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19話 唐揚げ

 いつもの朝食を食べ、冒険者ギルドに行きます。


 今日も行列ですが、冒険者ギルドの入り口に張り紙がありますね。


 なになに、治療室に関しては午後は冒険者及び冒険者ギルドの関係者のみの診療とする。


 なるほど、私が言う前にでかでかと張り出して一般の方々に牽制をされたのですね。


 私も特定の休日として、この世界での土曜日と、日曜日に休むようにし、これらの内容を書いたものを治療室の入り口に張り紙をすることにしました。


 受付に行って、紙とペンを借り、ササッと書きます。


 それを、治療室の入り口に張ります。


 これでいいですね。


 さて、患者さんがお待ちです。


 診ていきましょう。


 うぉー、忙しい。


 自分自身に治癒。


 頑張れ、私。


 お昼になりました。


 なんとか、午前中に終わらせて、隣の宿屋の食堂に昼食を食べに行きます。


 人混みですね。


 いつものお兄さんが、私の座る席の場所取りをしてくださったようです。


 席がポツンと空いていて、そこにお兄さんの手荷物が置かれています。


 周りの方々もいつも見る常連らしき人たちで、お兄さんの振る舞いに文句を言う人はいなかったようです。


 限られた時間の中で食事をするので助かりますが、よろしいのでしょうか。


 お兄さんが気にするなという、ジェスチャーをして、自身の荷物を私の為に退けてくれました。


 私は、遠慮なく座ります。


「どうしたんですか? すごい、人混みですが」

「それが、今日はすごい日なんだ! 油で揚げた肉を出しているんだぞ、油は高価で、そんな食べ物貴族しか食べないのに、今日の日替わりがそれなんだ」

「銀貨1枚で?」

「銀貨1枚だ!」


 お兄さんが興奮しています。


 とにかく日替わりを頼みます。


 きました、これは、鳥の唐揚げでしょうか?


 小さめの肉が6個あります。


 お兄さんが私の肉を凝視しています。


 半分の3個を了承を得て、お兄さんの皿の上に載せます。


 おおー、お兄さんの満面の笑顔。


 私も食べてみます。


 完全に鳥の唐揚げですね。


 周りは片栗粉でしょうか?


 唐揚げというより、竜田揚げといったほうが良かったのかもしれませんね。


 周りはパリッと、中はジューシー。


 鶏肉なのですが、地鶏みたいに肉の旨みがすごいです。


 間違ってもブロイラーの鶏肉とは違います。


 肉の臭みもまったくないし、欠点のない鳥の唐揚げです。


 気がついたら食べ終わっていましたね。


「しかし、なんでまた、こんなものを銀貨1枚で出すように?」

「なんでも、身体の不調が全てなくなったとか? 噂では凄腕の回復魔法士が隣の冒険者ギルドに入ったらしく、その人に治してもらったとか」

「……」


 私のせいですかね。


 まぁ、文字通り、おいしい思いをしましたね。


 おいしかったです、ごちそうさま。


 午後も仕事ですね。


 冒険者ギルドに行きます。


 少しだけ、待っていますが、それほどでもありませんね。


 着実に患者さんを診て治していきます。


 夕方になりました。


 軽い傷がある人ばかりで、そんなに急いで治癒しなければならない人もいません。


 今日は夜になる前に帰ることができました。

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