを信じさせ続けるなんて出来るわけないだろう?」
和人さんは言い聞かせるように続けた。
「まあ、俺だって寂しいさ。でもそういうもんじゃないか。サンタの正体はお父さん、それでいいんだよ。そうやって夢に折り合いをつけて行くことを成長っていうんだ。一緒に悠人の成長を喜んであげようぜ」
浩二さんも慰めるように僕の肩をたたく。
そうなのだろう。そうやって悠人も成長し、父親の僕も成長するのだ。
ーーでもダメなんだ。
「ーーサンタの正体が僕じゃダメなんだよ…浩二さん。だって、悠人のやつ、サンタは僕だってわかったから、もうプレゼントはいらないとか言うんだぜ……?」
「え?そうなのか?うちの芽依もサンタの正体はしっちゃったけど、プレゼントは普通にほしいみたいだぜ?悠人だって、プレゼントくらいーー」
浩二さんはそういって戸惑う。
一方、和人さんは僕の言葉を聞いて、どこか納得するような顔をした。
「…そういうことだったか」
「そういうことって?」
「ほら、トシのところは今年の春さーー」
「ーーーああ、そうか」
そう。夢の存在であるサンタさんからならば悠人はプレゼントを受け取ってくれる。
でも、僕からとなると、あの子はどうしても遠慮する。遠慮するようになってしまった。
「……奥さん、亡くなったんだったっけ…」
妻が旅だったのは、春のはじめ、悠人が5年生になってすぐぐらいだ。互いに収入や社会的地位が整ってきて、さあこれからだと言う矢先の、突然の不幸だった。
その喪失は僕に、そしてそれ以上に悠人の心に大きな傷を残してしまった。
僕が情けなかったこともあるんだろう。これまで分担していた育児と家事を1人で回さなくてはならなくなって一杯一杯になっていた僕を見ていた悠人は、急にしっかりするようになった。それまでもいい子だったが、より一層物分かりが良すぎると言うくらいに、わがままを言わない子になった。
「去年までは欲しいものがあったら駄々を捏ねてたりしてたんだけどなぁ。すっかり我慢するようになっちゃってさ」
「子どもって意外と親の状況というか、空気というか、よく気づくからなぁ…。トシが無理してるのわかっちゃうんだろうな」
それはわかっていた。わかっていたが、僕自身がどうしようもなかった。どうしても悠人を安心させることができなかった。
だからこそ。
僕たちにはクリスマスが、サンタさんが必要だったんだ。
無条件にわがままが言える、夢のような存在が。
「ーーーよしわかった!俺も協力するよ」
浩二さんがそう言ってバンと背中を叩いた。さっきのように慰めるのではなく力付けるように。
「来年のことは来年考えればいいさ!少なくとも今年は、お前らにサンタさんは必要だ!俺ができることはしてやるよ」
「浩二さん!」
「まあ、トナカイなんて用意できないけどな。それでも1人で考えて誤魔化すよりはやりやすいだろうさ」
それを見ていた和人さんも仕方ないという感じでため息をつくと
「まあ、サンタを信じる信じないの話ならともかく、変な遠慮をしようっていう子どもを知らないふりしてるのも大人として恥ずかしいよな。俺もなんか考えてやるよ」
「ありがとう!ありがとう2人とも…!」
感極まって思わず鼻がツーンとしてくる。僕はいい友達を持ったものだ。
「とは言えなぁ…、ある程度ものがわかった相手にサンタを信じさせる?これ、本当に難問だな」
そう言って浩二さんは腕を組む。
そのまま、3人で色々と話し合った。
手品でなんとかソリが浮いているように見せられないか、とか、ドローンをうまいこと装飾したりしてそれっぽく見せられないか、とか。
でもなかなかいいアイディアは出てこない。
「みなさん、そろそろ昼休み終わる頃じゃないですか?」
うんうん唸る僕たちにマスターはそうやって声をかける。
「仕方ないな、今日はこれくらいにしておくか」
「クリスマスはまだ先だ。ゆっくり考えていこうぜ、トシ」
浩二さん、和人さんはそう言ってくれる。なんで頼もしいんだ、と僕は思う。
一方マスターはゲンナリした顔をする。
「まだこの話題続くんですか…。そんなにすきこのんでサンタなんかになりたいもんなんですかねぇ」
客商売だというのに、どこまでもつれないマスターだ。
だが。その一言が、僕にとっては天啓だった。
「サンタに、なる…?」
サンタがいると信じさせることはこんなにも難しい。ならばだ。いっそ本当に僕がサンタになってしまえばいいんだ!
「そうだ!サンタになるんだ!これなら嘘でもないし無理する必要もない!それだ!それで解決だ!」
僕は高らかに宣言する。
「え。どうしたの?トシさん?何が解決したのそれ」
「…わからん、トシの中では解決したんだろうさ」
置いてけぼりになってしまっている友人2人と、関わり合いになるのを避けようとこっそり奥に隠れようとしているマスターを捕まえて、僕は僕の計画を打ち明けた。
そう、僕たちはクリスマスの日、サンタクロースになるのだ!
「見てろよ、悠人!サンタさんはいるんだって証明してみせるからな!」
前半をお読みいただきありがとうございました!
完璧(?)な作戦を練り上げ、手応えを感じているトシですが……果たして息子・悠人の目にはどう映っていたのでしょうか。
後半は「息子視点」に切り替わり、この騒動の裏側にあった悠人の本音と、クリスマスの夜の「もう一つの真実」が明かされます。
ぜひ、続けてご覧ください。




