プロローグ 始まる前の終わり
初投稿です。
稚拙な文章で読みにくいとは思いますがご容赦ください。
時刻は夜だというのに周囲は明るく、騒がしい。
そんな喧騒の中で一人の少年が倒れていた。
遠くでは雷の音が鳴り響き、雨もザーザーと降っているが少年は意識には届かない。
周囲で多くの人が何かを叫んでいるが何を言っているのか理解できていない。
少年は、ただ目の前が赤く染まっている事しか、認識していなかった。
救急車のランプで周囲はテカテカと赤く照らされ、少し離れたところでは車が真っ赤に燃えている。
少年の身体から流れる血が雨によって広げられ、地面も赤く染まっていった。
少年の手足は捻じれ、口からは血を吐き、胴体の肉が幾分かえぐれている。
雨にうたれ、血が流れ出ていく身体からは徐々に体温が失われていく。
しかし少年は痛みも寒さも感じず、ただ目の前の光景を瞳に映していた。
目の前で燃えていた車に、消火器が吹き付けられ鎮火されていく。
炎が小さくなっていくのに合わせ、少年の瞼もゆっくりと閉じられていった。
まるでその炎が薄れていく少年の意識を表しているかのようだ。
そして、炎が完全に消えた時には、少年の視界は赤ではなく、黒く染まっていた。
この日、一人の少年が死んだ。
とりあえずプロローグを書いてみました。
ぶっちゃけ今回のお話は、本編の内容では大した意味を持たない予定です。