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片恋スクランブル  作者: 作花 恋凪
3/9

アンコール No.3

「え〜っとぉ……」


「StarLight」のメンバー全員から向けられる視線が痛く、愛璃は声を詰まらせた。“NYを案内する”というお誘いをもらえたことは嬉しいけれど……。


返事に困ってしまった愛璃は、助けを求めるように中島に視線を送った。中島は、愛璃が「StarLight」全員の視線を集めているというレアな状況に、笑いを噛み殺していた。


「いいんじゃないかしら。NYでの初ライブまではまだまだ日があるし、今のうちに現地のことはある程度知っておいた方がいいわ。」


「そう……ですよね。それじゃあ心さん、お言葉に甘えて、よろしくお願いします!」


中島の言葉に背中を押され、心のお誘いに返事をした愛璃。すると心は、今まで固まっていた表情を初めて柔らかくした。


。・:+°。・:+°。・:+°。・:+°。・:+°


──愛璃と中島退出後、「StarLight」楽屋。


「なぁ、みんな」


2人が退出すると、最初に心が口を開いた。それに、少しニヤニヤしながら麗が答える。


「どうしたんだ?心。お前があんなに人見知りするなんて、はじめてじゃん??」


麗の問いかけに返事をするかわりに、心は頬を染めながら、こうもらした。


「あんなに可愛い女の子も……あんなに胸が高鳴る女の子も……俺、生まれて初めてだ……」


。・:+°。・:+°。・:+°。・:+°。・:+°


──翌日、NY某所のスターバックス前。


「待ち合わせ場所……ここであってるよね……?」


スマホを片手に持ちながら、愛璃は地図にある画像と目の前のお店を照らし合わせる。


現在、午後1時30分。心と約束した時間ピッタリだ。店の中に入ると、何やら奥の方から視線を感じる。視線の方向を見ると、軽い変装をした心が、こちらに手を降っていた。


愛璃は、カウンターでコーヒーフラペチーノを注文すると、心が座っている席へ向かった。


「心さん、待たせてしまってすみません……!」


声をかけると、心はやはり、強ばった顔で返答する。


「いや、そ、そんなことないです!ていうか店員さんとの会話、聞こえてしまったんですけど……愛璃さん英語お上手ですね!?昨日NYに来たばかりだって聞いてたので、びっくりしました……!」

「あぁ、ありがとうございます!っていっても、話せるのはせいぜい日常会話レベルですよ(笑)」


お互いが注文した飲み物が無くなるまでの間、2人はぎこちなく会話を続けた。会話をしている間に、心の緊張も少しずつほぐれていったようで、だんだん口数も増えてきた。


「……じゃあ、愛璃さん。そろそろ移動しましょうか!とりあえず、NYの観光名所をリストアップしてきたので、一気にまわっちゃいましょう!!」


心の言葉を合図に、2人は店の外へ出た。


タイムズスクエア、セントラルパーク、自由の女神、ブルックリン橋、そして最後に、エンパイアステートビル。


どの場所も、NYらしさが溢れた素敵な場所で、愛璃はとても充実した時間を過ごした。


「心さん、今日は本当にありがとうございました!昨日のライブで疲れてるはずなのに、愛璃にこんな素敵な時間をプレゼントしてくれて……!」


別れ際、愛璃は心に感謝の気持ちを伝えた。すると心は、初めて愛璃と目を合わせたまま笑った。


「俺も……愛璃さんと一緒にいられて、楽しかったです!それじゃあ、また……!」


。・:+°。・:+°。・:+°。・:+°。・:+°


──夜10時、心の自室。


心は、ベットに横たわりながら、今日1日、愛璃と過ごした時間のことを思い出していた。浮かんでくるのは、楽しそうな笑顔ばかり。


「ずっと……ファンが恋人みたいなもんだった。けど、やっぱり俺……愛璃さんに一目惚れしちゃったみたいだ……」


そう呟くと、そのまま目を閉じた。

Twitter⇒@Cocona_Sakuhana

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