表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ブラック・ロザリオ  作者: 五和ユウキ
第1章 ウェイク編
18/18

ウェイク編ー5


5


風紀委員室に連れて来られたハルトは少し躊躇いながら中へ入った。


中はダンボールや備品などで散らかっていて少し埃臭い。


「とりあえず座ってくれ」


パイプ椅子に座ったハルトはどうして自分に風紀委員の仕事を手伝ってほしいのかその理由についての説明を待つ。


「さっきも言ったけど風紀委員の仕事を手伝ってくれないか」


「その理由はなんですか?」


「君が私と同じSランクだから」


「それだけですか?」


「あと、ユズキから君は体術も得意だと聞いてね。なるべく異能アビリティを使わず問題を解決したい」


「なるほど」


「ちゃんと礼もするから暇なら」


「申し訳ありませんがお断りします」


そう言うとハルトは座っていたパイプ椅子から立ち上がり、風紀委員室の出入り口に向かって歩き出す。


「理由を教えてもらえるか?」


「言えない事情です」


「……そうか」


「では、失礼します」


断られる可能性を考えていたツキミは不敵な笑みを浮かべるとわざとらしく話出す。


「そういえばもし風紀委員の仕事を手伝ってくれたら今晩ミートスパゲティを作ってやるとユズキが言っていたな」


その言葉を聞いた瞬間、風紀委員室のドアを開けようとしていたハルトの手が止まる。


「ミートスパゲティ……だと!?」


ハルトの大好物であり、特にユズキの手作りミートスパゲティには目がない。


それを知っていたツキミは最後の切り札として用意していたのだ。


「手伝ってくれたミートスパゲティを食べれたのに残念だな」


「手伝います」


見かけより単純な男である。


計画通り彼を一時的に風紀委員に引き込むことができたツキミは腕を組み、満足気に微笑む。


「早速仕事について説明する」


「はい」


「今回の仕事は校内のパトロールと問題が発生した場合、事態が悪化する前に仲裁に入ってくれ」


「分かりました」


「もし異能アビリティの撃ち合いに発展した場合は迅速に対処しろ」


「つまり、こちらも異能アビリティを使ってもいいということですね?」


「使っても構わないがなるべくなら使わず無傷で無力化しろ」


「随分と難しいご注文ですね」


「毎年怪我人を出してるから何とかして平和的に解決したい。それに……」


「それに?」


「クロウナ様の息子なら容易く相手を無傷で無力化できるだろ?」


「……その言われ方は好きじゃありません」


義理の母として自分を育ててくれていることには感謝しつつもクロウナのことを毛嫌いするハルト。


「ここにある異能輪郭アビリティリングをお借りしていいですか?」


「構わないが自分のを使わないのか?」


「はい、自分の異能輪郭アビリティリングでは手加減できないので」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ