ありきたらない恋人契約と一途な初恋の行方~ヒロインになれない私は~
恋愛ものとしてはビターな物語なのでご注意を。不安な方はキーワードの確認をお願いします。(主人公ソフィアは幸せになるのでそれはご安心ください)
綺麗に晴れ上がった空は天までも二人を祝っているよう。風に吹かれて花びらが舞い上がる。
新婦は純白の輝くような美しいドレスを着て新郎に笑いかけている。この世の幸せを煮詰めたかのような光景だ。
かわいくて、まるで本の中のお姫様みたいなシャーロットと、かっこいい本物の王子様であるルーカス様が、今日結婚する。前世からの縁でもあったかのようにぴったりのカップル。
笑顔で二人の結婚を祝うけれど、やはり少し恨めしい。
シャーロットは全てが恋愛小説のヒロインみたい。私が王子様を好きだったら、私がヒロインになれたのだろうか。
隣を見ると、いつも通り無表情だがショックを受けているイーサンがいたので、軽くつついた。私とは違って気持ちの整理が間に合ってないみたい。
正真正銘、失恋かぁ……。
まさかイーサンとこんなに仲良くなるなんて、数年前の私が聞いたらどれほど驚いたかしら。
他の誰も気づいていなくても、イーサンが私の親友のシャーロットのことが好きだってことには気づいていた。だってずっと見ていたの。もちろんすぐに分かったわ。
でも当時、噂や本の流行から、男所帯でもある騎士の彼は同性愛者だと思われていた。ばかみたいね、どう見たってシャーロットのことが好きなのに。
イーサンも口下手だし、女性が苦手だったから誤解は解けないまま。シャーロットにまで誤解されて苦しんでいた。
放っておけなかったし、彼とは利害が一致していたから、恋人のふりをしない? って提案した。
「女っ気がないから誤解されるんだから、口でうまく説明できないなら、行動で示せばいいのよ。しばらく付き合って、別れれば噂なんてなくなるわよ。相手に困っているなら、手を貸すけれど?」
恋人のふりなんて恋愛小説の王道なのに私はヒロインにはなれない。ここで、私が彼のことを好きなら違ったのかもしれないけれど。
そんなふうに心の中で自嘲していた私はイーサンに驚かされた。
「なぜ、そこまで親切にしてくれるんだ? 私は彼女との関係で、ソフィア嬢、君を……勝手に一番のライバルだと思っていたが……」
ばかなのは私だった。ずっとシャーロットを見ていたから、イーサンがシャーロットのことを愛しているって分かったなら、彼が私の気持ちに気づかない訳がなかった。
「でも、一番のライバルだなんて冗談でしょう? 私は女なのよ」
「ああ、すまない。私ではライバルになり得ないか……」
イーサンは真面目に私に恋のライバルとして敵わないと思っていたようだ。女の私が女のシャーロットを好きだと言うのに。
「私が知る中で君が一番彼女に信頼され、仲が良い。彼女を想う中で一番素晴らしい人柄でふさわしいと感じる強力なライバルだ」
無口な彼にこれほど長く話されたのも初めてかもしれない。イーサンは私を強力な恋のライバルとして見た上で私の思いを心に秘してくれた紳士だった。
彼は分かっていないだろう。私にとって、ただ普通に恋のライバルとして扱われたことがどれ程うれしかったことか。
シャーロットは本当にかわいい女の子だ。金髪のサラサラの髪は緩くウェーブがある。ふわふわの髪は星が輝いているようで、目はおおきなルビーように美しく、背が低めでお人形さんみたいな女の子。
あまりの美しさにかわいらしさに男の人からのアプローチが激しすぎて、トラウマになって、男の人が苦手になってしまった。
それでも少しずつ勇気を出して向き合っていた頑張り屋さんの女の子。とっても優しくてかわいい素敵な女の子。
恋愛小説の主人公が現実にいるならこんな女の子だと思った。
初めて会った頃は幼く見えるかわいい彼女を妹のように思い、お姉さんぶってお世話を焼いていたけれど、いつからか彼女に恋し、愛してしまった。
周りの令嬢達が恋をするような年頃になっても、私は初恋もまだだと思っていた。そのうちに素敵な男の人に恋するのだと思っていた。
けれど、たくさんの恋のお話を聞いて、私のシャーロットへの思いは恋だと気づいてしまった。
ちょっとした憧れでも勘違いでもないただの恋。
誰にも言うことはできなかった。
女の子を好きなのか、それともシャーロットだからなのかは分からない。シャーロット以外を恋愛対象として見たことはなかったから。
シャーロットに恋をしていたけれど、彼女への今までの思いも消えてはいなかった。親友としても妹のような存在としても片思いの相手としても愛している。
ずっと彼女の幸せを願っているの。
お手本みたいな幸せを手に入れてほしい。
素敵な恋をして、素敵な結婚をして、素敵なお母さんになって、素敵なおばあさんになるの。
誰からも祝福されるような人生を送ってほしい。
人に傷つけられた過去を持ちながら、勇気を出して立ち向かった彼女にはたくさんの人に愛され、その輪の中で笑えるようになる未来を願っている。
だから私では駄目なのよ。
私は彼女に素敵な家庭を与えられても、孤立を与えてしまう。
「私が恋人契約を持ちかけた理由はね、今はライオット様のご様子や婦人達に流行の本の影響で男色が噂されているでしょう? このまま同性愛が話題になって、シャーロットに疑われたら困るからよ」
「ソフィア嬢、君なら私と違い、弁が立つ。私は必要ないのでは? それに君の恋はどうなるんだ」
「あなたの言う通りよ。この提案は、あなたへの親切が3割、カモフラージュのためが2割、シャーロットのためが5割と言ったところね。どれも私のためだから自己満足よ。それから私の恋のことなら、一生彼女に悟らせるつもりはないわ。私では彼女に最高の幸せを与えることは不可能ですもの」
「外から無遠慮なことを言った。申し訳ない」
「心配してくれたって伝わったわ。あなたは人の思いを慮ることができる人。そして、シャーロットのことを大事にしてくれる人よ。理由の1つはね、私が知る彼女を想う人の中で一番ふさわしく思ったのがあなただったのよ。彼女のよき理解者だもの」
「なるほど……」
イーサンもシャーロットと同じように異性に対してトラウマを持っている。
初め、同じような経験から関わりを持った彼は次第にシャーロットに恋していった。
シャーロットに恋しているが同じくトラウマを持つイーサンは彼女の気持ちを思いやることができた。
他の求婚者とは一線を画している、理解者でもあった。無遠慮なアプローチで彼女をさらに傷つけたりはしない。
とはいえ、私が勝手に考えていることだから、シャーロットの意思を優先するけれど。
最終的にこの偽恋人契約は結ばれた。
そうした過ごし始めたイーサンとの日々は穏やかで充実していた。
ある怪しい空模様の日には優しく慰めてくれた。
シャーロットの嫌がるような求婚者を躱す手伝いをしたある日、暗い空模様につられてか、ぽつんと自分への嫌悪をこぼしてしまった。
「最低よね……」
「どうかしたのか?」
「だって、ずるいでしょう? 私はシャーロットの騎士のように彼女に好意を持つ男を遠ざけたり、捌いたりいろんなことをしていたのに。そんな私が彼女に好意を持つ一人だなんて。味方のふりをしてライバルを遠ざけていただけなのよ」
イーサンはしばし考えてから答えた。
「臆病で行動を起こさない私達に勇気を出して行動したものを批判する権利などないのかもしれない。しかし、相手を思うがために気持ちを心に留めることがシャーロット嬢に真実を告げるより悪いことだとは思えない」
「そうかしら?」
「心に何を思うかではなくてどう行動するかが重要ではないか?」
彼が真摯に受け止めて返してくれた言葉は不思議と私の心にすっと染み入った。
いつだってイーサンの言葉は私を前向きな気持ちにさせてくれる。
私がイーサンの手助けをする日もあった。
無口で不器用な彼は誤解されやすかった。若く実力があり、評価されているが、愛想もあまりないため、妬まれることも少なくない。
そんな時は私の番よ。彼の代わりに社交で誤解を解いたり、嫉みなどの感情を上手に逸らしたりするの。
彼の愛想や言葉が足りないなら、私が二倍愛嬌を振りまけば良いだけでしょう?
イーサンとはいろんな話をしたわ。こんな話もした。
何の話からこの話題になったのかは覚えていないけれど。
「シャーロット嬢がトラウマを克服できなかったら、どうすれば良いのだろうか?」
「その時は、最終手段よ。私がシャーロットを攫ってしまうわ。私は強いわよ! 世界中を敵に回しても、祝福されなくても、彼女に幸せを感じさせてあげるわ」
「格好良いな……」
彼はいつだって私に優しく嬉しい言葉をかけてくれた。
私達とシャーロットと仲の良い一部の人で内輪のお茶会を開き、団欒し、楽しい時間を過ごす日々を送ったりもした。
いつのまにかイーサンの不本意な噂は消えていたわ。
この幸せな関係に満足して、ずるずると付き合ったままでいたのがいけなかったのかもしれない。
穏やかな時間にも突然終わりが訪れた。
ある茶会でこの国の第三王子ルーカス様とシャーロットが出会ったの。
私達の周りにはいないような人よ。
ある種のカリスマ性を持った王子は強引ではないのに驚くような早さでシャーロットとの距離を縮めていった。
私はイーサンに関係の解消を申し出たわ。けれど、彼は頷かなかった。
シャーロットが殿下に惹かれ始めていることに気づいてしまったから。
そこからはとんとん拍子だった。殿下とシャーロットはすぐに愛し合うようになったの。
シャーロットは一瞬の間に、守られるべき女の子から1人の自立した立派な強い女性へと成長した。
恋する気持ちと殿下からの手助けは彼女を大きく変えた。
私達じゃだめだったんだと、そう納得させられたわ。
そうして比較的短い婚約期間を経て彼女の結婚式は執り行われることとなった。
結婚式の後、イーサンはしばらく沈んでいた。
シャーロットが原因だって疑われたくはないはずだが、そう簡単には割り切れないようだった。
悲しみには十分浸った頃だろうし、元に戻るきっかけがなさそうだから、ショック療法として一つ提案を持って、彼の寮に来た。
「元気のないあなたに今日は提案を持ってきたの。数年前のあの日、私達の関係を大きく変えた提案を覚えているかしら?」
「ああ」
「また、いかがかしら? もう一度私達の関係性を変えません? 魂の抜けてしまったあなたに一つの選択肢を用意してるの。私の恋は一生ものだわ。もしかしなくてもあなたもじゃない? あなたの回復方法がまた恋をすることなら、私は役に立たないから忘れてちょうだい」
「こんな気持ちは彼女だけだと思う」
彼はしばし考え、そう呟いた。
「あら、同じね。私、あなたと一緒に過ごすのは楽しかったわ。紳士的なところも好ましいと思っている。慎重なところも一人黙って努力しているところも好きよ。息の抜き方を知らずに頑張りすぎてしまうあなたをそばで見守って時には無理矢理休ませてあげたい。支えてあげたい」
きょとんとしているイーサンに向かって続ける。
「私、あなたに幸せになって欲しいと思うの。恋はできないけれどあなたを愛しているの。親友としてか、同胞としてか、ライバルとしてなのか分からないけれどね。今日はプロポーズに来たのよ、イーサン。あなたが幸せになる未来が見えなかったり、他の子と家庭を作れないと感じていたりするなら前向きに検討してね」
打ちひしがれていた彼は衝撃のあまり悲しみを忘れているようだった。まあ、元気になったならいいかしら?
「返事は急がないわ。断っても私達の仲は永遠よ。共犯者だもの。だから気を遣わないであなたの望むように答えてね」
頷くことしかできない彼を置いて部屋を出る。どちらを選んでも構わない。本当に彼が幸せになってくれるなら。
数日後、イーサンから王立図書館の裏にある、噴水の美しい庭園へと呼び出された。
待ち合わせ5分前とはいえ、いつも15分前に来る彼がいないなんて珍しいことね。
待ち合わせ場所のベンチに座っていると彼は来た。たくさんの本を持って。
でも、よく持てるわね、あんなに。私には絶対無理。さすがは騎士様といったところかしら。
「待たせてすまない」
「まだ待ち合わせ時間前よ。それよりその本はなあに? 歴史本から、恋愛小説、エッセイ、論文まで、節操がないわね。どうしたの?」
近くに来て分かったけど、前回とは違う感じで顔色が悪そう。隈もできているし。
「結論から言うと私もきみを愛している。女性としてではなく人としてだが」
「いきなりね。言葉が足りな過ぎるわよ」
イーサンは栞を挟んであるページを開きながら、語り始めた。
「英雄王アレクサンダーは巨大なハーレムを作ったそうだが、全ての女性を等しく愛していた。10代前のフェルト王は男色だが、王妃と睦まじく共に過ごした。傾国の美女ローザリアは同時に二人の男に恋していた。ハァンラーダは実妹と愛し合い、駆け落ちしたそうだ。貴族社会には、50歳差婚で愛し合った夫婦も少なくはないそうだ。ランド公爵は夫人を愛するあまり、人目に触れることを恐れ監禁し、衰弱死させた。
・
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動物に恋する人間もいれば、恋愛感情がなくて、初恋もなく、生を終える者もいるらしい」
彼はこれまでとこれからを合わせても、一生で一番長く話し続けている気がするわ。
とりあえず、不安そうな顔でこちらを窺う彼を安心させるように微笑んで続きを促した。
「つまり、愛の形は様々だと思う。恋などと少ない言葉では分類し切れず、する必要もない。恋する相手と結ばれることが必ずしも正しいとは限らない。ただ相手を大切に思い、気遣うことができればいいと思う。そして、君を大切に思っている。結婚しよう」
……彼らしいプロポーズの言葉ね。
「ねえ、勘違いしないでね。あなたじゃシャーロットの代わりになんてなれないわ」
「ああ」
少し置いて、不安そうな顔をする彼ににっこりと笑って言った。
「でもね、シャーロットだってあなたの代わりになんてなれないのよ。幸せになりましょうね」
「いつも、たくさん話してくれるのに、肝心なことを飛ばされ、不安になった」
「あなたの不器用で無口なところがうつったのよ。長く一緒にいたから。私の気持ちが分かったなら、もっとおしゃべりしましょう?」
「これでも、君と恋人契約をしてから、よく話すようになったと評判だ」
「まあ、うふふ」
その少し後、イーサンの焦燥の理由はプロポーズの言葉に悩んでいたからだと噂が流れた。
私の親友が結婚したこと、その後すぐに私達が婚約したこと、彼が生真面目で口下手なことがその噂を裏付けた。
ロマンスが好きな奥様方が好きそうな内容ですからね。
簡単なことよ。お互いロマンス小説が好きで仲良くしている友人に口止めをせず、隈を作ってまでプロポーズの言葉を考えてくれたことを少しだけ誇張して話した後、目配せをしただけ。
ロマンス好きな夫人が開催するパーティーに行く途中の馬車で彼にいろいろと伝える。
「シャーロットとのこと邪推されたくないだろうと思って。余計なお世話だったらごめんなさいね」
「助かった、ありがとう」
「今日は夫人にいろいろと聞かれると思うの。でも、プロポーズの言葉は二人の秘密にしたいから、聞かれたら、秘密にする約束って伝えない?」
「いいと思う。何から何まですまない」
「助け合いでしょう? これは私が得意なことですから。貴族令嬢は素敵なロマンスに少しの嘘を混ぜ込んで隠すのよ」
「君はロマンスとか恋愛小説とかそういったものを好んでいたが、嘘も含まれていると分かっていたのに……?」
「ロマンスや恋愛小説は全ての貴族令嬢の憧れよ。私は普通の令嬢への憧れでもあるけれど、綺麗なだけの話ならこんなに好きにはなれなかったと思うわ」
「なるほど……。君のことをもっと知れてうれしく思う」
「こちらこそ、ありがとう。こんな風に素敵に噂されるのも憧れだったのよ」
その後社交界でシャーロット達とはまた違った関係として憧れのカップルになったのは、また別のお話。
~数年後~
「お母様お父様、僕ね二人みたいな夫婦になりたいんだ~」
「あら、シャーロットみたいにドラマチックな恋をして結婚するのではなくて?」
「僕人見知りだもん」
「お父様似ね」
暖かい光景が続いている。
最初で最後の恋も初恋と言うのか分からないけれど、私達の初恋はなくなっていない。甘くほろ苦い青春の思い出なんかではない。この気持ちで幸せも苦しみも感じ続けるだろう。でも、断言できる。私は、私達は今もこれからもずっと幸せだろう。幸せになってみせるし、幸せにしてみせる。
「お母様、なにしているのー?」
「うふふ、幸せだなぁって。お父様と二人でも幸せだったけれど、あなたのおかげで世界一幸せなのよ」
この結末は知らないけれど分かるわ。
ヒロインになれなかった女の子は愛を手に入れて、最期まで周りの人と幸せにくらしましたとさ。
おしまい
《後日談》
「愛する伴侶と我が子を持って幸せな家庭がある今だから言えることだが……」
「お互い幸せよね~」
シャーロットと彼が二人で話していた。
「昔、君に結婚を申し込もうとしていたことがあった」
「えっ!?」
盗み聞きみたいになってしまったが、二人で話す機会は少ないことだし、その場を離れようと思ったら、凄い話をしていた。
とても勇気を出していることだろう。その場で密かに応援しつつ、離れがたくてこっそり耳をかたむける。
「私達は境遇が似ていることだし、結婚という義務の上で協力し合えると思ってだ。だが、君に求婚しなくてよかった。私達は相手が引っ張ってくれるような性格が合っていたのだろう。二人で過ごす日々は慰め合えても幸せになれなかった気がする。我が伴侶は世界一かっこいい人だからな」
まあ、口が上手くなったものね……。
「私もそう思うわ。不幸にはならなくても殿下じゃなくてはこんなに明るい気持ちにはなれなかった気がする。あとね、殿下には秘密だけど、私もソフィアは世界一かっこいいと思うわ」
まったくうれしいこと言ってくれるのね。年甲斐もなくときめいちゃったわ。
~シャーロットが帰った後二人の部屋~
「ねえ、今日シャーロットに話していたこと、盗み聞きしちゃったの。ごめんなさい、許してくださる?」
「勿論、構わない」
「でも、口が上手くなったわね。驚いちゃった」
「長くいると似てくるものなのだろう? 夫婦は似るとも言うしな」
「まったく、本当に口が上手くなったわね、ふふ」
「だが、まだ君には敵わない」
「つまり?」
「求婚の理由以外は本当のことだ。彼女への気持ちに変わりはないが、昔に戻ったとしても、君と結婚したいと思う」
「未来なら? もしも今後、彼女に愛され、告白されたとしても?」
「まずは、君に相談するだろう。だが、もし彼女と愛し合っていたとしても、我が伴侶として君以上の人はいないと思う」
「うふふ、私ったら幸せ者ね。でも、今日は幸運だったわ。大切な旦那様とシャーロットに世界一かっこいいって言われてしまったのだから」
「君は世界一かっこいいヒーローだ」
「ヒロインじゃなくて、ヒーロー……? ふふふ、それも悪くないわね」
お酒がきれてしまったわ。
「新しいものをあけましょう。何に乾杯?」
「私達の幸せな結婚生活に」
「「乾杯」」
ありがとうございました。
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