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穴から落ちて魔王!?  作者: なろう作家H.S
1章「崩壊寸前!魔王領!」
8/19

盲点

第8話「盲点」


あぁ、神様、俺は気づいてしまった。

実は領民の食文化がとても乏しいということに!


きっかけはバレないようにフードを被り、城下町を散策している時だった。俺は一軒の屋台を見つけた。


「こんにちは。」


「おう、兄ちゃんどうした?まだ、開店前だぞ。」


「すいません、なんのお店なのか

知りたくて。」


「おう!ここは、弁当屋だ!握り飯から

焼き魚、なんでもあるぜ!」


「なんか味見させてくれない?

おじさんの作るのなら絶対おいしいと思うんだ。」


「はっはっはっ!口の上手い兄ちゃんだ!特別だぞ。」


おじさんは、俺に握り飯をくれた。

どんな味かとワクワクして食べてみる。


「おい、ふざけているのか?」


「あ?なんだと?」


「なんだこの味は!まるで具材を適当にぶち込んだだけの物じゃないか!」


「なんだと!」


おじさんが店から身を乗り出す。


「...すまない。少し取り乱してしまった。

これはお前の自作か?」


「そうだ!!俺の自信作だ!」


ドヤ顔をするおじさん、殴りたい。


「ふぅ、まさかこんな所に問題が潜んでいたなんて盲点だった.....よし、俺直々に指導してやる!米を見せろ!」


「おう、これがうちで使っている米だ」


...米に問題は無さそうだな。ならば次は。


「塩はあるか?その他具材もあれば出せ。」


「おらよ」


ズラリと並べられる沢山の具。


「これを全部入れたのか?」


「そうだ!」


....よく、弁当屋できたな。


「よし、ちょっと待ってろ。」


まずは、普通の塩握り。

形を軽く整えるくらいに優しく握る。

.....よし、いい感じだ。


次に、しゃけ、ご飯と具材を半々くらいで握る。.....こっちも成功。


「よし、食べてみろ。」


出来立てほやほやの2つのお握りを渡す。


「!!!!!!」


「う、うまい!ふっくらとしたご飯と塩が奏でる絶妙なハーモニー!香り豊かなしゃけとご飯のベストコンビ!なんて上手いんだ!」


「お、おう。ありがとう。」


なんかリアクションオーバーじゃね?

怖いよ〜ガクブル。


「兄ちゃん、いや、師匠と呼ばしてくれ!俺が馬鹿だった!どうか俺に料理を教えてくれ!」


「分かった!分かったから!

まず、あんたの名前は?」


「あぁ!俺の名前はイスラ!よろしく頼むぜ!師匠!」


「そうか。じゃあ、イスラ、次くるまでにそれと同じものを作れ。それが出来れば考えてやろう。」


「分かったぜ師匠!」


.....ふぅ、めんどくさそうな奴と知り合っちまったな。


まぁ、出来なければ、教えず逃げれ

ばいいか。


------------------------------------------------------------


あれから1週間が過ぎた。さて、イスラは作れたかな?


「おーい、イスラ、出来たか?」


「へっへっへっ、どうだ!!!」


おぉー、凄い。ふっくらとした握り方、

ご飯と具の割合、全て完璧だ。


「成長したじゃないかイスラ。」


「はい、あれから試行錯誤を繰り返してやっと完成しました。それで、師匠、次の料理を教えていただきけますね?」


「あぁ、教えてやる。材料は鍋一杯の油に

鶏肉だ。用意出来そうか?」


「こんなこともあろうかと用意してあります!」


な、なに、こいつ、俺の「人生で一度は言いたい言葉ランキング」第3位の言葉を口にするなんて..羨ましい。


「そ、そうか。では始めよう。」


冷静に冷静に.....


「今回はかなり簡単だ。だが、美味い!

そんな料理だ。」


「して、師匠、その料理の名前は?」


「唐揚げだ。」


「よし、まずは、油の入った鍋を加熱する。

イスラ、火魔法は使えるか?」


「はい」


む、無詠唱だと.....


「次に、鶏肉を熱した鍋の中に入れる。以上だ。」


「え?これだけ?」


「そう。これだけだ。だが、美味いぞ。」


よし、そろそろ良いだろう。


「熱いから気をつけろよ?」


「はい.....」


おそるおそる、唐揚げを口に運ぶイスラ。


そんなビビらんでも平気だよ?


「う、うまい!!!サクサクとした鶏肉の表面から肉汁が溢れて最高だ!!!!!」


「さて、これを前教えたお握りと一緒に売れば、きっと繁盛するだろう。もうお前に教えることはない。」


「ゔっじ、じじょゔありがどうございばじだ。」


おいおい、涙声でなんて言ってるかよくわからんぞ。


「せめて、お名前を.....」


「そういえば、名乗ってなかったな。

俺の名前は鈴木。現魔王鈴木だ。」


「なっ!まさか、俺は魔王様直々に料理を教えていただいたというのか....」


「はっはっはっ!そういう事だ。これからも 励めよ。」


「はい!!!!」


「では、さらばだっ!!!」


俺はフードを翻し、今はもう暗くなってしまった夜の街へ消えていった。


.....やっべー、超恥ずかしい///








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