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69話 お婆さんへの相談

 お婆さんに相談してみました。


「あの、職場の同僚なのですが」

「職場の同僚? いじめられているのかい?」

「いえ、付きまとわれているようなんですけれど」

「付きまとわれている?」


 お婆さんに逃げてきたドルイド王国の神殿にいた騎士が私の所属している冒険者ギルドに職員として新たに所属したこと、なにやら付きまとわれて朝食や昼食を共にしていることを話します。


「うーん、だったら、言えばいいんじゃないかな? はっきり言えば付きまとわれないと思うが?」

「それが、何となく言いづらいような……自意識過剰ともとれますし、単なる偶然かもしれないですし、グレンさんを傷つけたくないんです」

「傷つけたくない? グレンという男を好きなのかい?」

「いえ、すごく整った顔立ちはしていますが、好きとかそういうのはないと思うのですが」


 好きではないよね、とグレンさんの顔を思い出す。


 私の様子を見ていたお婆さんが言う。


「ふぅん、ちょっとその男が他の女と付き合っていると想像してみな。あんた、どういう気持ちになるかい?」


 グレンさんが他の女性と付き合う想像ですか。


 まぁ、いいでしょう、とんでもない美人と付き合っていると想像してみます。


 お似合いですね。


「ふぅん、想像したかい?」

「想像しました」

「で、どうだい?」

「お似合いでした」

「? うーん、好きだから傷つけたくないというのとはちょっと違うようだね。よし、私に任せな、私からはっきりと言ってやるよ」

「本当ですか?」

「ああ、本当だとも、いつでもいいから()れてきな」


 問題の一つが解決しましたよ、お婆さんに任せて私は連れてくるだけでオーケーです。


 それから、雑談をしてお婆さんの家をあとにしました。


 グレンさんをお婆さんのもとに連れてくるのは次の週末にという約束をしました。グレンさんと一緒に昼食をお婆さんの家で取るときにお婆さんに言ってもらうという、計画です。


 大丈夫かなぁ。

 

 心配ですが、仕方ありません。


 気を取り直して、孤児院に行く前に渡すと喜ばれる甘い物を買いに行きます。


 商業ギルドのクッキーは高価で量が少ないですから市場でなにか見繕(みつくろ)っていきましょう。


 市場に来ました。


 甘い物、この前お婆さんの家で食べたあのオレンジ色をしたすももみたいな果物なんかいいかもしれませんね。


 発見しました。


 オレンジ色をしたすもももありますが、リンゴもありますね。


「これを20個づつください」


 両方買っていけばいいですよね。


 すももは一個銀貨1枚、リンゴは銅貨3枚、結構高値ですが、仕方ありません。


 この世界では甘味は貴重品ですからね。


 購入した物をマジックバッグに入れます。


 あとは孤児院でこの果物とお金を渡せばお婆さんとの約束が果たせます。


 孤児院へ向かって歩きます。


 途中、確かに危ない道に遭遇し、そこを歩きましたが、とくに襲ってくる人もいなく、入り口で冒険者ギルドの回復魔法士とバレたこと以外は目立ったことはありませんでした。


 その際に、寝たきりの病人に対して特級ポーションを与えることを提案したのはお前かと聞かれ、隠すことでもないのでそうだと言ったらなぜか感謝され、自由にここを通っていいと言われました。


 もとよりそのつもりだったので堂々と歩いて孤児院まで来ました。


 街の外れにそれなりの大きさの教会のような建物があります。


 平屋の大きな建物が併設されていますね。


 これが孤児院でしょう。


 まずは、教会の方に入ります。

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