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最強の警備員巡回中です  作者: 鳴瀬 春
第一章:警備員
3/21

誘導

やばい

かなりやばいなこれは、、、、


近づいてくる足音をよそに

俺の身体に異常が訪れていた


額に汗が浮かび上がってくる


そう腹痛だ

おそらく休憩中に食べたパンが痛んでいたんだろう

あいつ俺に腐った物食べさせやがったな、、、、


今回の腹痛は格別で今にも漏れそうだ

ギュルギュルギュルと大きな腹の音がトイレに響き渡る



トイレの個室へ逃げ込んだのは

ちょうど良かったかもしれない



俺はスボンを降ろし、迫り来る足音をものともせず

用を足し始めた



足音がどんどん近づいてきて、トイレの入り口までくるとピタリと足音が止んだ



まぁ幸いなことに

ここは男子トイレなので

ヒール=女であるため男子トイレには入って来ないだろう

と思ったのだが、、、



再びヒールの足音が鳴り響き徐々に近づいてくる

入り口に1番近い個室の扉が開かれる音が聞こえた


『これは個室1つ1つ開けていくパターンじゃね』



マズイな



そう考えている間にも

次々と扉の開かれる音がこちらへ迫ってくる


しまった、

急いで個室へ入り込んだため、施錠するのを失念していた


鍵を締めなければ



だが、もう手遅れのようだ



扉の下部分の僅かな隙間に注目すると

俺がいる扉の前にヒールを履いた者の足が視認できた



「たすけてぇぇぇぇぇーーえぇえええええ

 なんで助けてくれないの?

 なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで」

 扉の前から叫び声が聞こえてくる



目の前にいる、、、、


でもウンコ中のため、逃げるにしても

、、、、


無理があるな



扉が徐々に開かれ始める



こうなったらあれを使おう

俺はポケットに忍ばせていたスマホからトラップ1を再び起動させる



ラジオの音が院内で響き渡る



開かれ始めた扉が途中で止まる



コツンコツンコツンコツン

と再び音を響かせながら

トイレを去っていった



どうやら上手くラジオの方へと誘導することができたようだ



俺は少しだけ扉を開け、外が安全なことを確認し

個室から出る


数分後

なめらかに流れていたラジオの音に激しくノイズが入る


騙された騙された騙された騙された騙された騙された騙された騙された騙された騙された騙された騙された騙された騙された騙された騙された騙された騙された騙された騙された騙された騙された騙された


ノイズと共にラジオに女性の声が入り始める


その3秒後


誘導の際に流し続けていたラジオの音が停止した



壊されたか

また買い直さないと、、、、


定期巡回は終えたため目的は果たした

安全地帯へ向け足を進める



足音と共に風の音が鳴り始める



「あぁぁぁぁぁぁぁぁっぁぁ」


うめき声も混ざりつつ


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