1話 モニカレベル17 ノアレベル34 アルマレベル32
――ゴートンとの戦いから、三日後。
レットの実家がある宿屋に向かっていたモニカ達だったが、宿屋を前に途中で力尽きて倒れていた。
『テッテテー! モニカのレベルがさん、ノアのレベルがに、アルマのレベルがに上がったのじゃ』という声を頼りにモニカを発見したレットの父により無事保護され、丸二日三人は眠り続けた。
その後、最初に目が覚めたアルマがモニカが起きるのを待って施した治療魔法によって傷を癒したのが三日目の朝。
目立つ傷もなく普段通りに戻った三人の回復を待っていたかのように、日没前、宿屋の食堂には続々と人が集まってきた。――それは、三人の勝利と独裁者としての領主の終わりを祝うためだった。
宿屋の食堂には、大勢の人が押しかけては次々にテーブルの上に料理を運ぶ。倉庫から引っ張り出したようで、普段以上の数のテーブルが並び、宿屋だけでは料理が回らないのか、やってくるルクセントの住人達もその両手いっぱいに料理や食材となる物を手にやってくる。人が出て行けば、次にまた新しい住人が、その住人が出て行けば、また新しい住人がと……賑やかな時間は途切れることはない。
最初はその大騒ぎに驚いた三人も、雰囲気にのまれるように賑やかな空間に飛び込んでいく。
「あら、こんなお菓子初めて見たわ。……こんな時ぐらい、たくさん食べてもいいわよね? うぅ、でも、前に食べ過ぎて痛い目にあったし……あぁ……」
アルマは甘味類への欲望と戦い、
「うまい! やはり、戦士といえば肉だな。こんな豪華な料理を食べれるのは、今度はいつになるか分からん。今の内に食い溜めしとかなければ!」
両頬がいっぱいに膨らむほどにノアは料理を口に運び、
「ほほー! 凄いよ、アルマちゃん! ノアちゃん! ここに、ルクセントの音楽団までやってきてるよっ。――え!? 私も踊れって!? ……ソ、ソーラン節なら……」
ピアノや弦楽器などを演奏する住人の周りでモニカはソーラン節を披露する。
「ソーラン! ソーラン!」
謎の掛け声と共に、夜は更けていった。
※
小さな子供を連れてきていた家族連れは帰り、夜は酒場にもなる食堂のカウンターに腰掛けるのは眠そうに瞼をこするモニカ、相当食べたのか腹をさするノア、甘い物を食べ過ぎたアルマは吐き気を堪えつつちびちびと水を飲んでいた。
普段なら酒場の様相になる時間帯。しかし、今日ばかりは、早い時間から酒が並んでいたので、既にその境界は曖昧になっている。そのため、祭りのような賑わいが今も続いていた。下手をすれば、このまま朝まで騒いでもおかしくない様子だった。
「楽しんでいますか? 皆さん」
カウンターに並んで座っていたモニカ達は、その声のした方向を見る。レットが、三人に笑いかけていた。
ノアは苦笑しながら言葉を返す。
「もうお腹いっぱいだよ。これ以上は食べきれないな」
レットから濡れたおしぼりを受け取ったアルマは、言葉を足すように口を開く。
「おいしくて、楽しくて、もう大満足よっ」
モニカは力いっぱいに頷いて二人に同意する。
「うんうん! まさか、街の人からこんなに良くしてもらえるなんて思ってもみなかったよ!」
「そんな……。だって、皆さんはこの街の英雄ですから」
レットのそんな言葉を聞いたノアは、「だが」と声のトーンを落として言う。
「……私達は領主を倒した。それは、この街にとって良いことなのか?」
それを聞いたレットは、ノアの心配事とは反対に大きな声で一度笑う。
「僕達は、ゴートン領主に苦しめられていました。昔はあんな領主様ではなかったんですが……。きっと、その魔人族のせいなんでしょうね」
「でも、よく魔人族だった。なんて言って信じてもらえたわね」
帽子をカウンターの上に置き、おしぼりを額や頬に当てていたアルマがそう言う。
「もともと、そういう噂があったんですよ。それに、魔人となったゴートンを屋敷に残っていた牢屋番の兵士が目撃しています。つまり、三人はルクセントを思いのままに操ろうとしていた怪物を倒してくれたんですよ? さらに、街を救ってくれたモニカさんは物語や伝説でしか聞いたことのない勇者。こんな時に祝わない人達はいないですよ。父と街の人達に言って回っていたら、すぐに街中に広がっていきました。この集まりは、モニカさんへの感謝とルクセントの新たな始まりのお祝いなんですよ」
「そう……なんだか、そこまで褒められると逆に恥ずかしいわね。ねえ、もう一つ疑問なんだけど、これから先の領主はどうなるの? だいたいは、その血筋の人間か国が用意した人物になっているはずだけど」
モニカ達が眠っている間に、ルクセントの方ではいろいろと動きがあったようで、そんなアルマの質問にもレットはすぐに答える。
「それがですね。住人達の中から立候補を募って、その立候補者の中から投票をして決めることになったんです」
「実験的ではあるわね。それ実現するなら、凄いことじゃない。でも……」
年齢以上の知識を持つレットは、ノアが疑問を口にするよりも早く反応する。
「ええ、もちろん勝手にはしません。勝手にやれば反逆罪に問われる可能性もありますからね。今は、国王に許可の申し立てをしているところです」
「なんだか、私の住んでいたところと似ているなぁ」
ぼそりとモニカが水の入ったコップの水滴を撫でながら言えば、レットはモニカを見た。
「そうかもしれませんね。実は、この知識は勇者様からいただいたものなんですよ」
「う、嘘。モニカて、こんなに頭の回る奴だったの……」
「じ、地味に傷つくよ。……実際、私は何も言ってないけど」
モニカとアルマは互いに別々のショックを受ける。その姿を見たレットは、困ったような表情をした。
「実はですね。僕はある考古学の先生の弟子なんですよ。遺跡の調査が終わって、家に帰るところでモンスターに教われてしまったんです。それを、モニカさん達が助けてくれました」
「その年齢で、遺跡の調査!? ……レットは凄いんだな」
ノアが感心したように言えば、レットは恥ずかしそうに頬を赤くした。
「確かに若い方かもしれませんが、まだまだなので……。調査していた遺跡からは過去に現れた勇者のものと思われる出土品が多く発見されました。どうやら、遺跡には勇者が住んでいたようで、近くの町にもよく足を運んでいたようです。その勇者が、急死した領主の地位を継ぐ人間を決める手段に困っていた町人に、今回のルクセントのようなやり方を提案したそうです。たまたま僕がそれを覚えていて、皆さんに言ってみたんですよ」
過去の知識を元に発想で繋ぎ、それを昇華させる。魔法の一連のやり方を知っているアルマは、レットには魔法の才能のあるかもしれないな。なんてことを考える。それほどまでに、レットは知的な少年といえた。
それでも少年のようで、ノアに再び「凄いな」と褒められて顔を赤くするレットを見てアルマはにんまりと笑う。
「せっかくだから、ノアはルクセントの領主にでもなったらどう? 実家にも近いんだし、今のノアの知名度ならそう難しいことでもないでしょう。きっとレットくんも喜んでくれるわよ」
「い、いえ、僕は……」
「そうか、それはいいな。その時は、お前は勇者と領主の命を狙った罪で牢獄行きだな」
しどろもどろになるレットをよそに、アルマの発言が冗談だと分かっていたノアは、あしらうように言う。
ノアの発言に対して、アルマは痛いところを突かれたため眉を八の字に曲げた。
「その時はすいませんでしたぁ……」
アルマの姿を見てノアが鼻で笑う。レットは、頭のどこかでノアが領主をしている姿を思い浮かべる。
ノアがルクセントにいるなら、考古学をやめてノアの下で働いていいのかもしれない。淡い胸の高鳴りと共にレットは少しだけ考える。
「本当にノアさんが領主になってくれたらな……」
聞こえない声で呟いたつもりだった。しかし、戦士としての高い身体能力を持つノアはレットのか細い声にすら気づいてしまう。
「どうかしたか、レット?」
「あ、いや!? なんでも……ないです……」
顔を覗きこむノアにレットは照れた様子で顔を逸らした。
「そうか、ならいいんだ。レットのお陰で私達はゴートンを倒すことができた。そんな恩人に何かあったら大変だからな」
ノアは慣れた動きでレットの頭を撫でれば、ノアの手の温かさにレットは顔を真っ赤にさせた。
そして、そんな二人を見つめる視線が――。
※
ノアとレットのやりとりを見ていた女性が喉を鳴らして呟いた。
「なんだか、あの二人を見ていたらドキドキしてくるわ……」
その声が聞こえたのか、近くに座っていた女性の友人が頷きながら口を開いた。
「不思議よね、私も同じ気持ちよ。……どうしてかしら、こう……うまく言葉にはできないけど……もどかしいわ……」
「貴女もなの? ……実は私もなのよ。あの子だけじゃなくて、こう二人のやりとりを見ていると込み上げてくる。あぁ……どうすれば……!」
「――それが萌えじゃよ」
「「――婆様!?」」
二人の前に立つのは、杖をついた老婆。大きくカーブする腰を震わせて、自分に視線を集めるために杖をコンコンと二度叩いた。
「婆様! 婆様は、この街で一番の長生きしている方だわ。婆様なら、この気持ちが分かるの? それに、萌えって……」
「わしに、それを聞くか。……萌えとは、掴めそうで遠く、手を伸ばせば伸ばすほどに離れていく、しかし、それでも強く欲し、ただ望み、渇望し続ける生者の呪い。……愛を超え、常識を超え、ただ愛でる。昔、ここにきた旅人が教えてくれたのじゃよ。……それが、萌えじゃと」
「も、萌え……」
給仕をしていたはずの女性がいつまにかそこに立ち、そう呟いていた。
まだ理解できない様子で肩だけ震わせる給仕の女性に婆様は顔を寄せた。
「年上の女性に届かぬ想いを抱く少年。……その姿に萌えたんじゃよな? 分かるで、分かるでぇ……わしも昔は少年を追いかけて半ズボンを着せようとしたものじゃよ」
給仕の女性が、他のテーブルに持って行くはずのジョッキに入った酒を掴めばガボガボと一気に飲み干した。
「そう、これが萌えなのね!!!」
口を閉ざしていた二人の女性も立ち上がる。
「これが、萌えなの……。なにこれ、力が溢れてくる!」
「不思議。私の知らない私がいるなんて!」
「これが、奇跡と呼ばずに何て言うのかしら!」
他の女性達も次々と萌えを口にしていく。そして、萌えは伝染していく。
この日以降、ルクセントで結婚する男性の平均年齢がどんどん下がっていくのだが――それはまた別の話。
※
再び場所はモニカ達のいるカウンターへ。
萌え萌え、聞こえるのを耳にしたモニカはキラキラした眼差しでアルマに言う。
「すごいね、ここは萌えが挨拶なんだ!」
「たぶん、違うわよ……」
頭を抱えながらアルマが言えば、ノアに頭を撫でてもらう幸せな時間が終了したレットは布に包まれた物体を部屋から持ってきていた。
「モニカさん、実は遺跡から出てきた勇者の出土品を僕も一つ持っているんです。師匠は、大したものじゃないからて僕にくれたんですけど……もしかしたら、モニカさんの旅に役立つかもしれません」
「昔の勇者の……?」
布に包まれているのは四角形の物体。折りたたまれた布を丁寧に外していく。
モニカ、ノア、アルマは椅子から立ち上がればレットの手にしたそれを見るために囲む。やはり勇者に関係するものということもあり、今この世界で最も勇者に近い二人は、互いの頭がくっつくほど密着してその出土品を見る。それは当の本人であるモニカも同じで、緊張した表情をしていた。
モニカは考える。もしかして、何か伝説的な武器なのだろうか。それとも、幻の生物を素材に作った盾とか。いや、きっと役立つ道具かもしれない。それとも、○メラのつばさ的な便利アイテムか。そろそろ、そういうものも欲しいところだったし……。
モニカの頭の中のゲームやアニメの知識が、様々なものを想像させる。そして、何重にも重なった布から現れたそれは――。
「――なにこれ?」
「――どう使うんだ?」
「――これこそ、夢かも」
アルマとノアはだいたい同じ反応。そして、モニカだけその正体に気づいているようで、何度も目をこすって確認をしていた。
「モニカさん、コレのこと分かるんですか?」
「うん、まあ一応……」
薄い透明のプラスチックのケース、その中に入ってるのは円盤型の物体。円盤型の物体は手を広げたらピッタリのサイズだ。――それは、ゲームディスクの入ったCDケースだった。
学者の血が騒いだのか、レットはモニカに身を乗り出して聞いてくる。
「モニカさん、コレに何と書いてあるか分かりますか? いや、コレはそもそもなんなのですか!?」
「えーと……」
ゲームディスクに書かれたゲーム名を読む。
(とき○きメモリアル2だよ)
例え知らなくても、そんなことは言えない。
「……これはおもちゃで、それを作った会社……人の名前が入っているんだ。○ナミのこの円盤を……――投げて遊ぶんだよ」
(そういう風にする人もたまにいるから、間違いじゃないよね。……たぶん)
いつの間にかメモをしていたレットは、嬉々としてペンを白紙の紙に走らせていた。
「ほぉ、これが勇者様の世界での遊び道具なんですね。道理で、この辺では見ない素材と思っていました!」
「うん、遊び道具なのは、うん、間違いないよ」
視線を泳がせているモニカに気づくことなく、レットは幸せそうに新たな発見をしたことを喜んでいた。なんとなく、罪悪感を感じないわけではないが、間違いは言っていないのだと自分に言い聞かせることにする。
一通りメモを取り終えたレットは、ケースに入ったときメモを差し出した。
「どうぞ、受け取ってください。僕には払えるようなお金もなければ、力になることもできないので……これぐらいしかできませんが、有益な情報のお礼です。……僕よりも、きっとモニカさんが持っていてくれた方がこれも喜ぶと思いますよ」
果たしてそうだろうか、とモニカは正直なところ考える。
あまりに真っ直ぐ過ぎるレットの眼差しに、拒否することもできないモニカ。ノーといえない日本人であることを恨みつつ、ときメモを受け取る。
「……うん、大事にするよ」
再び厳重に何度も布で包み、紐を巻いて、さらにモニカの手を借りたアルマが気を回して防御魔法までかけてくれた。
そうして、勇者の世界にあった時以上に厳重に保管されたゲームが完成した。
※
大騒ぎをした翌日、三人は宿屋の部屋にて出発する準備をしていた。ちなみに、ちゃんと食い逃げしたお金はモニカが樹木神から貰っていた金貨で払った。
鎧も装備し、汚れていた三角の帽子も綺麗にしたノアとアルマ。
さて部屋から出ようか、とした二人をモニカは呼び止めた。
「ねえねえ、私達てもう友達以上仲間以上恋人未満だよね!」
「どこかネジが外れたのかしら?」
アルマがモニカの頭の裏を見ていると、ぶんぶんとモニカは勢いよく頭を振る。
「違うよ!? 凄い仲良しだってことだよ!」
ノアはホッと安堵する。
「それならそう言え。てっきり、モニカが力の反動でおかしくなったかと思って、六十年後に車椅子を押す私とそこに座るモニカの光景が頭の中に浮かんでいたところだったぞ」
「ノアちゃんの妄想の中で私に何があったの!? 超怖いよ!」
「……で、そうだとして、何か話でもあるの?」
仲良しだということを否定しないモニカとノアに気づいたアルマは頬を僅かに朱に変えながら、モニカの言葉を求めた。
「うん!」と元気に頷いたモニカは、ベッドの脇から慎重におぼんを持ち出した。おぼんの上には、コップの半分ほどジュースが注がれたものが三つあった。
「桃園の誓いをしよう!」
「なんだ、それは?」
「私もそんなに詳しくないんだけどね、ゲームの知識だし。私の世界で三国志の武将が……てわかんないか。えーと……三人の凄く強い戦士が、生まれた時は違っても義兄弟の契りを交わした後は、気持ちを一つにして助け合って、困っている人を助けましょう! て約束するんだよ。私達も同じようなもんなんだし、ね、ね、ね、一緒に義兄弟の契りを交わそうよ!」
おもちゃでもねだるような口調のモニカ。ノアとアルマは目を合わせれば肩をすくめて、二人はコップに手を伸ばす。
「こんなことしなくても、私はいつだってお前の姉のような存在であり仲間であり……友だ」
「モニカの世界の戦士はめんどうなことするわね。こんなことしなくたって……なんとなく、分かるもんでしょ。……そういうの」
モニカは顔に華でも咲いたように表情を明るくすれば、こぼれるのではないかと思うほどの素早くコップを手にした。それを頭の上の方に持ち上げた。
頭上のコップを三人はくっつける。
「なあ、モニカ。なんで、桃園の誓いと言うのだ?」
「それは、元になった三人が桃の木を昇って……まあ、あんまり私達には関係ないね」
モニカが舌を出して笑えば、ノアはしばらく考えたように口を閉ざしたかと思えば、再び開く。
「なら、百合の誓いというのはどうだろう?」
「ぶっ……百合!?」
「あら、なんだか綺麗な響きじゃない」
アルマの意外な好印象とモニカの驚き、アルマの反応に満足そうに笑うノア。
「ど、どうして、百合なのかな……?」
「なんとなくだ」
「インスピレーション恐ろしいよ!?」
「いんすぴ……なんだ?」
「モニカ、手が疲れてきたんだけど、そろそろ飲まない?」
確かにモニカとアルマの手が少しプルプルしている。ノアのことは、とりあえず置いといて、モニカは桃園の誓いあらため百合の誓いを続行する。
「そ、それじゃ……私達は義兄弟……いや、この場合は姉妹かな。どっちがいいかな、アルマちゃん」
「どっちでもいいわよ!」
「ご、ごめん。じゃあ、姉妹で。……えと、私達は生まれた場所も血も繋がらないけど義姉妹の誓いを結ぶからには、共に手を取り合って、心を一つにして、困っている人達を……この世界を助けよう! ……そして、どんなに大変でも三人で楽しく生きていこう! ここに、ゆ、百合の誓いをつかう!」
「つかう?」とノアは首を傾げる。
「噛んだわね」とアルマは呟く
「――誓う!」
「無論だ。誓うぞ」
「やれやれ、ね。誓うわ」
三人はコップを合わせれば、そのジュースを流し込む。
アルマはコップから口を離せばおぼんに置く。
「意外と量があったわね……」
コップから口を離したモニカは小さくゲップをした。
「……まだ、残っているよ」
「……自分で用意したんだから、その辺ちゃんとしなさいよ」
呆れた声で言うアルマ。その言葉の後、ノアはおぼんに空になったコップを置いた。
「せっかく、義姉妹になったんだ。やってみたいことがあるんだが、いいか?」
淡く頬を赤に染め、ノアがそんなことを言う。
嫌な予感を感じながらも、アルマは「なによ」と聞く
「義姉妹だし、下着の交換とかどうだ。私は主にモニカと」
「「それはやめておく」」
その後、ノアはジュースをおかわりし、モニカはアルマにジュースを飲んでもらうのを手伝ってもらいながら、百合の誓いは終わった。