新年
少しフライングだけど
命叡が異世界に行ってから初めて迎えた正月
「開けましておめでとう!」
お父さんが玄関に入って第一声
「おめでとうおじいさん!」
尊も元気よく挨拶をする
「おめでとうお父さん」
「お義父さんおめでとう御座います」
「開けましておめでとう涼香さん」
お母さんはお父さんの後から挨拶をする
「お義母さんも、おめでとう御座います」
家にお父さんお母さんが来た、今は0時過ぎたところ、隣に住むお父さんとお母さんが来たのはこれから氏神様である祟道神社へ初詣するためだ
「お母さんもおめでとう」
「おばあさんおめでとう!」
尊はテンションが高い、まあ理由は分かるけど
「尊はいつも元気だな、これをやろう」
お父さんが胸ポケットから取り出したるはぽち袋、尊の目は釘付けである
「有り難うおじいさん!」
「尊これもね、私からよ」
お母さんも尊にぽち袋を渡す
「おばあさん有り難う」
「お義父さんお義母さん有り難う御座います」
「お父さんお母さん有り難う」
「なぁに、1人孫が元気になってくれるなら安いもんさ」
実はお父さんとお母さんには命叡の事は言っていない、俺が命から記憶が消える話を聞いた時命叡達に言わなかった理由と同じで二人に辛い思いをさせたくないということでみんなで決めた、分かってはいるがちょっと寂しいな
「良かったな尊」
「う、うん!有り難うおじいさんおばあさん」
「尊、ムダ遣いは駄目よ?」
「大丈夫、分かってるよお母さん」
「はっはっは、お金をどう使うのかも勉強のうちだぞ尊」
「うん大丈夫だよ、おじいさん」
尊は命叡がいなくなってからしっかりしてきた、元々甘えんぼうだったのが精神的に独り立ちした感じだ、命叡がいなくなって嬉しい誤算だ、今の尊ならお金を上手く使うだろう、多分
「それじゃあ行こうか」
「うむ、そうだな、氏神様にちゃんと新年の挨拶をせんとな」
お父さんは敬虔なるお稲荷様信者だが、正月の挨拶は氏神様からだと言っているので祟道神社に日が変わったら行くのがウチの恒例、五分ほど掛けて歩いて行く
実は命も一緒に来ているこれも命が来てから何も変わっていない、今は他のみんな見えてないけど
違うのは命叡がいない事と四神獣達もいない事、四神獣達の事をお父さん達には、千年経って疲れただろうから解放したと言っているのでここにいないことを納得しているいつも通り神社に来て知り合いと新年の挨拶をしながらしっかり手水で清め参拝をする、去年家族が無病息災であった事にお礼と今年も宜しくお願いしますと祈る、命叡の事は心配だがこちらの神様にお願いするのは違うからな、本殿の裏手にあるいくつかの社にもちゃんと参拝するそうしているとお義父さんとお義母さんに会った
参拝に来た氏子の人達と新年の挨拶をしている、因みにお義父さんは宮司としてまだ頑張っている珠義姉さんの旦那さんも神官としての資格を持っているので時間さえあれば神社の手伝いをしてくれているのだけど今日は務め先の神社の方へ行っているようだ、田舎の小さな神社では兼業しないと収入的に厳しいからね、仕方ない
「虎雄さん、開けましておめでとう御座います」
「忠邦さん、開けましておめでとう御座います」
お義父さんとお父さんが新年の挨拶をペコペコしながらするお義父さんお義母さんにいつも通り新年の挨拶をするそこに来た珠義姉さんと礼奈もいつも通り挨拶をする、そこに命叡はいない、寂しく思っていると命が手を握ってきた
「お兄ちゃん大丈夫?」
沢山の人がいるところで命に話す訳にもいかないので笑顔を作り頷く、手が温かく感じる命は実体が無いはずなのに、手から体全体が温かくなる、心までポカポカしてきた、命が何かしてくれたのだろう、有り難うという思いを込めて命の頭をを軽く撫でる、そうすると満足顔で涼香の方に行き涼香に抱き付く
、これは涼香も寂しがっているのかもしれない命叡がいなくて感傷に浸っているのは俺だけじゃない、俺は洗脳した側なんだしっかりしないと
「涼香大丈夫か?」
「ええ、大丈夫よ」
「これから辛くなったらいってくれよ、俺の力でなんとかしてやれるからな」
「ええ、帰ったらお願い」
「分かった」
そう話していると命は涼香から離れお義父さんお義母さんからお年玉を貰い喜んでいる尊の頭をなでる、因みに体は浮いている、後で尊にも気を使わないとな、いつも通りの新年を迎え、いつも通りの日常になるのだろう、受け入れていかないとな
ただ命叡の無事はいつでも祈っておこう、いずれ命叡が頑張れば俺が死んで眷属になってから会える、それを待とう今は前向きに新年を祝おう
開けましておめでとう、今年も良い年で有ります様に
一番最初のプロローグ1の後書きに命のイラストをのせました不十分な出来ではありますがご確認ください




